私の"痔"ストリー①
本記事は、食事中の方はご覧にならない方がよろしいかと思う。
主に「下」の話がメインになるからであります。
それでも構わない、という勇気のある御方、
またはそうした話に好色を示される御方、
そうした覚悟のある皆さま、この先もどうぞご覧になってくださいませ。
私自身も恥を忍んで書かせていただきます。
ではどうぞ。
思えば、ガキの頃はウンコをよく漏らしていた。
年に1回はあったと思う。幾枚のパンツを道連れにしたことか。
ガキの頃から胃腸がヤワだったのだ。
そうした下地もあって、今も知人から「先日、ウンコを漏らした」と聞くと、仲間が増えた気がして、親近感が湧く。
この歳になれば尚更である。
2chの掲示板で「ウンコ漏らした」ってスレッドを見る度に微笑ましい気持ちになる。
ブルータス、お前もか、って。
例に挙げるのも失礼だが、星野源さんが『そして生活はつづく』の中で語っていたエピソードがある。
小学校時代に学校の下駄箱辺りでウンコを漏らしてしまい、ショックでウンコを壁に投げてしまった、という話が俺はとっても好きなのである。
あぁ戦友(とも)がここにも、という気持ちで。
ところで、有名人で「ウンコを漏らした」話が一番似合わない、というか、この人が「ウンコ漏らした」って言ったら一番ギャップがあるか、と考えてみる。
やっぱり、第一候補は福山雅治だろう。
「ボクね、昔ウンコ漏らしたことあるんですよねぇ(低音渋イケボイス)」
福山雅治が冷や汗かいて脱糞している姿も、そんなカミングアウトしている姿も想像ができない。
けれど、もしそんなこと言われたら、一発でファンになってしまう気がする。
これまでの彼の曲の印象すら変わってしまう気がする。
あとは斎藤工ね。
この人も想像ができない。
この人が仮に「ウンコ漏らした」とかエピソードトークした日には
ウンコを漏らすことが流行るような気がする。
「お前、斎藤工の話、知らないの?」
って、胃弱の男たちの間でナウい話題として語られ始めるはずだ。
そして、世の中の男たちが、我先にとウンコを漏らし始めるだろう。
駅の男子トイレは連日の大盛況、そして阿鼻叫喚。
街中にはそこら中に脱糞の跡。
しかし、それは男がより大きな「漢」になるためのステップ、やがて・・・
ってそんな世界は嫌だ。
ごめんなさい、下の話が過ぎました。
そして、福山雅治と斎藤工が好きな皆さま、本当に申し訳ございません。
とは言え、排便、これは生理現象だ。
恥ずかしがることではない。
お腹が弱い人は弱い人なりに様々に対策を取っていらっしゃると思う。
そんな中でも予期せぬタイミングで腹痛に襲われ、社会人としての危機を迎えることもあるだろう。
だからこそ、覚えてほしいのは、全ての漢は「お腹の痛さ」と常に向き合っている、ということだ。
なんなら、お腹を冷やさないために、仕事の合間に白湯を飲んで、お腹にブランケットを巻く、という冷房が効き過ぎた時にやる女子たちの行動を俺もやるべきなのかな、とすら思う。
ある意味、男たちの胃腸の問題は、女性たちの体調に負けず劣らずデリケートなのだ。
それを俺は皆さんに知っていただきたい。
閑話休題。
そうした長年の胃弱生活が祟ってか、俺にとある「恐怖症」が染み付いた。
出先で腹が痛くなったらどうしよう、という恐怖である。
そうすると、家を出る前に「全部出し切ろう」とするんですね。
つまり、ウンコが出切るまでする、という無間地獄を毎朝繰り返すのですね。
自然と長くなっていく排便時間。
やがて母親から
「○○(俺)、トイレ長いよ!学校に遅刻するよ!」
と囃し立てられるようになる。
が、出先でピンチに陥るくらいなら、この時間で安心を買うよ、俺は。
転ばぬ先のウンコ、ならぬ杖をケツの穴を酷使することで得ていたのです。
そして、何が起こったか。
長い前フリで恐縮です。
まずは切れ痔になったのである。
最初は踏ん張り過ぎて、トイレットペーパーに血が付いた程度。
でも怖かった。「何?病気?」と。
しかしながら、人間の恐ろしいところは、”慣れ”が出てきてしまうのですね。
やがて、ケツから血が出るくらい、それほどのこととは思わなくなっていくのです。
それが大きな事態を招くとも知らずに。
そして、血が出るだけ、放っておけばそのうち治るだろう、と相変わらず長い時間トイレに籠る日々。
これが大体中学生時代に当たります。
その頃仲がよかった友達に思い余って相談したことがある。
「俺さ、ウンコするとたまに(嘘、けっこう頻繁に)血が出るんだよね」と。
すると友達
「俺もそういう時あるぞ。あれキツイよな」
それから彼に対して急に親近感が湧いて、そこからグッと仲が深まった気がする。
彼とは今でも仲のいい友人です(痔ッ友とか言っておきましょう)。
という友情話はまぁ置いておいて。
中学生時代、高校受験のプレッシャーや思春期ならではの恋路なんかで、それなりのストレスを抱えていたのではありますが、それが胃腸並びにケツの穴へさらにダメージを加えていきました。
そして、遂に切れ痔を超え、俺は魔境に踏み込んでしまいました。
そう「イボ痔」が現れたのです。
排便の際、ケツの穴から小さい豆のようなものが飛び出しているのに気が付きました。
「なんじゃこれ、痛い・・・」
コイツは、空気に触れるだけで痛むのです。
そりゃそうです。肛門というか内臓が飛び出しているような状態なのです。
本来は体内に収まっていて、空気に触れることのない器官が外へ出ている。
そりゃ空気に触れるだけで痛いよ。
しかしながら、その豆はまだ小さく、排便後しばらく飛び出ていても、やがて内側へ戻っていったのです。
まだ、このお豆は「還るべき場所」を知っていたのです。
この頃は排便の後、とにかくケツの穴に力を入れ、その「お豆」を内側へと戻そうとしていました。
きっとこの頃の俺の顔は、ケツに力が入っている時間、キュッとしていたのでしょう。
どういう効果があったのかわかりませんが、その頃、人生で初めて女の子から告白されました。
しかし、それどころではなかったので、俺は彼女にとっても冷たい対応をしてしまいました。ゴメンね、Sさん。
そして、堪り兼ねて俺は初めての肛門科を受診することになります。
初回は母親が同行してくれました。
10代そこそこのガキンチョが人前でケツを晒すのに、一人ではあまりに心細かったのです。
そこで俺は人生で初めての体験を沢山します。
そして、まさかこの歳で後ろの穴の「処女」を失うことになるとは、俺は知る由もなかったのです。
②へ続きます。