お気に入りスマホの突然の死と再生の忘備録 2006-2022
あなたの愛する人よりも大切なパートナーなのかも知れないスマートフォン。
大切なアイフォンやアンドロイドの死への備えは出来ているだろうか?
1
一昨日の雨の中、新宿南口へとノコノコと出かけた。
新宿バスタから東京から脱出するバスへ乗り込む心境でもないので
コワーキングスペースに立ち寄ってみる。
ここは、人が嫌いだけど、人のいるところで仕事をしたいという
変わった人種が集まる場所で、聞きたくもない詐欺の電話とか
投資や教育の長電話を延々と聞かされる場所だ。
気が滅入ったので、慌ててトイレへ駆け込んだところで、やってしまった。
お気に入りのスマホのMotorolaが便器の中へスローイン。
咄嗟に引き上げるも、さぁどうしようかと思案する。
事件や事故は唐突にあなたの身に訪れるかもしれない。
水没はこれで三回目なのだけど
Pixel4aとAquos。
いずれも雨に濡れて徐々に力尽きて死んだもので
ここまで完全に水に落ちたのは記憶にない。
スマホが死んで使えなくなる時は
水没でも落下でも
一瞬でダメになる事は少なくて
ジワジワとダメージが加速していくイメージだ。
以前の教訓もあって、急いで電源を長押しして
強制終了した。
以前ググった記憶では、このまま完全に乾燥させて
電源が入れば使えるという内容だったのだが、新宿特有の不特定多数
の雰囲気で判断を誤ったのか、電源ボタンを間髪入れず押してしまった。
motoloraは、何事もなく派手に起動したかに見えたが
程なくして画面に縦筋が入り画面が乱れた。
これはマズイと思い、再度電源を落とすのだが
タッチパネルの反応が恐ろしくオカシク時間がかかった。
トイレにスマホを落とすなんて
随分間抜けな人もいるななんて、以前は思っていたが
今日から僕もその仲間入りとなった。
現在、motoloraは乾燥剤を入れたZiplocの中で
息を潜めているが、もう電源は入らない可能性が高い。
水没スマホは電源を切った後は
一切電流を流してはイケナイのにそれを破ったのだから。
SIMは二枚刺しで運用していたが
いずれも取り出して、その日のうちに秋葉原で中古のジャンク
を入手して、再稼働させた。
僕にとってのスマホは、大切な持ち物だけど
その代わりは幾らでも手に入る。
出費は痛いけれども、データをクラウドに入れておけば
何も問題はないので、慌ててキャリアショップへ駆け込んだり
非公式の修理屋へ行くこともない。
2
お気に入りのカフェの店員も、アップルウォッチにアイフォンを身に着けとびきりの笑顔とフェロモンを振りまいていたが、いつの日からかレジで俯いてお金ばかりを数える姿が目に映るようになっていった。
僕の悪い予感どおり、徐々に彼女をシフトで見かけることは無くなっていった。
東京で一人暮らしをするって張り切っていたのが昨日の事のようだ。
良いパパが見つかったのか、稼ぎのいい男が出来たのかは知らないが
春の訪れと共に、彼女はバイト先を旅立っていった。
若者は中高年よりは、人生時間の残りは圧倒的に長いのだけど
若さのタイムリミットとの戦いがある。
美しい花も永遠に咲いている訳でないし
一年草のように毎年咲く事もない。
3
コロナとウクライナ問題で、すっかり忘れていた映画鑑賞を
ふとしたくなり、ダニエル・グレイグの最後の007を見るべく
プラットホームを巡回して、Googleのアンケートで溜まっていた
ポイントでレンタルが100円で出来た。
レンタル期限は48時間。
自宅で映画を見るというのは、昔は贅沢な時間に思えたのだけど
BOSEのシアターセットは売っぱらってしまったし
何より60平米のマンションでは大きな音はご法度なので
Bluetoothのヘッドフォンで、自宅と電車、カフェで分けて観ることにした。
今回の007・ノータイムトゥノーダイは最後なのか気合が入っていて
上映時間が二時間を超えるので
椅子に座ったままだと、脳も腰もまったく耐えられそうもない。
2006年、歌舞伎町の夜勤明けで飛び込んだコマ劇場の横の映画館で
初めて見た時にはグレイグも僕も30代だったのかと思い。
あの頃使っていたソニー・エリクソンのブルーの二つ折りの3G携帯と
くたびれた既製品のスーツにアマゾンで買った合成革の薄汚れた靴を懐かしく回想した。
「あの時、アイフォンもXperiaもまだ世に出ていなかったんだな」
大切なのは替えの効くスマホで無くて、生身の人間だよね。
See you next time
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