【読書の付箋】信頼対統制(『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』フレデリック・ラルー著、英治出版)
不定期かつ習慣的に読書するごく平凡な日常。
スローリーディングが好きなので、遅読ですが、その日に読んだ本の、その日に読んだ部分だけ、自分なりの湯上がり感を、綴ります。
今日の書籍は、
『ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現』(フレデリック・ラルー著、英治出版)
【今日の付箋】
オレンジ型組織からフィール組織へのパラダイムシフト【信頼対統制】
ティール組織は、ミドルマネジメントがなく、スタッフ機能もほとんどないが、相互信頼により自律統制されている。
FAVIを例としてあげる。新経営者のザブリストが真っ先に行ったのは、タイマーを取り外し、生産目標を撤廃する事だった。元々が複雑なシステム構造で作業員を統制する組織だったため、旧経営陣は生産性の低下を予想したがそれは外れ、ザブリストの信頼の力を信じる試みは効果を表す。
管理体制下では、作業員は目標が上がることを見越して、作業ペースを遅くしていた。生産目標がなくなった事で、自然なペースで働ける様になったのだ。
信頼の対象が広がれば、見返りとして責任も広がる。セルフマネジメント組織では、他人を見習い仲間からの圧力が階層性よりも遥かに上手く統制する。チームが目標を定め誇りを持ってそれを達成する。もしサボったりズルをするものがあれば、仲間がそれを咎める。
FAVIの様なティール組織では、チームは自分達の尻を叩く経営システムも管理統制システムも必要としない。
次回は、「信頼のエネルギー」。
【ひとこと】
FAVIにおけるゾブリストの信頼する力が“ソース”となり、セルフマネジメント組織へと生まれ変わらせた。個人の影響力を起点としている点が、面白い。