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12月:シャーロット王女のクリスマス食卓アレンジメント

私が「自分でお花の仕事をやりたい」と宣言してから、ありがたいことに、自分で考えていた以外のアイデアを周りの友人たちからもらうことが多いのですが、そのうちの一つが、

「よくある円形ではなく、自分の家にある長方形で高さの低い花器を使って、季節に合った花を選んで、テーブルに飾るアレンジメントを作るレッスンをしてほしい」というものでした。

アメリカでは、"Long and low"(長くて低い)、もしくはセンターピース、と呼ばれる形です。


フラワーアレンジメント教室 レポート

今回使用した花材は以下の通りです。

  • フォーム(主張のある、大きくて形がしっかりしたもの):アネモネ

  • マス(多用することでボリュームを出すもの):ラナンキュラス

  • ライン(線でアレンジメントのアウトラインを形作るもの):ユーカリ

  • フィラー(隙間を埋めるもの):ヒペリカム

  • グリーン(葉っぱ。土台になる):ユーカリ、ボックスウッド

これらの花材を使うことにした理由は、クリスマスのイメージを表現するためです。赤色のアネモネとヒペリカムの実が、クリスマスらしい温かみと明るさを感じさせてくれます。アネモネの深い赤色とヒペリカムの実のこっくりとしたテクスチャーは、クリスマスの雰囲気にぴったり合い、全体のアクセントになりました。間に挿した変わり種のラナンキュラスは、ふわふわとした優し気な雰囲気を持っており、その独特な形状が全体を中和してくれる役割を果たしています。ラインを飾るユーカリは、自然な動きと柔らかさを加えるために選びました。

これらの花材を組み合わせてアレンジメントを作り、白いテーブルクロスの上に置くと、周りに木製の器に入れたキャンドルを添えたくなります。そうすることで、すっかり温かなクリスマスの雰囲気が漂うアレンジメントが完成しました。

今回のテーマ「Princess Charlotte のクリスマス」で作ったこの作品には、私と生徒さんである友人の「推し」、英国王室のシャーロット姫への愛情も込めています。彼女のイメージに合わせて華やかでかわいらしい雰囲気を持ったアレンジメントに仕上げました。私たち、シャーロット姫が大好きなんです(笑)。

食卓に飾ることによる効果

ボストンの冬は日が非常に短く、午後の4時半ごろにはすっかり暗くなってしまいます。この季節、家の中に明かりと温かさを感じるものが必要です。食卓にこのフラワーアレンジメントを飾ることで、温かな光と色彩が部屋を包み込んで、暗い外の世界から一歩踏み出してほっとした気持ちになります。

「そろそろ夕飯の支度をしましょうか?」と、家族や友人を誘う声が聞こえてきそうです。温かなスープや心温まる料理を囲んで、花の美しさに癒されながら食事を楽しむ時間。ヒペリカムやアネモネ、ラナンキュラスが飾られたテーブルは、食事のひとときをより一層特別なものにしてくれることでしょう。寒い冬の中で、温かい料理と共に心も体もほっこり温まることができる、そんな贅沢な瞬間を感じさせてくれます。

「家に花を飾って心豊かな暮らしを」というのが、花の仕事を通じて私が一番伝えたいと思っていることです。その第一歩がようやく踏み出せました。

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