「優秀な人材」とはなんだろう

採用に携わる仕事をしていてもいなくても優秀な人材という言葉は毎日あらゆるところで見聞きします。「当社は優秀な人材が揃っています」「優秀な人材が集まらなくて困っている」「どうやったら優秀な人材が集まる会社になるだろう」……などの使われ方をされると思います。

ただ、優秀な人材とはなんでしょう。

もちろん定義は会社によりけりだと思いますが、共通しているのは、成果を出してくれる人のことを言うのではないかと思います。

私たちキャスターにも「優秀な人材」が集まっています。ありがたいことに毎月数千名単位で応募いただくこともあり、その中から採用されて働いているメンバーは優秀と言ってもおかしくないでしょう。ただ、そのことを外部の人にお伝えすると以下のような反応が返ってきます。

「前職はどんな有名な会社や大手企業にいた方が多いのですか?」
「会計士や税理士など難しいと言われる資格持っている人がどのくらいいるのですか?」

こういった質問です。
正直、こういった質問がくると戸惑います。なぜなら我々が考える優秀さをと質問している人の優秀さが全く違うものに思えてくるからです。もしかしたら一般的には「優秀な人材」と聞くとこの質問のようなことを考える人も多いのかもしれません。誰もが羨む大手企業に新卒で入った人、難しいとされる資格を持っている人、有名大学を出て誰もが知っている会社で幹部をやっていた人、などです。

しかし、キャスターではそんなものは優秀を決める要素として1つも考慮していません。私たちが考える優秀さは「持ち場を守れるか」です。持ち場を守ることについては以前キャスター通信で書いていますので併せてぜひご覧ください。

語弊を恐れずに言えば、任されている仕事で結果を出せるか、任されている仕事がきちっとできるか、だということです。それができていなければどんなに偏差値が高かろうが、地頭がよかろうが、コミュニケーション力が高かろうが、有名企業や有名大学出身だろうが、優秀だと考えていません。

結果的に、キャスターで活躍している人の住んでいる場所、性別、年齢はもちろんバラバラですし、前職の経歴や雇用形態、学歴などもバラバラです。一度、個人的に回帰分析をしたことがあるのですが、相関関係も非常に弱く、統計的に有意な差でもありませんでした。つまり世の中一般的でいう「優秀と思われる」属性にいない人たちでも大いに活躍しているということです。


この話をすると、それはキャスターだからだろう、リモートワークだからだろう、さまざまな人が活躍できる仕組みが整っているからだろう、そう言われることもあります。
もしかしたらそういった可能性もあるかもしれません。ただ、そういう反論を言う人は、我々が思うような人たちをリモートで採用して一緒に働いたことがあるんでしょうか。ほとんどないはずです。つまり自分が会ったことない人以外には優秀な人がいない、東京在住で有名大学を出て有名企業にいた人の中にしか優秀な人がいないと思い込んでいるだけです。

正直、前職がどうだの、大学がどうだのはどうでもいいことです。
それよりも自分がやるべき仕事をきちっとする、持ち場を安心して任せられる、そういった人たちがもっと正当に評価され、働く場が増えていくことのほうがいいのではないかと思っています。

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