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比田井通信 第877号(「言葉を大切に」の本当の意味)

(2024.8.3発行)

ほんと1週間が早く感じます。
あの喜多川泰さんのシブ読「本気の教員研修SP」からもう1週間経ったんです。

もちろんカンタもアシスタントで来てくれました

今週は長野市倫理法人会での講演もありましたし、

長野市倫理法人会モーニングセミナー

オープンキャンパスもありましたし、
昨日は小相澤副市長のいる「副市長室」にもお邪魔して2時間半も楽しい時間を過ごしました。副市長室なんてなかなか入れないですからね。

上田市が誇る上田市役所新庁舎

あっ、ご安心ください。
貴重な上田市民の皆様の税金で働いている勤務時間を頂いたのは30分だけです(笑)

さて、本日のヒダツーはもちろん、
シブ読のお話です。

今回は「本気の教員研修SP」ということで先生限定の会でした。(一般の皆様、ごめんなさい)

集まったのは喜多川ファンの先生だけですから、そりゃもう、その雰囲気は「真剣」かつ「和やか」といった感じです。

恒例の記念写真タイム

そんな雰囲気の中でいいお話がいっぱい出たのですが・・・

喜多川さんが後半にやってくれた模擬授業の冒頭、

喜多川さん本気の模擬授業

「自分の言葉を大切に欲しい」って言ったんです。
その意味は・・・

例えば、先生が
「はい、38ページを開いて下さい」と言ったら、この言葉を大切にしなくてはいけません。

全員が38ページを開いたのを確認してから授業に入ります。これが、自分の言葉を大切にするということです。

別の例では、
授業の最初にお互い「お願いします」と挨拶をしますよね。
この「お願いします」の言葉を本当に「お願いします」という心で発しているか…です。

私も先生という立場です。
公務員試験の指導をしていた頃のことを思い出すと、酷いものでした。

口では「お願いします」と学生と一緒に言っています。
でも、心の中ではまったく「お願いします」という思いはなかったと思います。

結果、学生達の心にも「お願いします」という心はなかった…と思います。

逆に言えば、こちらが心から「お願いします」という心で「お願いします」が言えていれば、知らず知らずのうちに学生達の心にも「お願いします」の心が芽生えて、授業の雰囲気はまったく変わったのだと思います。

あの頃に気づきたかったです(笑)

これが喜多川さんが言う「言葉を大切に」という意味です。

このお話、授業に限ったことではありませんよね。

学校、職場、家庭、ご近所。

すべての人との関わりの中で大事なことですよね。

「言葉」といえば、こんなお話もありました。

この多様性の時代、良く言われる、耳障りのいい言葉があります。

「みんな違って、みんないい」

この言葉です。

言葉というのはホント難しいもので使い方によっては人を不幸にしてしまいますよね。

「みんな違って、みんないい」

その通りなんですよ。

だって、みんな違うんですから。

そうすると、先生という立場の人が、
例えば、

「数学が生まれつき好きじゃない子がいるんです。生まれつき、苦手な子がいるんです。そういう子はできなくても仕方ないんです。数学が好きになんてならないんです。みんな違って、みんないいじゃないですか。数学なんてできなくたって将来、困りませんよ。」

と、言ったらどうなります?

「あなたの存在価値はなんですか?」って話ですよね。

自分で自分の存在価値を無くしてしまっているということです。

「みんな違って、みんないい」の言葉を先生という役割から逃げるために使ってしまっているということです・・・よね。

喜多川さんはこう言います。
==========
数学が苦手な子が
「僕は数学が嫌いです。だから、できなくてもいいんです。他のことで頑張ります。みんな違って、みんないいじゃないですか」と言うのは、まぁ、ありです。

でも、それを聞いた先生が
「そうだね、数学なんてできなくたっていいね。みんな違ってみんないいからね」
って言っちゃいけないですよね。

僕ならこう言います。

「そうだね!みんな違ってみんないい だね!だから、他の人と成長度合いを比べる必要は一切ないよね。でも、数学の面白さ、絶対に教えてあげる。絶対に数学は面白いから。数学が面白いものだって、絶対に気づかせてあげたい。ここだけは僕は譲らない。今は嫌いでも、好きになるかもしれない。そこに僕は挑戦するよ。」
==========



そんなお話でした。

「みんな違って、みんないい」という言葉はいい言葉なんですよ。その通りなんです。この言葉を使えば、子ども達も親も頷いてくれますし、責められることもありません。
でも、この言葉を「逃げ」の言葉として使ってほしくないということです。
むしろ「挑戦」の言葉として使ってほしいということです。

ほかにも、こんなお話もありました。

先生方から

「これからの世の中を生きて行くために、子ども達に必要になるチカラはなんですか?」という質問があったんです。

喜多川さんの答えは
=============
「感謝の心」

ただ、「感謝の心を持ちなさい」と言って「感謝の心」が身につくものではありません。

「学ぶ」ことによって「感謝の心」が身につきます。
=============

「確かに…」って思いました。

「学ぶこと」なしに「感謝の心」は身につきません。学ぶから感謝の心が身につきます。

歴史を学ぶから、先人たちから受取ったものを知ることができます。それを知ったとき「感謝の心」が芽生えます。

「世の中の仕組み」をちゃんと学んだときに「自分一人で生きているわけではない」と気づけます。

数学がもしも、この世のなかに存在しなかったら・・・

理科や科学が存在しなかったら・・・

音楽も芸術も文学も・・・

ちゃ~んと学んだら
「ありがたいなぁ~」って思えるんです。

日本中の先生が、子ども達に「感謝の心」を身につけるために教えるためにすべての学問を教えることができたら、もっといい国になるんでしょうね。

そして、この質問は、せっかくなので
シブ読主宰の団長さんにも聞いてみたんです。

そしたら・・・

そりゃ、読解力でしょ。って迷うことなく言ったんです。

「そりゃ、読解力でしょ」

団長さんが言いたいのは

どんな環境であれ、
読解力さえ、ちゃんと身についていれば
そんなにお金なんかなくたって本が読めるんです。
自分のチカラでどんな子でも未来を切り開くことができるということです。

逆に、読解力がなければ、
どんなにいい本を読んでも
著者が伝えようとしていることが
わからないんです。

どんな「いい言葉」も・・・

例えば「みんな違って、みんないい」という言葉も
上っ面の意味でしか使えないんです。

時代の流れ読む
未来読む
空気読む

これ全部、読解力です。

団長さん、言ってました。

「読解力がある子で、
 空気が読めない子、見たことないです」

確かにぃ~って思いません?

その「読解力」を身につけるのに
一番いいのが「読書」です。
年間、1000冊の本を読む団長さんが言うから、また説得力がありますよね。

「読解力」が身についたとき、
「感謝の心」が身につきます。
そのために学ぶんです。

そんなことを教えて頂いた
シブ読でした。

■■お知らせ■■■
毎年、この時期に紹介している
舞台「流れる雲よ」の続編が映画になりました。
松本で8/24に上映会があります。
全国で上映会があるようですので、お近くの上映会に行って下さい!
(ヒダカズ、このあと急用が入らなければ行く予定です。)

映画「消せない約束」
https://www.kamikaze-time-travel.jp/

松本会場は8/24(土)
昼の部:13:00
夜の部:16:30
会 場:長野県松本市波田文化センター
大 人:2000円
学 生:1000円
チケット購入はコチラ↓
https://www.kamikaze-time-travel.jp/2024-8-24-%E5%9C%9F-%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%9C%8C%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E5%B8%82%E6%B3%A2%E7%94%B0%E6%96%87%E5%8C%96%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC

【一般参加可能なヒダカズ講演】

■9/27(金)長野県千曲市/13:30~15:00/千曲市 戸倉創造館大ホール/入場有料(「いきいき創造学級」全10回で1,000円。比田井和孝の講演は全10回のうちの1回)/戸倉公民館 026-275-1490
togura-pc@city.chikuma.lg.jp

いのちの授業 第20回記念大会
日 時:10/14(祝)12:30~16:30予定
会 場:ウインクあいち 小ホール1(名古屋市名古屋駅徒歩8分)
定 員:200名
(オンライン=Zoom定員300名)
テーマ:「いのちを幸せをみつめて」
講師
水谷もりひと(日本講演新聞編集長)
比田井和孝(上田情報ビジネス専門学校副校長)
佐々木美和(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
鈴木中人(いのちをバトンタッチする会)
コメンテーター=志賀内泰弘(作家)
ミニ音楽=北村遥明(虹天塾近江)
入場料:学生500、一般2500円、当日券3000円(会場のみ)

チケット購入はコチラ↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScYluOxJDpaG2LpeCceXE8ItXXXzhjvoJMU4eX8FR1paSQBuA/viewform

■11/7(木)長野県上田市/14:30~15:30/上田市真田町 真田中学校体育館/入場有料/真田中学校PTA(教頭 後藤先生 0268-72-2023)

【第19回 ココロの授業 講演会】
日 時:2024年10月26日(土)
    12:30~16:00
ゲスト:木下晴弘師匠
会 場:サントミューゼ 大ホール
※ご予約はコチラ↓
https://forms.gle/nHjfbKicLpSvMefD9


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