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栃木SC戦 試合前プレビュー(2022年 J2 第40節)

こんばんは。ひだりです。

前半良く戦えているのに出足止まる後半しのげないチームバイオリズムの底を見た徳島戦の後、天皇杯の結果によりホーム最終戦を強制平日開催に変更される不運にも見舞われ、今年は徹底的に何かを持ってくることに失敗する一年だなと痛感せざるを得ない状況。
J2優勝を競った2018年はおろか2015年のJ2昇格を争った時も、上位に上がってくるチームというのは状況か五分五分ないし多少不利でも、なにか流れを自分達のところに持ってくる力強さがチームにあるような気がします。
それこそ今の新潟、横浜FCはおろか、岡山や熊本が纏っているような。

残念ながらなかなか持ってこれないまま40節を迎え、それでも理論上まだプレーオフ圏の可能性が残っている。とはいえ他力の影響が大きいので、起きれば本当に奇跡ですが、そこは最後まで何が起こるかわからないのが世界最高峰・明治安田生命J2リーグ。

最低必要条件であるここから1戦1戦の勝利。そこにフォーカスして全力で闘うだけです。栃木SC戦プレビューでございます。

このプレビューについて

分析にあたってはDAZNで見られる栃木SC戦のハイライト+フルマッチ(前後半15分以降)をざっとチェックして、

・どんな戦い方を志向しているのか
・どんな形で失点しているか
・特徴的な選手は誰か

あたりを気にしながらチェックしています。

今回のフルマッチは直近の栃木が勝利したヴァンフォーレ甲府戦+3ー1で相馬アルディージャが勝ち切った大宮戦をラッシュで見ました。
相手チームについても参考になりそうな記事がある場合は参考にします。

「FC町田ゼルビアの対戦相手を理解する」が裏テーマなので、まずは相手チームが町田に対してどんな戦い方を目指してきそうかを考えるところからスタートして、じゃあ町田はどう戦うべきか、対策を考えていく流れで考えていく、というルールでまとめていきます。

栃木SCについて

さて、ゼルビアが苦手にしがちな黄色いチームの代表格である栃木。ゼルビアサポにとって一般的な栃木との対戦イメージというと、

  • ファウルも辞さないハードな守備

  • 奪ったら縦に早い攻め

  • 前線のバトルも全力でぶつかる

  • 点を取ったら足がもげても守る

みたいな感じだと思います。
「球際で負けてはいけない」哲学を共有するチーム同士、苦しくも愉快な、負けるとガチで悔しいライバル関係というイメージです。

過去5戦ゼルビアの0勝3敗2分。キツイ。

前回対戦のプレビューもそんな印象ベースで書いていました。

のですが、今回プレビューのため栃木の試合をあれこれ見てみたところ、ちょっと印象ずいぶん変わっていました。

いや、根本的なところはそのままなのですが、陣形3421で幅とボールのため所、前進のルール付けが非常にハッキリしていて、戦い方の狙いが非常に明確なチームになっていました。
個人的にいまの栃木のサッカー、わりと好きかも。

テクニックと強さと闘える魂を兼ね備えた高萩の加入が物凄い大きいですね。サンフレッチェでもFC東京でもスペシャルな輝きを放つ選手ですが、J2ではちょっと存在感頭抜けてる気がします。谷内田もボランチ位置から創造的なプレイができる選手に成長しました。
この2人がゲームにつける変化が鋭い。

ボランチ谷内田、シャドウ高萩のダブルジャイロで展開して、FWの位置に献身的な守備とポスト役で身体を張れる宮崎を置く。
以前は矢野紀章がやってた役割を宮崎が果たせるようになったので、矢野紀章が裏抜けやゴール前局面の部分によりリソース費やせるのも効果高い。

谷内田、高萩にボールが入るとWBをはじめチーム全体が一気に動き出す。ハードワークの伝統が効いていて、攻撃に守備に絶対サボらないチームなので、起点となる谷内田、高萩を抑えることに執着してしまうとアタッカーに裏のスペース、WBに大外のスペースを取られる。
かつ引く時はしっかりドン引く。

どこか今年のゼルビアにやってほしい、見せてほしいなと思っている何かが、今の栃木にはある気がして、ちょっと羨ましいです。

後半に鋭さを担保しようとすると高萩矢野紀章は後半途中投入とかもあり得ますが、普通に怖いです。
隙間を縫って勢いよく飛び込んでくる根本凌もいい選手ですね。甲府戦は一瞬の縦のスキをよく決め切った。

栃木視点での町田対策

前向きに圧をかけ続ける90分

前線からプレスして町田に気持ちよくつながせない。90分かけての神経戦に持ち込みたい。

イーブンのボールを自分のところに持ってくるために全力で走る。
周囲が動くことで中盤が起点になる時間を与え、町田守備者をひきつけることでチャンスメイクできるスペースを産み出す。

攻撃時、幅広くスペースを使う攻撃を展開するため森俊隆、黒崎隼人などのWBの選手のハードワークと上下の判断がカギになる。

守っては攻撃スピードを上げさせない

引く部分はしっかり引いて、中盤で町田の縦クサビをひっかけたところからどれだけ鋭く縦に持ち出せるか。

逆にボールを奪われたら町田に縦のスピードを出させない。
町田ボランチの高江安井に対しては基本追い続ける守備を当て、町田守備の重心を後ろに下げさあえ、前線と後衛に連携を分断させたい。

70分以降の交代起用

谷内田、高萩をスタメン同時起用するのか、前半を若手でしのぎきり後半投入で勝負するかは読めない。

町田の後半落ちる傾向をふまえると、前半を無失点で凌ぐことが栃木勝利の重要指標になるので、まずは集中した守備から入り、後半ベテラン若手併用で縦に速い攻撃が実現できる形の交代策は準備しておきたい。

チーム哲学として「しっかり耐える」が染みているチームなので、そこに高萩、谷内田、西谷といったユニークなキャラクターを持つ戦力が絡み、5レーンを意識した動きで縦のスペースを創出するロジックも感じられるサッカーはすごく好感が持てます。

町田栃木は塩試合になりがちな印象強いですが、今回はそれだけではない、普通に楽しいサッカーが見れそうなのは期待しているところです。

町田視点での栃木対策

栃木のレーンを埋める守備をどう崩すか

現在の栃木はコンパクトな守備密度+ハードワークだけのチームではなく、ポジショニングでフィールドの幅を埋めながら動的に相手ボール保持者を追い詰めていく機構を持っています。

ボール奪取からの速攻を展開する狙いもあり、基本的には距離を詰める守備を激しく行なってくるので、町田としてはサイドでの2、3人の連携でうまく栃木ディフェンスをひねって、裏のスペースを取りたい。

具体的には太田宏介or翁長と平戸、奥山と太田修介、そこに高江安井あたりがどうフォローに入り栃木の中盤守備を引き付けられるか。

ペナ角の内と外

前の項目の延長になりますが、栃木守備は5レーンを埋める挙動を含んでいるため、結果的に相手を片寄せさせるとゴールへの隙を生み出すことができます。

大宮アルディージャは相馬さんらしいペナ角起点からの内と外の使い分けで2点目、3点目をゲットしていました。中野誠也の2発、とても綺麗です。

平戸翁長+FW、安井太田ドゥドゥあたりで息の合った連携で前半から得点できるとだいぶ勇気づけられると思います。

平河も同行できるならサイド攻略の変化をつけれるので頼もしいですね。

中盤ボール奪取からシンプルな裏狙い

中盤でボールを奪えた場合、シンプルな裏狙いはかませたいところ。

栃木の戦い方的に組み立て時点ではサイドも高めに上がり、CB2枚程度でパスを回すタイミングがよくあります。

トランジションのタイミングで栃木守備が戻り切る前に、ドゥドゥやナカシの裏取りできれば1発狙いもあり得ると思います。

先日の天皇杯・甲府鹿島で甲府が得点したような形ですね。

逆に、こういう攻撃を栃木もまた得意としているので、CBは裏を取られないよう集中が必要です。深津のコーチングがほしい。

90分でゲームを組み立てる

徳島戦では良い前半から明確に後半チームの息切れから押し込まれ敗戦の厳しい形でした。まるで呪われているかのように。

試合の流れを読んだ交代をしっかり行ってほしい。

また後半狙われることをふまえ、交代選手たちの試合を決め切る、守り切る強い気持ちを見せてほしい。

谷内田の躍動が予想されるので、うちはぜひ帝京長岡での盟友同士である岬にチャンスを与えてあげてほしいですね。
岬もそろそろ決め切ってほしい。出場時の雰囲気はあるからな。

まとめ

天皇杯の結果をもって、ホーム最終戦が平日ナイター開催になってしまいました。

誰も悪くないのだけど、協力する気持ちもまったくやぶさかではないけれど、やっぱり落ち込みます。

当然やってくれているとは思いますが、ゼルビアの責任なく、スタジアムに駆けつける意志のある人たちに負担をかける決定ではあるので、JFAやリーグに対して「これは良くない」と、毅然としたメッセージは発しておいてほしいなと切に祈ります。

異例の時期のW杯だろうがプレーオフ時期の兼ね合いだろうが、それはサポーターには関係ないことです。
サポーターたちの当たり前な日常を守れないシャレンってなによ。おかしいもんはおかしいよ。

自分はなんとか駆けつけようと思いますが、寒い平日の夜に家族を連れ出すのが良いことなのか、今も逡巡があります。

ポポさんはもちろん、今年でさよならの選手だっているだろうから、家族も行かせてあげたいのだけど…。

先々週の家庭内コロナ以降、家族それぞれ体調がいまいちなところもあるので、様子見つつ決めたいと思います。

ともあれ、ですが、天空祭と称して109ものイベント開催にチャレンジしてる運営にはブラボーを贈りたい。

数字だけで見ればサラッと聞こえてしまいますが、大小100オーバーを企画として打ち出すのは本当に大変。

昔イベント会社で働いていた時期に、商業施設に100企画案を提案した時のことを思い出しました。
企画出すのも、実際に決まった企画運用するのも本当キツかった。
ましてや提案だけじゃなくて実行企画109なんて、、、鉄板だけど、鉄板だからこそキツイんですよね。

来年への自信とたくさんの反省が残るであろう、会社として素晴らしいチャレンジだと思います。

明日はどうか晴れてほしいな。最高の天空祭を楽しみにするとともに、お祈りしております。

ゼルビア、甲府両チームインターンさんのコラボ企画も、すごく良いですね。

こちらも今年最後、がんばってほしいと思います。


新潟の昇格決定、おめでとうございます。
町田の最終節もすごい空気で行われることになりそう。
名勝負の多い新潟戦。祝祭的な相手ホームで栄誉を称え、ポポヴィッチゼルビア最後の名勝負を見せてもらいましょう。絶対勝つよ。

いろいろ感じることの多い季節ですが、こういうプレビューをあと書けるのも2回だけです。いや、プレーオフ行ければもっと書けるかも…書かせて!

チームにいつもやり切ることを求めている以上、自分もどうにかやり切って今シーズン終えたいと思います。

奇跡は3連勝の先にあります。勝ちましょう。共闘!

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