シビル・ウオーは戦場カメラマンを体験する映画(素人がプロになるための260週の記録)
(第88週)
10月4日公開の映画「シビル・ウオー〜アメリカ最後の日」を先行上映で観てきました。この映画は、アメリカですでの今夏公開され、日本では数ヶ月遅れで公開されます。(たぶん、自民党総裁選やアメリカ大統領選挙の時期に合わせての公開と思われます。)
予告編や、先行レビューの内容から察していたあらすじは、「アメリカ国内で政治的分断が起こり、テキサス州とカリフォルニア州が西部同盟を組んで政府と対立、内戦が勃発。西部同盟が首都ワシントンDCの陥落を目論むまでが描かれる。そのなかでその首都陥落をスクープとして報じるためジャーナリストと新人カメラマンがNYからワシントンDCへと旅をする。その過程の中で彼らの目から、アメリカ人の分断を描く」というものだと思って鑑賞を始めました。
しかし実際の映画は意外なものでした。
まず、なぜアメリカが二分されているか、西部同盟とアメリカ政府の政治的な対立が全く説明されていない。なので、ジャーナリストとカメラマンの道中、出会う市民や市民兵が、何を信じて、どちらについているのか全く理解できませんでした。
ただ、ただ、一般市民の対立と殺し合いが描かれており、それをカメラという「武器」で切り取っていく戦場カメラマンのFPS的な物語のように見えました。
そういう意味で、映画のプロットはイマイチでしたが、フォトグラファー目線ではとても面白い映画でした。
ベテラン戦場カメラマン役にはキルスティン・ダンスト(この人見るとインタビュー・ウィズ・バンパイアの少女役が強烈に思い出されるのですが)で
カメラはソニーαのライカのレンズを装着。
主人公の新人カメラマン役のケイリー・スピーニーはフィルムカメラのNikon FE2が使用されていました。
この映画は政治映画というより、完全に戦場カメラマンの体験映画となっており、都度都度、主人公のカメラマンが撮った(とされる)フィルム写真が挿入されて、臨場感の中にもアート性を醸し出していました。
本当は、マルチシネコンで上映されるものというより、アート系のシアターでの上映に向いているような映画である気がしました。
とはいえ、リアルな激しい銃撃戦とその中での生死を切り取っている戦場カメラマンの様を体験することができるという意味で見終えたあとに何か心に重く残る映画でした。
フォトグラファー必見の映画です。ぜひご覧あれ。。。
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