【創作】歴史:RPGに見るファンタジーの生い立ち【ざっくり】
和風・中華・中東など、世のなかにはさまざまな世界観の『ファンタジー』があります。
にも関わらず、やはり『ファンタジー』=「中世ヨーロッパ風の世界観」という印象がありますよね。
その印象をより強固なものとした理由のひとつに、RPG(ロールプレイングゲーム)、そしてゲーム以前の「創作作品」の影響が考えられます。
というわけで今回は
「歴史:RPGに見るファンタジーの生い立ち」についてのお話。
「中世ヨーロッパ風の世界観」は、おもにRPG(ロールプレイングゲーム)を足場として広まりました。その経緯をざっくり紹介します。
発端は創作からの影響
ゲーム以前の「創作作品」は、小説・映画などさまざまにありますが、特にJ・R・R・トールキン氏のファンタジー小説『指輪物語』は、RPGで描かれる「ファンタジー世界」に、多大なる影響を与えてきたことが考えられます。
1974年『ダンジョンズ&ドラゴンズ』誕生。
ゲイリー・ガイギャックスとデイブ・アーンソンによる世界初のRPGです。
『指輪物語』が好きだった彼らは『指輪物語』の世界を模した舞台を冒険できるように、と考えて作ったといいます。
通称『D&D』は「ボードゲーム」のかたちで生み出されました。
日本ではTRPG(テーブルトークRPG)と呼ばれていますね。
『D&D』以降、さまざまな世界観のRPGが作られました。
SFやホラー要素のあるものなど、多種多様です。
やがて、ボードゲームRPGをコンピュータゲームでも遊びたい、という流れが生まれます。
同時期に、多くのコンピュータRPGが制作されたようですね。
1980年リチャード・ギャリオット『ウルティマ』大ヒット。
1981年ロバート・ウッドヘッドとアンドリュー・グリーンバーグ『ウィザードリィ』大ヒット。
これらの作品によってコンピュータRPGが広く遊ばれるようになりました。
特に『ウィザードリィ』は『D&D』の影響を大きく受けているとされ、遡ればそれはつまり『指輪物語』風の世界観のゲームとなっている、ということがいえると思います。
その後『ウルティマ』や『ウィザードリィ』に影響を受けたとされる次の世代のRPG、たとえば『ドラゴンクエスト』や『ファイナルファンタジー』などが誕生しはじめます。
それらの作品のなかにも、やはり『指輪物語』の影響を探すことができます。
確かに、こういった経緯をまったく知らずとも「ファンタジー作品」を作ることはできます。
しかし源流を知ることで、全体を俯瞰的に認識しやすくなったり、そこからヒントを得て、自分の作品に活かすことができる場合もあると思います。
知識は『想像の域』を広げます。
新しい情報を追い、新しいものを生み出していくなかにおいても、ときにはこうして「古典」と呼ばれるものに触れる機会を設けることも、忘れずにいたいものです。
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