この一日はまるでアパレルのタイムマシンに乗ったと言えば良いのかな?
先日弘前市郊外のこちらを訪ねました
3月3日に開催した
ウエディングドレス完成披露トークイベント
このイベントに
館主の石田舞子さんが
私の古くからの顧客様のお誘いで
お連れ様としてご来場下さったのが
私と舞子さんの初対面となりました
津軽書房発行『そらとぶこぎん』の執筆者3名の中のお一人として、こぎん界で知らない人はいない舞子さんの
私も
本の題名と著者が初めて繋がった日
わたくし一応
洋服屋の端くれで
若い頃から
呉服屋、レザー、毛皮の経験もあることから
多少なりとも生地のクオリティを見極める目を持っている(はず)です
このイベントの日も
皆様素敵な装いでご来場下さって
それはそれは
とっても嬉しかった佐藤です
舞子さんとご一緒の
画像右端の顧客様はA.selctで数年前にご購入頂いたベストを着用されています
それはインドの西ベンガル地方に伝わるカンタクロスのサーキュラーベスト
こちらはNYでブティックを展開している日本人デザイナー【ミエコミンツ】がインドを旅して集めたビンテージサリーに刺し子を施したものです
シルクで生地の温もりを感じます
舞子さんのその日のお召しものはシンプルなデザインでありながら一目で生地の重厚感が分かるものでイベントの最中バタバタしながらも、私の目を釘付けにしておりました
交流会の席でゆっくりお話しできなかったこともあり、日を改めて舞子さんが館主である『ゆめみるこぎん館』を先日訪ねることが叶いました
舞子さんの祖母にあたる故・石田昭子さんが収集したという明治時代の貴重な古作こぎんたちが迎えてくれました
それらを拝見しながらお話を伺っているうちに
今更ながら服の原点をふと想像していました
人類のスタートには服があったどころか
何ならアダムとイブは葉っぱですし
※遡りすぎ...
人類は身を守るために纏うことを始めた訳ですが、服以前にその繊維を作るところから
そして出来上がった物を知恵を出して何度も修復を重ね一枚の物を大切に大切に着て過ごした時代もあったわけで...
布は神聖な物として大切にされて来た時代を経て、いつの間にか物が溢れ、現代の断捨離ブームは生地の価値が軽く扱われる対象となっていて洋服屋の私としては悲しくなるのでした
故・石田昭子さんご本人が製作した実用的な作品の数々は昭和も感じられてテンションが上がり袖を通させて頂きました
故・石田昭子さんが作った割烹着は温もりが❤️
こぎん刺しは、それはもう想像を超える素敵な物ばかり
『重い』と言う印象だったこぎん刺しがこんなにふわふわ軽くて暖かいなんて改めて故・石田昭子さんの凄さを体感しました
それにしてもなかなか難しい紫をさらっと着ていらっしゃるところは日本人の感覚とは思えないくらい素敵
ご案内されるままに進むと別のお部屋にはこぎんとはまた違うスタイリッシュな洋服の数々
ん?ん?んーーーっ⁉️
こ、こ、このブランドたちは‼️
そこで初めて知った驚愕の事実❗️
石田舞子さんのお母様は、あの、あのブティックのオーナー⁉️
弘前のオシャレ番長たちを長年にわたって牽引してきたあのブティック❗️
若い頃の自分がめっちゃ背伸びして気合を入れて頑張って入ってみたものの全く着こなせていないハナタレ小僧の自分が映る鏡を見て撃沈してスゴスゴと帰ったあのブティック❗️
お母様の存在を知ってそこで初めて、それは故・石田昭子さんの血なんだな〜とか、舞子さんのセンスのルーツはここだったんだな〜と、全てが腑に落ちました
驚いた私に舞子さんが、庭いじりから戻ったと言うお母様を紹介して下さった
昔のイメージと変わらずオーラがあってオシャレ❗️思わず私、緊張を通り越して『それ、庭いじりのファッションじゃないですよ』と突っ込んでしまった
とてもハートのあるお言葉を掛けて頂けて、心の豊かさと余裕がひしひしと伝わってきました
カッコいい大人❤️
そんな楽しいひとときの後はぜひ行ってみたかったお店でお食事
贅沢かつ満足の一日でした
出会いに感謝
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