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リモートワークが当たり前になると...いわゆる「コミュ障」の時代が到来する


毎日更新3日目にして体調不良で断念し、早くもほぼ毎日更新になってしまったnote企画ですが、なんとか続けていきたいと思います。

早いもので、明日8/27はいよいよ初の著書「コミュ力なんていらない - 人間関係が楽になる空気を読まない仕事術- 」の発売日です。Forbesさんでは今日から3週間で書籍にまつわる連載企画がスタートしました。第1回目と次回2回目は私の単独の記事になってますが、第3回目はとある経営者の方とコミュニケーションについて対談させていただいたので、楽しみにしていてください。

Amazonのリンクはこちら


Forbesさん1回目の記事はこちら


発売前日ということで何を書こうかなと思ったのですが、せっかくなので本業というか主な仕事のテーマである「リモートワーク」と「コミュニケーション」について書いていこうと思います。


今回、コミュニケーションを題材にした本を書くにあたり、Twitterやbosyuカフェのメンバーを中心に100名以上からコミュニケーションについてどんなことに困っているか、悩みについて聞いてきました。
結果、以下のようなことを苦手と感じている人が多いことがわかりました。

- 場の空気を察するのが苦手、疲れる
- 人の感情が読み取れない
- うまく自分の伝えたいことを喋れない


書籍の中でも書いてますが、
私も場の空気を読んで臨機応変に対応したり、相手が何を感じていそうかを推測したり、咄嗟に相手に合わせた話をするのは非常に苦手です。俗にいう「コミュ障」というやつですね。
(書籍の中で、コミュニケーション力というのはあらゆる場面、手段、人数、ツールなどによってさまざまな要素で構成されているので、いわゆる「コミュ障」と呼ばれる人なんていなくて、コミュニケーションを構成する要素の中で人それぞれ得意と苦手があるだけなんだ、という話はしていますが、、ここではあえて「コミュ障」と使います)


ただ、上記のようなことが苦手な「コミュ障」の方に朗報です!
私は約700名のほぼ全員がリモートワークで働いている会社を経営していますが、リモートワークになると、この苦手だなーと思っていたことが全く不利ではなくなるんですよね。

リアルなオフィスの場では、
空気を察せられる人の方が有利だし、他人の感情を表情などから読み取れる力がある方が有利だし、その場に合わせて臨機応変にうまくトークできる方が有利です。
ただ、リモートワークになるとこのリアルの場で「有利」になっていた条件が打ち消されてしまいます。逆に、いわゆるコミュ障と呼ばれる人からすると「不利」になっていた条件がなくなり、フラットな状態で仕事をする、コミュニケーションをとることができるようになるんです。


リモートワークが中心になってくると、コミュニケーションの中心がテキストコミュニケーションになります。
テキストコミュニケーションの大きな特徴は「相手の感情が読み取りにくいこと」です。対面の場面で、空気を察せられる人、他人の表情などを読み取れる人であっても相手がどう思っているのか、どういう感情なのかは読み取りにくく、あくまでテキストでいっている事実情報だけです。

つまり書かれたテキストをしっかり読むこと、相手に対して伝えたいことをしっかりとした文章で書くことができればよくなるのです。
ここに、空気を読む、雰囲気を察する、感情を読み取るなどの能力は必要ありません。むしろ、読み取れないのにテキストから無理に相手の感情を察しようとすると、邪推になってしまったり、逆に疑心暗鬼になってしまってコミュニケーションをとるのが怖くなってしまうことになるので、テキストコミュニケーションでは書いてあること以上に「空気を読もうとする、感情を察しようとすること」はしない方がいいのです。
(もちろん、空気を読んでよという態度での発信するのもNGです)


またリモートワークでテキストコミュニケーションになると、チャットもしくはメールでのやりとりが中心になると思います。
いわゆる「コミュ障」にとって、これらのツールでコミュニケーションをとる良さは「非同期」であることです。

例えば、対面の会議などではその場で「これについてどう思う?」などといきなり意見を振られ、その場でうまく説明することが求められますが、これが苦手という人も多いはず。
これがチャットやメールなどの非同期コミュニケーションであれば、一旦自分が言いたいことを紙に書いたり、箇条書きなどで整理するなどし、意見がまとまったらそれを発信すればよくなります。
つまり瞬発的に、場に対応し、その場でうまく話す、という能力は必要なくなるわけですね。

それに簡単な返事であれば、スタンプなどで回答もできます。
うまく表現できなくても、咄嗟にうまく話せなくても意見を提示すること、伝えたいことを伝えやすくなるツールがチャットであり、メールなのです。


対面がメインの場合だと、
どんなに良いことを考えていたり、良い意見を持っていてもそれがうまく話せないと評価されませんし、相手に伝わりません。
その場の空気によっては、声の大きい人、話が上手い人、それらしい論理展開ができる人の意見が強くなってしまいがちです。

ただ、うまく伝えることができなかったり、話すのがうまくなくても優秀な人はたくさんいますし、いろいろ考えて仕事している人がたくさんいます。しかし「対面」という働き方の特徴ゆえ、そういった人たちは「コミュ障」と呼ばれ、能力を過小評価されてきていたのではないかと思っています。


しかし、リモートワークになると「うまく話せる」「その場の空気を察せられる」などの能力よりも以下の2つ(それも本質的な2つ)の力の重要性が大増します。それは、

- 相手の言っていることを正しく理解する
- 自分の言いたいことを整理して、わかりやすい日本語で伝える

当たり前のことを言っているように聞こえるかもしれませんが、正しい日本語を使うことは結構難しい。
リアルな場でのコミュニケーションでは文法がめちゃくちゃでも雰囲気で伝わってしまうことも多いですが、テキストだとそういうわけにはいきません。

もちろん、この2つができなければ意味がないですが、
少なくてもリアルな場でいわゆる「コミュ障」と呼ばれていた人でも、リモートワークになることによって逆に「コミュニケーション強者」として一気に仕事しやすくなる、評価される人は少なからずいるのではないか?と思うのです。

リモートワークというと物理的な理由や、通勤の有無による生活の変化などが注目されますが「リアルな場よりもテキストの方がコミュニケーションが得意だからリモートワークをする」そんな人がどんどん出てくるような社会になるといいなーとも思っています。


リモートワークをするときのコミュニケーションについても書籍の中で触れていますので、気になる方はぜひご購入ください!


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