【見どころ】FC町田ゼルビア 2023年第32節 モンテディオ山形戦
こんにちわこんばんは。ひだりです。
しんどい時は、月を眺めましょう。娘の夏休みの自由研究で月を調べています。次の満月は8/31、スーパームーンだそうですよ。
力負けの清水エスパルス戦
期待に答えた町田の10番・大悟の得点、平河クロスからのエリキ弾、局面で一瞬の隙を突く想定通りの2撃だったのですが、エリキの負傷交代にはまったく想定できていなかった。(重傷でないことをただただ祈りたい。)
数cm・数十cmの差で勝負が決まる戦いは、清水エスパルスの選手チームの気迫と超満員オレンジサポーターの熱気がひとつの実力を成して、町田をしっかり凌駕しました。清水、マジで強かった。
めちゃくちゃ悔しいけど、ああもしっかりやり切られると、清々しい負け。This is 秋葉の発言通り、サッカー見ててもそう何度も見れるタイプの試合じゃない。今回の序章・ホーム清水戦と同じくね。。(こんくらい許してw)これもまた今シーズンのハイライトのひとつになるでしょう。
現地ビジター埋め尽くしたゼルビアサポ席めいっぱいに、無数の旗がはためく様子、DAZN観戦ながら感動しました。ありがとう&本当にお疲れ様でした。
また、町田の健闘をたたえてくれたエスパルスサポーターの皆様にも深く御礼申し上げます。ひきつづき、がんばりましょう。
あとはここから、勝つだけ。勝ち続けるだけ!
捏造ダメ絶対
試合以上に、試合後のSNS界隈の方が試合よりずっと”セクシー”な後味で、、。
誹謗中傷はもとより、捏造はアカンぞ。
近年の法改正でわりとガチでサクッと前科持ちにレベルアップできる。履歴書の賞罰欄に冠ついちゃうぞ。
X(旧twitter)、Youtube、どこ見てもわりとしんどめなので、試合後わりと早々から次節チェックに入った切り替え大事おじさんです。モンテディオ山形戦、見どころ行きます。
どうぞよろしくお願いいたします。
モンテディオ山形の最近
前半戦のハイライトはこちら。
ゴールシーンはもうエリキがチートすぎて、、怪我+累積で今節はお休みのため彼のフィニッシュのところは参考にしづらいですが、3点目のデュークが前に入る動きからリフレクションを荒木の詰め、こういうの、あると思います!
振れ幅の大きいシーズンを、プレーオフ圏まで駆け上がる
渡邉晋監督は2022年1月より山形のヘッドコーチに就任。今年4月の監督交代まで、クラフモフスキー前監督(現FC東京監督)体制下で指導を続けてきた流れがあります。
そのため、前体制と比べて、基本的な攻守のオーガナイズ、攻守の原則の大幅な変更はなさそうです。
直近の試合映像を見ても、全体的な戦い方は類似しており、前回対戦時のレビュー内容も直接的な参考になりそうです。
ざっくり言えば中盤で奪い切ってやり切るチャレンジをベースに、結果出てきた現在の山形の変化にどう対応し、エリキなしでどう戦うか、といった部分が焦点です。
直近の戦績
高江加入から怒涛の直近5連勝の絶好調。
時系列を表に起こすと以下のようになります。
※高江加入の前後5戦を見て(1試合は天皇杯の対浦和になりますが)ちょうど7/1以降。
高江加入前後を比較すると、1試合あたり平均得点数+1ポイント増、失点数にして-1.4ポイント減。ここ5試合の平均失点は脅威の0.4!クリーンシート3戦だもんな。負けないはずだわ。
得点が増えている一方で平均シュート数は8.6から6.2とやや減、つまり決め切る力が上がっている。シュートの本数が減り得点が増える≒シュート1撃あたりの成功率がグンと上がっていて、、これは百戦百打……。
粘り強さ、決め切る力がプラスされた5連勝山形
今夏、高江の加入前後から劇的に、粘り強く耐え、決め切るべきところを決め切るサッカーを展開しています。
まさにうちが今季前半戦で標榜したスタイルで、高江の移籍を契機に山形がそれを実現できるチームに変化しつつあるのはなんとも皮肉というか、大きな存在をウチは失ったんだなと……上記表を作りながら改めて、痛切に感じていたところです。
もちろん高江加入だけの影響ではないでしょうが、前線でも守備ラインでもなく中盤の強靭さ・柔軟性が向上することで出そうな値の変化ではあります。数字に出ない部分にまたがる高江のチーム貢献度・影響力の高さも十分知っている。高江、マジでやるなぁ、厄介だなぁ……。
流動的4213
クラモフスキー監督の後が渡邊監督ですので、ポジション、レーン、スペース活用の考え方が浸透した戦い方をします。
配置はFootball LABによればシーズン通じて4213。Googleの試合結果画面では4231、433になってました。ピッチ上での選手の降り方、上がり方で変わりますが同じ根っこの戦い方。
推移を見るに、ボランチの高江・南+最終ラインの川井・小野・西村あたりはまず出場固そう。
トライアングル配置を活かした攻守
ボール中心にレーン、高さのズレを作る選手配置でピッチ上には常時三角形を形成。近めの小さい三角形+遠い位置の大きな三角形を連動して同時に作るのが攻守一体型パスサッカーのカギ。
守備ではチャレンジ&カバー+サポートの構成が基本。相手ボール保持者がプレスするチャレンジ役を回避するルートに後方のカバー役が距離を詰め奪い去り、サポートの選手を活用しながら前方向の攻撃に転じます。
奪取後はショートパスだけにこだわることはなく、大きな三角形を使って鋭い縦クサビで奥の選手に届けるトライも見せてきます。
攻撃時、スペースにスペースに入ってくるアタックのスタイルは甲府にも似た印象。
守り切るができての5連勝
この5連勝期間通じて「点を取ったらゴール前をしっかり守り切る」ができているチームです。(似たような趣旨のことはDAZN配信で渡邊監督のコメントとしても紹介されていた)
当然ですが先制させない、先制するのが重要な試合です。
ゼルビアとしては、守備固めされる前、最終ライン揃えた綺麗なゴールエリア幅4枚で対応してくれているうちに取り切りたい。
時間を与え合う高江・南のボランチコンビ
高江の加入は、山形の中盤にタメを与えました。
その躍動ぶりは、ゼルビアサポにとってあまりにもあまりにも馴染みのある光景です。
中盤で迫る相手のプレスを回転の動きでひらりとかいくぐり、前後への簡単なパスの散らしで状況をリセットする。前線にスペースがあると見るやロングパスで大きく展開、サイドアタッカーの攻撃チャンスを産み出す。
そもそも山形には南、藤田、小西雄大ら、ゲームテンポを作れるタイプの中盤選手が豊富にいました。
そんな中で攻守両面でのハードワークできる高江は試合をかきまぜる役割を担っています。
高江が相手を引きつけることで南が時間を持ち、縦を突く機会も産み出しており、攻守のトランジション局面をマルチに補完する潤滑油として機能しています。流石ですプリンス。
宮城天というサイドアタックの選択肢
攻撃は無理目な状況からもフィニッシュに持ち込めるCF藤本佳希を軸に、小野雅史、田中渉、國分伸太郎、チアゴアウベス、イサカゼイン、後藤 など多彩なアタッカーをオフェンシブハーフ、サイドハーフとして相手を見て選択、運用している印象です。
そんな中で長崎から転戦してきた宮城天。川崎での活躍、目の覚めるゴラッソも記憶に濃い逸材ですが、左サイドハーフとして2試合出場。藤枝戦では1点取っています。
宮城天もまた巧みなドリブル技術と攻撃における思い切りと、わかりやすい特徴のある選手。
ボールを持てるので、高江と同様、前線攻撃局面でタメを作る役割も果たせる存在で、攻撃にアクセントとひらめきをもたらす役割を与えられている気配。
泉柊椰が気になる
夏の移籍で高江、宮城天を獲得したのは非常によくわかるチョイスで、結果に現れる効果的な補強をした山形。
そんな中で第3の手、もうひとり8/16に神戸から育成型で獲得した泉柊椰が気になります。
右左できるサイドのドリブラーで、今季J1の優勝争いに絡む神戸でリーグ8試合、鳥栖戦でサイドから切り込んで1得点、ルヴァンで6試合出場。ルーキーイヤーでJ1、上位という環境ふまえればこの出場歴もなかなかのもの。
移籍後間もない前節・熊本戦は終盤数分の交代出場に留まりましたが、移籍から日を重ねた今節「想定外の要素に弱い」要素を持つ町田からすれば特徴を掴みづらい選手として早速投入してくる可能性もゼロではありません。
このとても簡単に見える決め方よ……マジで怖いやつだ。そもそもボール持たさない方向で消した方がいい。
プレイスタイル・様相からはヴェルディ戦における新井にも似た要素を感じる選手なので、山形の変化を使ったアプローチには、しっかり危機感を持って対応したいところ。
攻略のポイント
ミドルプレスからのショートカウンター
基本的には中盤を撃鉄としてスペースを突いてくるビルドアップ型チームなので、ミドルサードで自由にやらせないプレスが重要になります。
特に、中盤中央のプレスでは背中のパスコース切りを意識しながら、パスやドリブルチャレンジに出にくい距離感まで詰めて、勢いで飛び込まずに対応して奪う守備が重要になります。
まったくバイロンに限らないのですが、前節見られた局面での寄せの緩さは、まさに山形が突いてくる隙になるため5cm、10cmにこだわって相手に圧を与えるアプローチをしたい。
高江に前を向かせない
高江が前向きでボールを持った瞬間、アタッカーが動き出す調子の良さ、勢いがいま山形にはある。なるべく前向きで自在なプレー・展開を許したくない。ボランチは高江をしっかり監視し、前を向かせず、ボールを下げさせるプレイをしたい。
中盤からひとつのパスで加速する攻撃を発動する山形だからこそ、加速しようがない状況を生みだし、山形にペースを握らせないことが重要。
「高江が後ろ向きの試合は低調」という展開、昨年何度味わったことか。
下げたところ、パスルート限定できる距離感なら、しっかりハイプレスに行き、ハメれるところはハメこんでいきたい。局面・バランスを見たハイプレス・ミドルプレスの選択、判断が重要。
高江および山形は、大きな展開でサイド深いところ確実に狙ってくると思うので、後衛中盤はコミュニケーション取って封殺したい。うまく奪えればそのままカウンターに持ちこみたい。
中盤で奪い一気に攻め込む
レーンと高さのズレをうまく使うチームなので、ポゼッション過程でボールを奪えれば、後衛のバランスはややまばらで密集性に欠け、スペースやパス・ドリブルルートはいくつか選択できる状態にもなるので、一気にチャンスが広がる。
失点パターンの満遍なさ、PKの多さあたりは突発的なピンチに見舞われた局面での対応の脆弱性が垣間見える。
前回対戦でエリキが活躍した理由でもありますが、、奪ったらシンプル、スピーディに一気の攻めで決め切りたい。
ラインブレイク
最終ラインはゾーン気味4枚で対応してくる。
山形の守備構造的には、鋭い縦パスを守備者の間に通し、FWが多少無理目でもゴリゴリとライン突破を図るとチャンスを作れる。
クロス〜ゴール前攻撃への対応
ゴールエリアに分厚く入り込むアタッカーが、詰将棋のように動くクロス〜ゴール前攻撃はいかにも渡邊監督らしい緻密さがある。
レーン、スペース、リズムつけてゴールに迫るスタイルが、ハイライト見ただけでも高江と宮城天が明確に緩急のテンポを産んでいるのがわかる。
甲府戦で味わったように、中盤でボールを奪われ勢いそのまま入ってくるアタッカー陣を止めるのは非常に難しい。サイドへのクリアやロングボールでの陣地回復などハッキリしたプレイで、加速される前にリズムを作らせない対応をしたい。
また、身体の向きや足元だけ使ったフェイク、ダイレクトパス連携も仕掛けてくるため、守備者が安易に足を出して飛び込むのはかえって危険。
守備を固める局面では、山形アタッカーが入り込めるスペースを消し、ゴール方向を塞ぐことを徹底したい。
エリキなしでどう戦うか
山形は本来であればエリキこそ有効というタイプの相手なので、今回の怪我&累積欠場は痛恨ですが、他のメンバーで勝利を勝ち取り、チーム全体の底上げを図るチャンスでもある。
デュークのポストプレイとゴール前での強さ、バイロン・SJを活かしたクロス攻撃、槍タイプなら平河・沼田・奥山洋はどうか、藤尾の前線受けCB強制マンツーマン局面の創出、大宮戦後半に見せたレンジ・平河・安井によるサイド破壊、コーナー・ロングスローを含めたセットプレイ。いろいろ想像できる形はある。
チーム全員で心ひとつに、鉄壁の守備でゴールを塞ぎ守り、一瞬の隙を突き崩す形が見たい。
強い気持ちで
いま求められる最大の要素、強い気持ち。
山形がアグレッシブにプレスに来るならロングボール x 2ndボール絶対拾うマン、つないでくるならしっかり前向きプレスで圧をかけ、隙あらば球際に勝ち切り奪って前に仕掛ける。
後ろ向きで、不安そうなやり方になってしまうのが一番問題。そんなことは黒田さんが許さないと思うけれど、同時に、そこは首位の誇りを胸に、自分たちの果たしてきた仕事に対して十分自信を持って良い部分。
サポーターの方を見ても、誰一人、90分+ロスタイム、今季のゼルビアサポも絶対に諦めてないから。
アウェイいわき戦で、ホーム清水戦で、ホーム大宮戦で、アウェイ岡山戦で、諦めないことの重要さと価値を教えてくれたのは他ならぬゼルビア戦士たちなのだから……胸を張って全力で戦い、一緒に勝とう。
まとめ
残り10戦+秋田との延期戦(いつ?)。いやがおうにも見えてくるシーズンの終わり、清水戦の敗戦でその結末はまだまだ見通せなくなった。
こうも嵐が吹きすさむと、シーズン最後まで勝ち抜く以外の選択を選びようがない。ノイズに心を割くよりは、ただ目の前の1戦こそ大事。勝ちきることに集中する。
我が身を正す機会にして、アウェイ参戦される山形サポのみなさんを心から歓迎したい。待機列そばを歩く時はしっかり挨拶しよう。
不屈不撓、全力を貫く町田らしいサッカーで勝ちましょう。共闘🔥
追伸)
チノ先生、天空の城にて、心よりお待ちしております。
緩衝地帯を警備するスライムたちもいます。スタグルで時々出てるアジフライのうまさがガチです。樽を食卓にしてどうぞ。