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富士S分析「内枠不利と血統妙味!?」

 こんばんは、ヒデです。先週はお休みをいただき失礼しました。今週は分析などを投稿しますので、またお楽しみいただければ幸いです。
 さて、今週はG2に昇格するなどハイレベルな戦いが繰り広げられる東京のマイル重賞・富士Sを分析していきたいと思います。波乱もあるものの比較的堅実に収まる要因とはどこにあるのでしょうか。早速見ていきましょう。それでは本日もよろしくお願いします。

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1.内枠不利が顕著!?

 この競走はかなり内枠不利が顕著になっています。1枠は1勝・3着1度と勝負になっているものの、2・3枠は一度も馬券になっていません。1枠は牝馬で差しに回らなければならないなどの展開の注文がついて回ります。一方で5枠以降は【 3- 5- 3-33/44 】で複勝率 25%と中心になっているのは中枠以降であるということは間違いありません。

 これは大外に回して瞬発力勝負になる東京マイルのトラックバイアスが影響しています。ミドルペースで程よく脚がたまり直線で爆発する馬が有利な傾向が好走するというものです。府中で行われるマイルGである安田記念やNHKマイル、ヴィクトリアマイルでも同様の傾向になっていることからもこれがバイアスであるということを示しているのではないでしょうか。
 実際に昨年もソウルラッシュとダノンスコーピオンが叩きあっている中でその外に回したセリフォスがじわりじわりと伸びてゴール前で差し切り。このようなレースになるのが東京マイルの傾向になります。

 ただ、前に行く馬が少なかったり、短距離路線で走っている馬が少ない年はミドルペースにならずにスローペースに。上りがあれば差し切ることは可能ですが、前が残ることも往々にしておきます。今年は小頭数で前に行く馬は短縮。スローペースに落ちそうですから、このパターンが出現するかもしれません。

2.逃げた馬はアカーン!?

 このレースは前走の上りはそこまで重要ではありません。それでも前走逃げた馬は8頭いていずれも掲示板外。まったく馬券には絡めていません。先行馬は好走できることができることを考えると原因はわかりませんが、そこまで逃げた馬に期待ができないことを頭に入れておくとよさそうです。

 そして、マイルのG1が行われる舞台でもあるため、ここでマイルに切り替えてくる馬に関してはあまり期待できません。延長した馬に関しては6頭いて全頭馬券外、短縮した馬に関しても27頭いたものの、2着が2回、3着が1回。その中の馬はマイルでオープン昇級の21年2着サトノウィザード、のちにマイル重賞を勝利する21年3着のタイムトゥヘヴン、エプソムCを勝利した19年2着のレイエンダなど、東京の芝1600m近辺で好走しているか、マイル適性がなければ厳しいという傾向になっています。距離変更してくる馬よりもマイルで実績のある馬が好走しているのでこの辺りを狙っていくのが良いでしょう。

 このマイルで出走している馬が順当に強い、ということが波乱を少なくする最大の要因であるといえます。現に短縮馬が2頭馬券になった21年はソングラインが勝利したものの2着サトノウィザードは9人気、3着タイムトゥヘヴンは10人気で三連複24930円、3連単は98750円の特大配当となりました。
 この年はマイルで実績を残している馬が少なかったことも影響しているでしょうから、マイルの実績を持っている馬が多いかは考えておくべきです。今年はマイルで実績のある馬がそこまで多くないことからも少し波乱があるかもしれません。

3.主流血統が圧倒的に有利!波乱はkingmambo系?

 最後に血統の分析をしていきたいと思います。ただ、過去5年4勝をサンデー系が挙げており、サンデー系が中心になっていることは疑いようがありません。特にディープインパクトの血を引いている馬は2勝2着2回、3着3回と好走していることからもどれだけ相性の良い舞台かわかります。思えばディープインパクト産駒が初めてG1を勝利したのもNHKマイルのリアルインパクトでしたから、どれだけ相性が良いかわかります。

 母父はそこまで偏りはありませんが、欧州系との組み合わせが重要に。欧州系は瞬発力勝負に強い系統が多く、今の東京競馬場にぴったりと合います。サンデー系と欧州系の組み合わせでは3勝を挙げる活躍を見せていますので、この組み合わせを中心に考えましょう。相手としては母父米国ミスプロ系も優秀な結果に。

 そして穴馬などを期待するためにはkingmambo系が好走する傾向に。前述した距離短縮のタイムトゥヘヴンもキングマンボ→キングカメハメハ→ロードカナロア産駒の系譜でしたから、かなりのkingmambo系との相性が良いことを示しているといえるでしょう。昨年もセリフォスには差されたものの、最後まで一緒に叩きあっていたソウルラッシュとダノンスコーピオンはともにキングカメハメハ系の産駒であったことからも相性の良さが窺えます。

 これは「直線の長さ」が影響していると推測できます。というのも、kingmambo系はフランス型の種牡馬(詳しくは割愛します、こちらで詳しく解説しています。)ですから、瞬発力というよりも長い末脚向き。唯一サンデー系以外で勝利したのも早い馬場に対応できるハービンジャー産駒だったことからも、欧州系の脚の早い持続力が穴の使者となっていきそうです。

4.該当馬

 それでは富士Sの該当馬を見ていきましょう。

6.ナミュール
5枠〇 差し〇 前走マイル〇 マイル実績〇 血統〇

 冬の東京新聞杯は先行して2着も本来は末脚を活かして上がってくるタイプ。ヴィクトリアマイルは不利があっての敗退、安田記念は間隔面が合わずに敗戦と敗戦の理由がはっきりとしていますから、問題はありません。間隔を開けた赤松賞で勝利しているように、フレッシュならば東京マイルはこなせます。さらに今回はマジックマン・モレイラ騎手騎乗と推せるポイントは多数。今回も狙って大丈夫でしょう。

7.イルーシヴパンサー
6枠〇 差し〇 前走マイル〇 マイル実績〇 血統〇

 絶好の舞台に戻ってきました。今年は新春の京都金杯で重賞勝利、まだまだ衰えとは無縁のところを示しました。安田記念はマイルらしい流れにはならずに10着もフレッシュな状態で同距離ローテならば一発あっても不思議ではない馬ですから、今回も期待できるでしょう。一昨年の連勝はこの時期の東京競馬場から始まっていますから、本質的に合うのはこの時期であるともいえます。うまく外に出しての上がってくれば勝利も十分に狙えると思います。

11.ダノンタッチダウン
8枠◎ 差し〇 前走マイル〇 マイル実績◎ 血統〇

 素質馬はここから始動。NHKマイルCでは稍重の特殊な馬場に足元を掬われて伸びきれずの4着。それでも掲示板は立派だったでしょう。
 NHKマイルで6着以内に入った3歳馬は6頭が出走し、(2-1-1-2)で複勝率66.7%。ロードカナロア産駒はタイムトゥヘヴンがいるというところですから、問題はありません。ロードカナロア産駒も闘争心の上がりにくい外枠のほうが好走することが多く、好枠に入ったという形に。なかなか重賞に一歩届いてはいませんが、末脚は確か。瞬発力の必要なこのレースならば初の重賞制覇となってもおかしくはありません。期待です。

業務連絡と独り言…

 なぜか長文になりました。失礼いたしました。明日の菊花賞の血統診断も今制作していますが、こちらも超大作になりそうな予感になっています。詳細に説明しようとするとこれくらい長くなってしまうようです。申し訳ございません。
 先週お休みした分の長さだと思っていただければ幸いです。このレースの最終結論や買い目はヒデの勝負レースにて。
それでは!
ヒデ



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