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京成杯AH分析「コースバイアスと真逆で波乱必至!?」

 こんばんは、ヒデです。その昔、まだ競馬を始めたての頃中山競馬場で遊んでいると、一人の老人がおもむろに話しかけてきました。「おい、兄ちゃん。今やっている9月の開催は夏競馬だと思えよ」と。当時の私は彼がなにを言っているかよくわかりませんでしたが、今になるとよくわかります。夏競馬の総決算が9月に行われるのです。今回分析する京成杯AHもサマーマイルシリーズの最終戦。果たしてどのような馬が有利な傾向となっているのでしょうか。夏競馬の総決算、早速見ていきましょう。
 それでは本日もよろしくお願いします。

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1.良馬場ならば外枠差し狙い!?

 驚異的な回復を見せた中山競馬場。金曜日に106㍉、土曜日朝までに1.5㍉の雨が降ったにもかかわらず、重馬場スタート。11:50に稍重に回復しました。このあと雨が降る予報はなく、回復は続くと考えられ、明日の施行時間には良馬場で施行されることはほぼ間違いないでしょう。

 そうなれば例年通りの傾向と考えるのが良さそうです。例年の傾向、それは「外枠の差しが決まる」というもの。ハンデ戦で逃げたい馬が複数いると想定以上にハイペースで推移し、結果として差し馬が台頭するということですね。今日の紫苑Sはハンデ戦でないにしろその展開になりました。今年は逃げて残った経験豊富のグラニット、マイラーズCで逃げたシャイニーロック、外枠も是が非でも先行したいトーセンローリエがいるためハイペース必至。差し展開と考えて良いでしょう。

 そしてもう一点は外枠が有利になっているという点。これはコースの傾向が影響しています。中山芝1600mは1コーナー横のポケット地点からスタート、外回りコースをほぼ1周する形になります。外回りコースは楕円形になっており、ゆっくりとカーブを曲がりながら加速していくコース。そのため、基本的には内枠が有利になるのですが、だれもが有利となる内目を取ろうとしてきます。結果、内枠は被せられる形となり不利が大きくなるのです。
 実際に過去5年に勝利したカテドラルも序盤は後方の内に控え、直線は三分どころを抜け出しての勝利。同年3着のグレナディアガーズも差しでした。結局内を先行して粘れたのは外から被せた馬を前に行かせたボンセルディーソ(19年13人気3着)のみといかに内枠が厳しいかがわかります。
 今年も中枠以降の馬を狙っていくのが良いでしょう。

 ただ、基本的に先行有利は揺るぎません。特に芝が渋ると余計にこの傾向が加速していきます。実際に過去10年で稍重・重馬場の中山芝1600mでは先行脚質の複勝率は50%を記録しているなど、有利になっていることは間違いありません。先行または長い脚を使って伸びていく馬が有利になっていくといえそうです。

2.やはりまだ夏は続く!?競馬にも残暑が迫る!

 秋競馬は始まりましたが、そこはやはりサマーシーリーズ。夏の重賞戦線からやってくる馬が非常に多いのが特徴です。上位は中京記念や関屋記念からやってくる馬が有利になってきます。サマーマイルシリーズの最終戦という舞台を表しています。
 ただ、近年は異なるローテから来る馬が穴を開けることも増えてきました。
 昨年は朱鷺S凡走のミッキーブリランテが復活して12人気2着、ヴィクトリアM16着のクリノプレミアムが7人気3着と穴を開けたほか、21年には函館SS8着だったコントラチェックが12人気2着など別路線の馬が穴を開けるケースが連発しています。

 これらの馬は中山で実績がありながらも近走の成績で敬遠されてしまっている馬。特に、中山の適性が高い(=中山巧者)馬は他のコースと適性がリンクしにくく、阪神の内回りコースくらいと通年の活躍は厳しくなります。そのため、マークが薄くなりレース後に「あーなんで買えなかったんだ、この馬」ということになるのが通例。適性をもう一度確認してみましょう。

 そして、忘れてはならないのはハンデ戦であるということ。ただ、これは重過ぎなければOK。常識範囲内であれば特に大きく戦況に影響を与えることはありません。

3.時計が早い?ならば主流血統!

 時計が出やすい9月の開催、血統的に狙うのはもちろんサンデーサイレンス系とキングカメハメハ系の主流血統が入っていることが前提となりそうです。
 過去10年間はサンデー系・キンカメ系しか勝利しておらず、いかに好走するためには主流血統が入っているかを示す例になっているでしょう。
 近年はこの傾向が強く出ており、過去5年の例外は21年3着のグレナディアガーズ、19年3着のジャンダルムのみ。いずれもG1馬であることを踏まえると、G1馬並に力が抜けていなければ馬券になることはできないということです。

 基本は中山巧者のパワーの補完されている血統を狙っていくべきです。例えばダンチヒ系や米国ミスプロ系など、ダートでも好走できるような血統を含んでいれば好走の確率が高くなります。
 冬場に好走できているディープインパクト系やハーツクライ系、ステイゴールド系、ダイワメジャー産駒などがここでも好走できるといえそうです。

4.該当馬

 それでは京成杯オータムハンデの該当馬をみていきましょう。

1.ミッキーブリランテ
内枠○    差し○    中山実績○    血統○

 昨年12人気3着と穴を開けたミッキーブリランテ。春のダービー卿CTでは先行して6着に終わったものの0.4秒差。決して衰えているとは言えません。この馬は阪神の内回りでも好走するという明確なサインも出ていますから、巻き返しに注目です。

5.インダストリア
中枠○    差し○     中山実績◎     血統○

 中山巧者の典型例で、中山のマイル戦はジュニアCを含めて3戦3勝。東京は未勝利を勝っただけで重賞はエプソムCを含めて3戦全敗(ダートを含む)。かなり得意と言えるでしょう。今回は斤量を背負うこととなりますが、こなせないわけがありません。期待です。

9.ラインベック
外枠○    差し○    中山実績○    血統○

 昨年の新潟大賞典後の去勢効果か、安定した成績を残せるようになってきたラインベック。今年は3月の東風Sを先行押切で勝利。中山の実績もありますから、今回いきなり走らないとは言えないでしょう。この実績で57キロというのも悪くありませんから、ここも期待です。

業務連絡と独り言…

 入り方が新しくなりましたが、お楽しみいただければ幸いです。結局どちらも長文になってしまいました。文字で説明するのは難しいですね。

それでは!
ヒデ


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