ホープフルS分析「必要なスピード?」
こんばんは、ヒデです。今年のJRA開催も早いもので明日が最終日。世間では仕事納めではありますが、それを感じさせない熱気で毎年盛り上がる競走となっています。
昨年は大波乱のあった同競走ではありますが、果たして今年はどのような馬に有利な傾向となっているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。
X(Twitter)のフォローもよろしくお願いします!
1.波乱を巻き起こす持続力と…?
昨年は3連単246万の大波乱になりましたが、その要因にスピードがあったといえます。この競走は先行馬が圧倒的に強く、過去5年先行馬は【 5- 3- 1-12/21】で全勝、複勝率も42.9% とかなり高くなっています。
特に馬券になっている馬はその後ダートやマイルで活躍するような持続力自慢が好走。昨年1着のドゥラエレーデは先日のチャンピオンズC3着と好走、18年1着だったタイムフライヤーもその後ダート重賞を制しています。このように持続力が必要になってくるということです。
第一に必要となってくるのが非根幹距離の適性。主に持続力が求められる非根幹距離の適性が好走を後押ししてくれることが多いのです。昨年2着だったトップナイフは非根幹距離1800mの萩Sを勝利経験が、3着のキングズレインも1800mで初勝利を挙げているなど、好走多数。持続力を持っているイコールで非根幹距離の適性と考えても良いでしょう。
そしてそのほかに必要なのは意外にもスピード。マイルでも好走できるような馬が好走しやすいのです。先行力を持っているような馬には大抵マイルでも通用するようなスピードを持ち合わせていることが多く、これまでのローテで1800mを勝利していたり、その後マイルから中距離で好走している馬が馬券によくなっています。ダノンキッドが20年に勝利したり、その後マイル戦線で戦ったワーケアが馬券になっていたりとスピードも重要に。
スピードと持続力をバランスよく持っている馬が有利ということですから、バランスを考えたほうがよさそうです。
2.当然非根幹距離の経験が活きる!
先ほど果たした通り、非根幹距離の適性が必要となるこの競走。過去5年間で芝1800mレースで馬券になった経験のある馬は【 5- 4- 5-28/42 】 で馬券になった馬が馬券内をほぼ独占していることがわかります。逆に好成績の
ない馬は31頭走って2着が一度だけ。それもジャスティンパレスだけだったことを考えればどれだけ難しいことであるかを示しています。
さらに高速馬場で勝利した経験というのも必要になります。これは先ほど述べた「スピード」が関係しているということでしょう。馬券になった馬はほとんどレースの上り34秒9よりも早い時計で決着していることがスピードの必要性があるといえるでしょう。
これが昨年の波乱をもたらしたといえます。東スポ杯がいいローテであり、これを好走した経験のある馬が人気しやすいことで固い競走に鳴りましたが、それ以外のローテで条件を満たした馬が好走する年は波乱をもたらしています。
実際に昨年は萩Sを勝利したトップナイフや芝1800mで初勝利、芝2000mの百日草特別で34.9以内の上りをクリアしたキングズレインが3着となったことを筆頭に、21年には未勝利でふたつの条件をクリアしたラーグルフが8人気3着。近年の波乱が起きる裏にこのような傾向が強まってきたからだということができるでしょう。
今年もこのような条件をクリアした馬を中心にとらえるべきです。
3.血統面でもバランスが重要に!?
先ほども話した通り、この競走を好走するためにはバランスや非根幹距離適性が重要になってくる競走です。これは血統面にも色濃く出ています。
日本の高速馬場でも好走できるような欧州系が好走しやすいところ。かつてはディープインパクト産駒が強い競走でしたが、いなくなった結果欧州系が好走できるようになってきたと考えられます。
この兆候はディープインパクト産駒の実質的なラストクロップになった21年から出始めました。この年は1着2着はいずれもディープインパクト産駒、3着にロベルト系であるモーリス産駒が好走していました。
そして出走がなかった昨年は1着ドゥラメンテ産駒、2着デクラレーションオブウォー産駒、3着ルーラーシップ産駒と秋の芝で好走できるような欧州系が好走していました。この傾向は年々強くなっており、完全に欧州系が強い傾向に替わっていますから、今年もこちらを重視しましょう。
ただ、今年は多少の高速馬場。有馬記念もかなり早い時計になりました。1着はハーツクライ産駒のドウデュースが入ったのは留意しなければなりません。実際にこの競走でもダノンザキッドが勝利していたりと、相手としては優秀でしょうから、ハーツクライ系は押さえておきたいところです。
4.該当馬
それではホープフルSの該当馬を見ていきましょう。
2.ヴェロキラプトル
内枠〇 スピード〇 持続力〇 血統〇
今年のファーストシーズンサイアーでリーディングとなったスワーヴリチャード産駒。最近のサンデーサイレンス系らしく、内枠や外枠など、極端な枠が得意な傾向に。
この馬も非根幹距離適性は確かで、上りは早くはないものの確実に脚を伸ばせるタイプ。中山コースにも適性が非常に高いといえるでしょう。特に前走1800mの野路菊Sでは坂の下りから徐々に伸びて勝利。今回も期待できる一頭です。
6.シンエンペラー
内枠〇 スピード◎ 持続力〇 血統〇
今年大注目の一頭。全兄には凱旋門賞を制したソットサスがいるという超良血馬。常々言っていますが、日本の芝で好走するためにはフランスの競馬場で得意なタイプであることが重要と言ってきましたがそれを外国産馬が示してくれたといえます。
秋の芝にも対応力抜群で、京都2歳Sでも堂々と勝利。しかも道中から徐々に順位を押し上げての勝利とこの競走でも好走できることは間違いありません。ノーザンダンサー系もこの競走との相性の良さは昨年に証明済み。ここでも好走に期待です。
18.ミスタージーティー
外枠〇? スピード〇 持続力〇 血統〇
未来の怪物候補としてこの馬を該当馬にしたいと思います。
非根幹距離での実績はありませんが、新馬戦は芝2000mで豪快な差し切り勝ち。秋の京都芝2000mで上り33秒台かつ勝利した馬は過去5回の開催で0。それほど驚異的なパフォーマンスで好走した馬はいません。それだけ強い馬かもしれません。
さらに相性の良いkingmambo系。ドゥラメンテ産駒は昨年勝利したドゥラエレーデと同一です。昨年のフェイトなど、矢作きゅう舎とこの競走は相性が良くないですが、それを克服してくれるようなポテンシャルは持ち合わせています。伝説の幕開けを見たいところです。
業務連絡と独り言…
今年も一年間JRA分析ありがとうございました。来年以降もよろしくお願いします!
さて、ミスターと皇帝という三冠馬の名前をつけられた二頭が再び有力馬として戦い始めるというのは面白いですよね。
全頭血統診断
こちらではG1に出走する馬の血統適性と短評を掲載しています。
・血統適性はS〜Dの5段階。
・短評は300文字程度
・距離のほか、ローテや枠なども考慮して評価しています。
・特定の馬を批判をする意図はありません。今回のレースペース、展開、距離、脚質においてどうかをジャッジしています。少し辛口ではありますが、ご了承ください。
・オークスはドゥーラを高評価!
・ダービーではソールオリエンスの敗戦を予言!
・安田記念ではソングラインの好走を予言!
・スプリンターズSでは評価SとAで決着!
・天皇賞秋ではイクイノックスA&ジャスティンパレスS評価!
サンプル(スプリンターズS)
ぜひご利用ください!
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?