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デジタルスキルは「小学生から獲得すべき」だが、一度やったら終わりという話ではないという話
はじめに
TOP画像は、我が家の小学4年生が現在利用している学習ドリルです。いまや
「データ活用」や「プログラミング」は小学生から学ばないといけない
ということなのでしょうか?
結論から言えば、私はこれらの知識を小学生から身に着けるべきだと思っております。一方で、
小学生で学んだ知識・スキルで一生食っていけるわけではない
ということも念頭に置く必要があります。
今回は、デジタルスキルとは何か?や「いつから学ぶべきか?」という点に注目して書いていきます。
「データサイエンス力」と「データエンジニアリング力」
数学・統計学などを使いデータの分析を行い、そのような仕組みをプログラミングの知識を使い実装し、またデータ分析の結果を活動の価値に変換できる人のことをデータサイエンティストと言います。デジタルスキルと言っても様々ですが、今回はデータサイエンティストのスキルを対象にします。
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そのデータサイエンティストに必要なスキルの二つが
「データサイエンス力」と「データエンジニアリング力」
であると言われています。(※カタカナの「カ(ka)」ではなく、漢字の「力(ryoku)」です)
データサイエンティストについては、以下の連載で詳しく解説したので、特集マガジンをご覧ください。
デジタルスキルの賞味期限は4年しかない
さて、そうやって学んだスキルは一度学べば一生くいっぱぐれることがないかというとそんなことはありません。以下の記事によれば、たったの4年しかないとのことです。
グラットン氏は、これからの私たちの人生は「教育→仕事→引退の3ステージの人生から、マルチステージの人生になる」といいます。「3ステージの人生から、マルチステージの人生」を言い換えると、「『4 to 40』のキャリアの時代が終わり、『4 to 4』のキャリア時代に突入する」ともいえます。
「4 to 40」のキャリアとは、高度経済成長以降、長く続いてきた「大学で4年間教育を受けて40年働く。そして60歳で引退」のモデルです。少子化で財源の確保が難しくなっているほとんどの先進国では、そもそも60歳で引退という人生プラン自体が破綻し始めています。どの国の政府も「定年後も、いかに働き続けてもらうか」を議論しています。それは日本も同様です。
一方の「4 to 4」のキャリアとは、「4年間学んだ知識で4年働く」といったモデルです。学び直しをしてスキルアップし、また働く。
https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00895/00002/
これまでの「食っていくための」知識・スキルは40年も持ったようですが、これからの知識・スキルは4年しか持たないとのことです。これからの知識とは、要するにデジタルの知識・スキルです。「そもそも、4年しか持たないなら小学生からやっても意味ないのでは?」と思うかもしれませんが、逆です。4年ごとに学び続けるイメージです。つまり、
小学生もやるし、大人になってもやるし、ベテランになってからもやる
のです。
おわりに ~ 一度やったら「次がラク」
デジタルスキルの習得は、英語の習得と似ているそうです。
英語については、普段は「話せない」と思っていても、必要に迫られたときに当時を思い出し再学習することで知識が深まったという経験がある人も多いと思います。デジタルスキルも同じことで
結局、その知識が必要な状況にならない限り、役に立つことはありません。
大事なことは、学び続けることで、その時に必要な状況に役立てられることです。その意味では小学生から「データサイエンス力」や「データエンジニアリング力」は学ぶことができます。もちろん、小学生の知識だけで一生食っていけるわけではないので、中学生でも、大人になっても、その時点で必要なデジタルスキルを学ぶことになります。ただ、そうやって知識を積み重ねておくことで、必要になった時に、すぐに活用できるようになるかもしれません。その意味で、内容はその時代時代で変わっているでしょうが
デジタルスキルは一生かけて学んでいく知識
であると言えるかもしれません。
2024.03.02追記
じゃあ小学生向けに何を用意したらいいのかという点について、小学生から「データエンジニア」を目指すための教育について書きました。
(おわり)
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