比田井通信 第865号(いのちは預かりもの)
2024.5.11発行
まずは嬉しいお知らせを二つ。
3月に千葉県幕張で久しぶりに会ったこの人、
白石康次郎さんが2024.11.10スタートのヴァンデ・グローブの予選レースのひとつ、「トランザットCIC フランス・ロリアン→アメリカ・ニューヨーク」で一昨日、無事にゴールしました!
ゴール前日の白石さんです↓
どうも、あと1時間早ければバースデーゴールだったそうです。元気そうな白石節が嬉しいです。
次は5/29スタートの「ニューヨーク~ヴァンデ」です。このレースに無事完走できれば3回目の「ヴァンデグローブ」出場が決定です。
あっ、最近ヒダツーを読み始めた方は「白石康次郎さん…?」という方もいらっしゃいますか?
コチラをご覧ください↓
【白石康次郎さんとの11年】
【ココロの授業講演会2021 第二講座】
さて、嬉しいお知らせ二つ目。
それは大愚和尚から嬉しすぎるコメントが届いたんです。ここでは多くは語りません。どうぞ、ご覧ください↓
ということで、本日の本題。
これもとっても嬉しかったことなのですが…
一昨日、「いのちをバトンタッチする会」代表の鈴木中人さんがウエジョビに来てインタビューを受けました。
https://inochi-baton.com/
「えっ、あの鈴木中人さん?」って思った方もいると思います。有名な方です。
鈴木さんは娘のケイコちゃんを6歳のときに小児ガンで亡くしています。それをきっかけに会社を辞め「いのちの授業」をはじめます。
子ども達に「命の大切さ」を伝える授業です。
著書「6歳のお嫁さん」は小学校の道徳の教科書にも採用されています。
「テレビ寺子屋」にも4回も出演されています。
その鈴木さんとは15年ほど前に一度、名古屋でお会いしています。私の講演を聴いて下さったんです。そのあとの懇親会で名刺交換をした・・・はずなんです。
すみません。大変失礼なお話なのですが、その時、たくさんの方と名刺交換をさせて頂いたのは覚えているのですが、その中に鈴木さんがいらっしゃったという記憶が定かではないんです。
ですので、そのときは、鈴木さんがどんな方で、どんな活動をされているか、知らなかったんです。
そこに、15年ぶりの鈴木さんから「いのちの授業20周年 記念大会(10/14)」での登壇依頼を頂いたんです。
15年も前に一度だけ聴いた私の講演を覚えて下さって、オファーをして下さったんです。こんな嬉しいことはありません。
昨日のインタビューは「いのちをバトンタッチする会」の会報「いのちびと」に私のインタビュー記事を載せて下さるということでわざわざ名古屋から来て下さったんです。
ちょっとしたインタビューだったらZOOMで簡単にできる時代に、わざわざ来て下さったんです。
私からすれば、鈴木さんとゆっくり話すのはこれが初めてです。
初対面のような感覚なんです。
でも、お会いした瞬間に最高の笑顔で「お忙しいのに申し訳ないですねぇ~」と背中をさすって下さったんです。
これがなんともいえない、自然で、優しい感じで物凄く心地よかったんです。
私も比較的、初対面の方に対して懐に飛び込むのが得意な方ですが、あんなことはなかなかできないですよ。
その瞬間、私のココロはパカーン!です。
完全に開きました。
その後、早速始まったインタビューですが・・・
鈴木さんのインタビュアーとしてのスキルと言いますか、資質といいますか、あり方が素晴らしいんです。
もぉ、話していて楽しくてしょうがないんです。
「ヒダカズさん、誰が相手だっていつも楽しそうに話してますよ」って思いますよね(笑)
そうです。
その通りです。
話さえ聴いて下されば
私はいっくらでも楽しく話しますよ。
それは間違いないのですが、
同じ「楽しい」でも、そこにはいろんな「楽しさ」があるんですよ。
午後1時に始まったインタビューですが、気がついたら4時でした(笑)3時間ですよ。
鈴木さん、「ヒダカズさん!」というタイトルでさっそくアップしてくれました。
鈴木さんがして下さった質問は、
例えば、
どんな子どもだった?
なりたかった夢は?
こんなところから始まって
幸せへの思いとは?
自分が変わったことは?
だんだん深くなっていきます。
で・・・、
インタビュー終盤に
「もし、目の前に19歳の自分がいたら何を伝えますか?」
という質問を頂いたんです。
ウエジョビに来る学生はだいたい19歳になる年なんです。それもあって鈴木さん、「じゃぁ、19歳の自分にだったら何を伝えますか?」って聞きたかったんだと思うんです。
きっと、
「それは、普段、19歳の若者に伝えている言葉と同じですよ。挨拶が大事。掃除も大事。素直な心が大事。『やり方』よりも『あり方』が大事。与える者は与えられるんだから『与える心』が大事。お金さえあれば幸せになれると思ったら大間違いだぞ!大事なのはそのお金を何のために使うかなんだ!」
的なことを言いそうですよね。
これがですね。不思議なんです。
相手が息子のカンタだったらそう言いますよ。といいますか、言ってます(笑)
でも、相手が自分なんです。
19歳の自分なんです。
どうですか、皆さん、
19歳の自分が目の前に居たら
なんて言います。
この後の人生を生きていく上で
きっと一番のアドバイスをしますよね。
19歳の自分が全然分かっていなかったこと、
教えますよね。
ちなみに、19歳の頃の私、なぁ~んにも分かっていませんでした。
お金さえあれば幸せになれると思ってました。
与えることなんてまったく考えていませんでした。
19歳の年は浪人してましたから、大学に行ってバイクに乗ることしか考えていませんでした。
そんな、なぁ~んにも分かっていない19歳のヒダカズに、もう55歳になるヒダカズが一番伝えたい言葉は・・・
そのまま行け!
でした。
自分でも驚きました。
普通、もうちょっと気の利いたこと言ったらいいじゃないですか。
でも、どう考えても
そのまま行け!
なんです。
ちょっと付け加えるとしたら
いろいろあるよ。
いろいろあるけど、大丈夫。
そのまま行け!
です。
「そのまま行け!」という意味は
「そのまま行けばうまくいく」という意味ではありません。
「そのまま行ったら、うまくいかないこといっぱい起きるよ。でも、その経験から自分で気づいて、自分で解決して、自分で学ぶから大丈夫。そのまま行け!」という意味です。
その時に思ったんです。
あぁ、自分は幸せなんだな・・・と。
心底、そう思えたんです。
有難いことです。
ただ・・・
ということはですよ。
19歳の自分には「そのまま行け!」って言えているのに19歳のカンタには「そのままじゃマズいぞ!」って言っているんです。
これ矛盾ですね。
大愚和尚にも言われましたからね。
「言い過ぎはダメですよ」って(笑)
まぁ、でも仕方ないですよね。
カンタは私ではないですからね。
そりゃぁ、相手が変われば伝えることも変わります。当然のことです(笑)
でも、なんでも教えるというのは違いますね。
自分で気づかなくては分らないことがたくさんありますからね。
そんなことに私が気づけたんです。
鈴木さんの質問力、凄いです。
その質問の言葉自体が凄いんじゃないんです。
私の深層心理の言葉を引き出す、その空気感です。人柄なんです。私がカッコつけなくても受け入れてくれるその安心感とでもいいましょうか。
そんな空気感から出てきた言葉です。
その後の質問も流石ですよ。
「もし、今、この場で比田井先生が急に心不全かなにかで倒れて、もうこのまま死んでしまうかもしれないという状況になったとして、私が『奥さんに最期の言葉は?なんて伝えたらいいですか?』って聞いたらなんて言います?」
こんな質問ですよ。
私、真剣にイメージしました。
出てきた言葉は・・・
「そりゃ、『ありがとう』ですよ。それ以外ないじゃないですか。そりゃ、夫婦ですからいろいろありますよ。いろいろありますけど、最後にでてくるのは迷わず『ありがとう!』ですね」
と迷わず言っていました。
これね、
「ここは『ありがとう』だよな…」とか
「さすがに、ここは『ありがとう』じゃなきゃマズいだろ…」
という気持ちで言ったんじゃないですよ(笑)
なぁ~んかですね、これが自然に出てきて私も嬉しかったんです。
そうじゃなければ、こんなことヒダツーに書きませんよ(笑)
鈴木中人さんのおかげなんです。
私にとって、とってもいい時間になりました。
その美恵先生は本日、誕生日です。
ちゃんと「おめでとう!」言えましたよ(笑)
さて、その鈴木さんもnoteをやっているんですね。そこにこんな記事を見つけました↓
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【いのちの人生時計として】
https://note.com/inochijugyou/n/n1244291d64b5
子どもが生まれたとき
いのちは、喜び・未来・無限の可能性でした。
子どもを亡くしたとき
いのちは、絶望・怒り・不条理でした。
「いのちの授業」を決意したとき
いのちは、どう生きるかを導くものでした。
「いのちの授業」を続けるとき
いのちはLIFE、生命・人生・生活・生きがい・生き様を思うものでした。
今は、
「いのちは預かりもの」です。みんな、遅かれ早かれ、お返しするもの。少しでもピカピカにお返しでききるように、小さなことでも誰かのためにと思います。
10年後には、また変わっているのでしょうね。
==============
この言葉、深いですよね。
娘さんを6歳で亡くした鈴木さんだから出てくる言葉です。
この言葉は鈴木さんがインタビューを受けたときに「いのちとは、何でしょうか?」の質問に内側から出てきた言葉です。
で・・・最後の「いのちは預かりもの」という言葉。
私は講演でいつも「子どもは天からの預かりもの」と言っていますが、まさに「いのち」も同じですね。
いのちも授かったのではなくて
預かったんですよね。
だって、必ず誰でもお返しするときがやってきますから。
これを「自分のいのちは自分のもの」なんていう勘違いをするから「自分のいのちは自分勝手に使っていいでしょ。いらなくなったら捨てたっていいでしょ。」という間違った発想になってしまいますよね。
預かったものは、ちゃぁ~んと最後まで使い切って、ピカピカに磨いてお返ししなくてはいけませんよね。預かった時よりピカピカにしてキレイにして返すのが礼儀です。
使い切ることもなく、汚したまま返したら怒られます。
鈴木さんのいう通りなんです。
ここで、ひとつお願いがあります。鈴木中人さんのこのお話、10分だけ聴いて下さい。必ず最後まで聴いて下さい。
そして、この「いのちの授業」を子ども達に聴かせたいと思った方、私が鈴木中人さんを紹介します。遠慮なく、メール下さい。
hidakazu384★gmail.com
(★を@に変えて送って下さい。)
会報「いのちびと」はコチラで申し込むことができます。
https://inochi-baton.com/katsudo/%e3%81%84%e3%81%ae%e3%81%a1%e3%81%b3%e3%81%a8/
それではまた来週!
【一般参加可能なヒダカズ講演】
■9/27(金)長野県千曲市/13:30~15:00/千曲市 戸倉創造館大ホール/入場有料(「いきいき創造学級」全10回で1,000円。比田井和孝の講演は全10回のうちの1回)/戸倉公民館 026-275-1490
togura-pc@city.chikuma.lg.jp
■いのちの授業 第20回記念大会
日 時:10/14(祝)12:30~16:30予定
会 場:ウインクあいち 小ホール1(名古屋市名古屋駅徒歩8分)
定 員:200名
(オンライン=Zoom定員300名)
テーマ:「いのちを幸せをみつめて」
講師
水谷もりひと(日本講演新聞編集長)
比田井和孝(上田情報ビジネス専門学校副校長)
佐々木美和(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
鈴木中人(いのちをバトンタッチする会)
コメンテーター=志賀内泰弘(作家)
ミニ音楽=北村遥明(虹天塾近江)
入場料:学生500、一般2500円、当日券3000円(会場のみ)
チケット販売予定:7月1日より
【第19回 ココロの授業 講演会】
日 時:2024年10月26日(土)
12:30~16:00
ゲスト:木下晴弘師匠
会 場:サントミューゼ 大ホール
※ご予約はコチラ↓
https://forms.gle/nHjfbKicLpSvMefD9
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