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ピープルマネジメントと『荀子』性悪説
「人の性は悪なり」の優しさ
この文章を読んでくれてありがとうございます。
タイトルを読んで、「性悪説」にどんなイメージをお持ちでしょうか。
”人間失格的な”とか、”思春期に感じた大人の狡さ”みたいなのをイメージした方もいらっしゃるのでは。
ここでいう「性悪説」は、中国に古くから書き伝えられてきた『荀子』という本の中のことです。「人の性は悪なり、其の善なるは偽なり」の一節から始まる文章で有名かもしれません。
”人が悪さをするのはマネジメントのせいだよ”
『荀子』のなかで語る「性悪」ですが、学術云々ではなく、飽くまで私の理解では、”人はそんなに強い生き物じゃないんだから、組織的に助け合って健康に長生きするために、最低限のルールは守ろうよ」という考え方です。
「人は生まれながらに、利益を好むし、妬む心があるし、美人や美男子が好きだし。。だから好き勝手していたら人は、奪い合ったり争ったりしてしまうでしょう。」
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”公正なルールと教育”
私は、大学の卒論の題材探しをしていた時に、初めて『荀子』を読みました。当時はまだ若かったから、法治主義とか性善説とかに逆に違和感がありまして、、
で、読んでみたところ、考え方がシンプル。何でルールに従わなければならない?とか、何で集団行動するのよ?とか。当時納得できていなかったことに、真向から向き合っているところが、面白く感じたものです。
その後社会人になって、マーケティングやタレントマネジメントに取り組むうちに、どこかで聞いた話だなぁと。あ、これ荀子と根本一緒だと、(マニアックな話題で)話せる人はいませんでしたが、ひとりこっそりとそう思っていました。
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ひとはだれしも完璧じゃないから、お互いの長所を活かしあう
なぜ、今日「性悪説」のことを書こうかと思ったかというと、知識創造企業について最近の自分のテーマになっているからです。
それぞれの長所を生かすために、一度チームをカオスな状態に作り出し、そこから新たな価値観やアイデアが生まれる。どうしたら、こんな組織が実現できるかしら。
「人間が自然界で豊かに暮らせるのは、組織的に行動できるから。だから、公正なルールや、価値観を共有できるような教育が大切なのよ。」
結構、『荀子』は優しいから、こんなことを考えていそうだなぁ。
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※本文中の意訳及び解釈は、浅井の個人的な理解です。参考図書及び荀子関係の研究書は全く関係ありません。
※参考図書: 画像は漢文体系『荀子』(明治書院)