LoveLetter 18
彼は時折
大きく胸を上下させ
辛そうな
深い呼吸を繰り返す
血色の良くない唇と
猫背気味な姿勢で
車いすに座っている姿が
痛々しくて
心配になる
彼は
飄々とした風情でいながら
諸々を緻密に計算し
窮地を救う頭脳と強さを持ち
心に傷を抱えながらも
生気に満ち溢れている
この二人に
命を吹き込んでいるのが
たった一人のあなただと
知っていても
信じられない気持ち
二人は全くの別人格として
本当にそこに存在しているから
互いに送る視線
相手の言葉に
揺れる微かな感情までもが
1ミリの違和感もなく
二人は見つめ合い
会話する
互いが抱えているものを
知りたいと言う気持ちを
持ち始めている二人
これからも二人から
目が離せない
ドキドキしながら
ハラハラしながら
涙しながら
あなたの新しい命を
見つめていきます
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