名QB 菅原 俊 選手の引退に寄せて。
こんばんは。
日本ではプロアメフトがないので、社会人アメリカンフットボールリーグ「Xリーグ」が最高峰のアメフトリーグなんですが、そんなXリーグでなんと史上初めて④連覇を成し遂げたチームがあります。
それが、オービックシーガルズです。
オービックは2010年〜2013年の4年間、社会人で優勝&日本選手権ライスボウル優勝(学生日本一チームとの対戦で勝利)という記録を持っています。この④連覇の記録は、2016年〜2019年、目下④連覇中の富士通フロンティアーズが成し遂げるまでは他に到達したことがない偉業です。
そんな④連覇を支えていたのが、
オービックシーガルズ #6
QB(クォーターバック) 菅原 俊 選手です。
QBというのはパスを投げる司令塔となるポジションなのですが、菅原選手は172cmという身長で、QBを務めるには小柄ながら、冷静かつ積極的なプレースタイルで活躍していました。
どんな場面でも落ち着いていて、ミスを恐れない姿が印象的な選手。インターセプト(相手の守備選手に投げたボールを奪われて攻守交代すること)されることも割とありましたが、一方で勝負所では絶対に決めきるという勝負強さを持っていて、特に④連覇中は『神通力』ではないか、というほどに神ががった勝負強さを発揮していました。
印象に残っているのが、第66回ライスボウル。
オービックは関西学院大学ファイターズに追いつめられました。15-14、一点差で負けている状況で、残り39秒敵陣49yardからの攻撃。この試合は1試合通じてオフェンスが不調だったので厳しいのではと思われましたが、1プレー目からWR#18木下典明に長いパスをヒットして、一気にFG圏内へ!!さらに、続けてWR#85萩山にもパスをヒットしてゴール前へ!!最後はRB#20古谷が持ち込んでタッチダウンして逆転勝利という劇的な展開を演出しました。
関学が勝つ雰囲気が出来上がっていた中で、それを跳ね返した最後のオフェンス、あっぱれでした。
僕がアメフトを見始めてすぐオービックの快進撃があったのですが、正直オービックや菅原選手は見飽きるほどに強かったです笑
早くどこかのチームにオービックを倒してほしい!!と思っていたほどに、(良い意味で)憎いチームでした。
しかし、菅原選手のような勝負強さを持った選手はなかなか他にはいないので(菅原以上となると元パナソニックの高田選手くらい)、リスペクトしていました。
そんな菅原選手ですが、昨シーズン限りでの引退となったようです。また、今後はコーチとしてオービックに残るようです。
大手銀行でお勤めされながら、超一流プレーヤーとして活躍されていたのはほんとにすごいしほんとに大変やったと思うのですが、お疲れさまでした…!
そういえば法政大学時代はフットボールオタクを自称するほどに研究熱心だったけれど社会人になってなかなか研究しまくる時間がないのが辛いというエピソードを聞いたことがあります。
菅原選手がもしプロとしてずっと研究の時間をたっぷりとっていたらもっともっとすごい選手になっていたかもしれません。
そう考えると一ファンとしてはちょっと悔しいな、とも思います。日本でも将来プロリーグができますように。いや、将来プロリーグができるように僕たちが盛り上げていかないとなので、頑張ります。頑張りましょう!
菅原選手、沢山のスーパープレーとナイスゲーム、思い出をありがとう!!