「想い」を「情報」にしていくには?
前回、前々回の記事にて「情報」と「想い」の発信についてまとめてきました
前々回の記事『「情報」と「想い」の発信、それぞれの長所と短所』
前回の記事 『発信メディアによって「情報」と「想い」のバランスを変える』
(note記事ではなく元記事の飛立未鳥公式サイトブログに飛びます)
これまでにもあったように世間一般的に人々が求めてGoogleなどで検索するものは「情報」です
書店で求めるものも「情報」です
しかし「情報」は誰が発信しても基本的に同じです
例えば「2023年6月1日現在の日本の人口は1億2452万人」という「情報」を誰が発信しても情報自体は同じですよね。表現の仕方を工夫することで独自性を出すことは可能ですが「情報」自体は同じです(例えば「全校生徒1200人の高校が約103,766個分だよ」など。これでもいまいちピンときませんが、笑)
なぜなら「情報」は客観的なものであるため基本的な部分は誰が発信しても同じという特性があるのです
これが「情報」の良さでもあるのですが前々回の記事でも書いたように「情報」だけではファンがつきにくいという特徴があります。そのため「想い」を「情報」に載せていく必要があり、各SNSでそのバランスが異なる、ここまでが前回までの内容です
自分の考えは情報にはならないのか
自分の考え、つまり「想い」のことです。これは「情報」にはならないのかを考えてみましょう
結論から申し上げると、ただ単に自分の「想い」を思いつくままに羅列するだけでは「情報」とはならないが、伝え方・表現の仕方によっては「情報」になると私は考えます
少し例を挙げてみましょう。2023年春のWBCそしてメジャーリーグでも大活躍の大谷翔平選手について述べるとします
例①も例②も文字数としては大きく違いませんが、例①の方がなんとなく稚拙な印象を持たれるのではないでしょうか。若干の内容の違いもありますがそれよりもどのように文章を組み立てているかという違いに着目してください
例①は思いついたことをただ書いたような内容で「ピッチャー → 名言 → バッター」という流れになっています。そして「大谷選手は素晴らしい選手だ」という結論が最後にきています。ピッチャーの話の後に名言がきてその後バッターの話となっており、話の流れとして少々不自然な印象がありますよね
例②は結論を最初と最後に述べておりその理由を3つ中盤で述べています。もし例①のように名言の話を加えたいのであればこの後に加えることも可能です。例②の方が理論立てて話しているようにきこえるかと思います
例①も例②も一番伝えたいことである「大谷翔平選手は素晴らしい選手だ」ということは「情報」ではなく「想い」です。世間一般的にみて素晴らしい選手であることに間違いはないのですがあくまでこれは主観であり「想い」なのです
・160キロ超えのピッチング
・WBC決勝戦前の名言
・ヒットやホームランの量産
・3年連続2桁盗塁
これらは「情報」です。これらの「情報」を自分の伝えたいことの根拠としてうまく列挙していくことで自分の「想い」がさも「情報」であるかのような印象を受け手に与えることができます
また上では「ヒットやホームランをたくさん打ち」という表現で具体的な数値は挙げておりませんが、これを「2022年のホームラン数は34本」のような具体的な数字を挙げることにより、より説得力のある「情報」と変化します
それにより自分の伝えたい「想い」の部分もより具体化しあくまで「想い」ではあるけれどももはや「情報」のように思えるようになります。これは根拠の「情報」の部分が具体的、詳細であればあるほどその傾向は強いといえるでしょう