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カペラS分析「ハイペースでも?」

 こんばんは、ヒデです。明日は香港・カペラ・阪神JFと大忙し。中でも少し陰に隠れがちなカペラSですが、施行数の多い中山ダート1200m唯一の重賞ということで私を含めダート競馬ファンにはアツい競走となるのではないでしょうか。毎年微妙な波乱があるこの競走、果たしてどのような馬が有利な傾向となっているのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。

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1.外枠有利はまやかし?

 中山ダート1200mと言えば2コーナー奥のポケット地点の芝コースからスタートする東京ダート1600mと似たようなコースです。さらに、スタートからしばらくは下り坂になりますので、加速の付きやすいコースであり、外枠が得意…とならないのが難しいところです。

 実際に過去5年間のカペラSは4勝が1~4枠から飛び出しており、外枠から勝利したのは20年のジャスティン(7枠)のみ。大外枠の8枠は1人気に支持されたモズスーパーフレアなどがいたにも関わらず、1頭も馬券になっていないなど、外枠は馬券になり切れていない印象を受けます。
 なぜこのよううな傾向になるのでしょうか。その理由の一つにハイペースになることが挙げられます。中山ダート1200mは前述の通り、向こう正面が下り坂となっているコース。そのため、スピードが出やすくただでさえペースが速くなるコース。過去5年の平均前半3F通過タイムは32.9秒。これは毎年10月に大井で行われている東京盃の34.2秒と比較しても1秒以上早いことになります。
 このような高速馬場では外枠などのロスが響きやすい格好になります。内内を磁石のように張り付いて進む馬や直線だけ外に出す競馬でなければ好走することはできません。内枠がまずは有利ということが覚えておきたいポイントです。

 ちなみにハイペースでもそこまで差しが有利になるようなことはありません。過去5年で最多勝は先行の3勝。前目につけているほうが有利となっていますので、ハイペース=差し馬場と安易に考えるのは危険な傾向と言えるでしょう。

2.地方や急坂経験が活きる舞台

 先程から離しているように、好走するための条件としてタフなハイペースに対応しなければならないことになります。そのため、キレるような脚や瞬発力といった力は一切求められません。
 そのため、東京競馬場や福島・新潟競馬場を得意とする馬にとっては厳しい戦いになることが多く、これらの競馬場から出走した馬は延べ19頭居ましたが、馬券になった馬は2頭。馬券になった馬は同じくタフな函館で好走したオメガレインボーと地方交流重賞で好走実績のあるサイタスリーレッドのみでしたから、実績優位でなければ厳しい戦いになるということです。

 一方相性が良いのは同コースの3勝・オープン競走で好走した馬や、地方
競馬、京都競馬場で好走した経験のある馬。
 その筆頭こそJpn1競走であるJBCスプリント。ここから出走してきた馬は7頭居ましたが、2勝2着2回と好走。複勝率は57.1%を記録するなど安定感抜群です。JBCは毎年持ち回りで競馬場が異なりますが、それでも毎年好走馬が生まれていることからみても「交流重賞での好走歴」が重要なポイントになっていると想定されます。今年もこれを重視してみてみましょう。

 さらに、京都競馬場で好走したタイプも連続で好走しやすいですので、これらのローテを回ってきた馬が好走しやすいと馬券検討していくのがよさそうです。

3.加速&持続、米国系に勝るものなし!?

 ハイペースながら先行が有利。このような時計の場合有利になるのは米国系です。そのなかでも特に加速力の高い米国ミスプロ系や米国ノーザンダンサー系が好走しています。
 それがはっきりと出たのが21年。勝ったのは後のJBCスプリント1着馬・ダンシングプリンス。この馬はすでに3着があったほか、中山のながつきSを勝利した経験があるなど、中山のダ1200mを得意としているタイプでした。それも父パドトロワ(フォーティナイナー系)で米国ミスプロ系であり、このコースのオープン戦がマッチしていたことが窺えます。3着のオメガレインボーもアイルハヴアナザー産駒で同じくフォーティナイナー系。米国ミスプロ系は好走する確率が高そうです。
 ただ、フォーティナイナー系の代表格であるサウスヴィグラス産駒は7頭出走して1頭も馬券になっていないなど苦戦していますので、1400mでも好走できるタイプを狙っていくのが良いでしょう。

 そのほか米国ノーザンダンサー系やAP Indy系も好走が多いので、米国系が好走するレースと考えておくのが良いでしょう。それ以外ならばローテやタイプを確認しておくのがよさそうです。

4.該当馬

 それではカペラSの該当馬を見ていきましょう。

6.アイスリアン
3枠○ 先行〇 前走京都〇 中山実績〇 血統〇?

 キズナ産駒は非根幹距離が得意なように、持続力に長けた産駒が多いのが特徴。この馬もダートでは前走を除いて安定した先行力を見せています。母父はサウスヴィグラスでこれがうまく作用しているようです。ならばこの競走でも好走しても不思議ではなく、うまくゲートを出られれば好走間違いなしです。

オーロラテソーロ
4枠○ 先行〇 地方実績◎ 血統〇

 昨年のクラスターC覇者。盛岡は先週のチャンピオンズCで連対した2頭も勝っているトレンド競馬場です。今年も交流重賞で勝ちこそないものの、東京スプリント3着、テレ玉杯オーバルスプリントでも3着と安定した結果を残していることから、まだまだ力は上位。ここでも適性を見せて不思議ではありません。

リュウノユキナ
8枠△ 先行〇 地方実績◎ 血統〇?

 こちらは適性から好走しているタイプ。昨年2着で一昨年も2着。すでに8歳で衰えてきているかと言われればはっきりノー。今年も東京スプリント1着を筆頭に東京盃2着、クラスターC3着、JBCスプリント3着と好走を続けています。地方競馬の実績はピカイチですから、今年のメンバーならば好走する確率はかなり高いでしょう。8枠で敬遠したくもなりますが、実力者。期待です。

業務連絡と独り言…

 ダート重賞は燃えますよね。今年最後のJRA重賞ということで楽しみです。昨年はここを勝利したリメイクが世界を股にかけて活躍していますから、来年の中心になる可能性も高かそうなレース。注目してみたいと思います。それでは!
ヒデ

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