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秋に舞い降りた白鷺のように

10月の下旬、岐阜県下呂市からの帰り道。

午後の飛騨川に紅葉が映り込み、思わず車を停めた。

しばらく撮影していると、プリウスから3人の年配の男性が降りてきた。

「もう列車は来たかい?」

おそらく「撮り鉄」が趣味のカメラマンであろう。
Canonの最新機種を首からぶら下げている。

挨拶も束の間、ひとりの男性が「来たぞ!」と声を上げた。

静かな山間に列車の音が響き、
白く美しい列車が視界に飛び込んでくる。

X-H2+ XF18-120mmF4 R LM PZ WR |焦点距離32mm、F11、1/50s、ISO800


1枚、2枚、3枚...

予期せぬ光景に手が震え、たった3枚だけシャッターを切った。

瞬く間に列車が過ぎた後、
あの列車は今年3月から運行したばかりの新型だと、カメラマンは教えてくれた。

まるで秋に舞い降りた白鷺のように、儚き一瞬の出来事。

写真を撮っていると、時々こんなドラマが起こる。

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