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比田井通信 第885号(『好きを仕事に』を間違えてはいけない)

2024.9.29発行
こんなに楽しい一日は久しぶりです。
昨日、岡谷ロータリークラブ主催の「青少年指導者養成プログラムRYLA(ライラ)」の基調講演の依頼を頂いて講演をしてきました。

このRYLAは国際的な社会奉仕連合団体のロータリークラブの経営者の方々が地域の若者たちのために、将来のリーダーを養成するためのプログラムなんです。

地域の高校生を招いて1日かけて、基調講演、特別講演、午後はディスカッション、発表と盛りだくさんの内容なんです。

これを経営者の皆さんが何ヶ月もかけて準備をして運営するんです。お金だってかなりかかっています。

会場は「テクノプラザ岡谷」。
会場に入って「うわぁ~!」って思いました。

十四、五年前だと思います。
初めて木下晴弘師匠とコラボ講演をしたのがこの会場です。メチャメチャ縁を感じますよね。

あとは、準備をして下さっている皆さんの雰囲気と県内各地からいらっしゃっている来賓の経営者の皆さん。もう、ちょっと雰囲気が違うんです。

アリーナ席に40人ほどの高校生が座ります。その後ろに90人を越える経営者の皆様が高校生を見守っているんです。

高校生も「うわぁ~大変なところに来ちゃったなぁ~」と思っていた子もいたと思うんです。

そんな高校生に私は、追い打ちをかけるようにプレッシャーをかけます(笑)

「今日のこの日のために社長さん達がどれだけ準備をしてきたのか、お金もかかってます。労力も時間もかかっています。
県内全域からメチャメチャ忙しい社長さん達があんなにたくさん集まってみんなを後ろから見守っています。みんなは学校を代表してここに座っていますよね。中途半端な一日にはできませんよね。」

そんなふうに言っちゃうんです。
そして、最後は私の大好きな言葉。

「ぜひ、今日一日、
そのプレッシャーを楽しんでください。
もしかすると、人生を変える一日になるかもしれません。」

そんなお話でスタートしました。

いやぁ~、そりゃもう、学校を代表して集まってきた高校生ですよ。やっぱり雰囲気が違うんです。いろんなお話を頷きながら聴いてくれるんです。

途中、喜多川さんのお話をしたら、
一昨年の喜多川さんのココロの授業講演会に来てくれていた高校生もいました。

講演終了後には鏡の法則ヒダカズシール大人気でした。そのヒダカズシールをもらいに来てくれた高校生に混じって引率の先生もヒダカズシールをもらいに来てくれたのですが、ひとりの先生が「私、中学生のときに比田井先生の講演を聴きました!」って言ってくれたんです。

あのときの中学生がこんな立派な先生になってました!

長野市の北部中学で聴いてくれたんですって!もう15年も前の私の講演を覚えてくれているんです。

休憩時間が終わった後は特別講演「岡谷のうなぎ」です。そうです!岡谷のうなぎといえば「観光荘」です。その観光荘の宮澤健社長が「岡谷のうなぎ」の話をしてくれました。短い時間でしたが、とっても興味深いお話でした。

私の講演を聴いてくれていた宮澤社長。急遽、私のキーワードを入れて話してくれました

なんと、私の同級生の油井亀美也宇宙飛行士が「宇宙でウナギを食べたい!」と言ったのをきっかけに観光荘の宮澤社長が宇宙で食べられる「スペースうなぎ」を開発してすでに古川聡宇宙飛行士が宇宙で食べているんです。https://youtu.be/6dTcv-YPxsM?si=V0eXlCNPbIV10ALD

さらにはこんなこともやっているんです↓
これ笑っちゃいますよ。

うな重をそのまま宇宙に飛ばしているんです(笑)地上33kmの成層圏までうな重を飛ばした映像を高校生と一緒にやっているんです。

そんなお話を聴いた後は・・・

観光荘さんの「うなぎ弁当」でお昼です!

まぁ、これが美味しいのなんのって!
でも、お店に行って焼きたてを食べたらもっと美味しいって宮澤社長が言ってました。これは美恵先生と一緒に行くしかありません!

昼食後、高校生のディスカッションが始まってその様子を遠目で観ながら帰ってきました。

こんなに楽しく、美味しい1日はなかなかないですよね!

ということで・・・

ここからが、今日の本題です。昨日、高校生に講演をした後なので、
今日は、

「好きを仕事に・・・」というお話です。

このお話はですね。
ありがちな
「好きなことを仕事にしましょう!」
的なお話ではないんです。

先日、スマホでネットニュースを観ていると、一瞬、目を疑うようなタイトルの記事があったんです。

そのタイトルは・・・

ジョブズの伝説スピーチ
「好きなことを仕事に」
に潰される若者たち

というタイトルです。

えっ!って思いません?
2行目まではいいですよ。

Appleの創業者
スティーブ・ジョブズが2005年に
スタンフォード大学の卒業式で行った
伝説のスピーチでこんなことを言っているんです。

そして偉大なことをやり抜くただ一つの道は、仕事を愛することでしょう。好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。
(中略)
本意でない人生を生きて時間を無駄にしないでください。ドグマにとらわれてはいけない。それは他人の考えに従って生きることと同じです。他人の考えに溺れるあまり、あなた方の内なる声がかき消されないように。そして何より大事なのは、自分の心と直感に従う勇気を持つことです。あなた方の心や直感は、自分が本当は何をしたいのかもう知っているはず。ほかのことは二の次で構わないのです。

どうですか?
素晴らしいスピーチですよね。
これをジョブズが言うから説得力もあります。

「やっぱり、好きなことを仕事にするのが一番だよね!」って思いますよね。

ところが、最後の一行ですよ。

「に潰される若者たち」

って書いてあるんです。
もぉ、気になっちゃうんです。

この記事、有料記事でした。
でも、気になっちゃいますから
お金払って読みましたよ。

有料記事ですから
そのままお伝えはできませんが、
この話を美恵先生に話したら
「この本に同じこと、書いてあるよ!」って言うんです。

『今いる場所で突きぬけろ!強みに気づいて自由に働く4つのルール』
カル・ニューポート・著・ダイヤモンド社

その記事に書いてあったのは
「ジョブズの伝説のスピーチ」以後、
「好きを仕事に」という考え方がアメリカの若者たちの間で急に広まったというんです。

これで若者たちが幸せな人生を歩めればいいですよ。
ところが、どうも、そうではないんです。

言葉と言うのはホントに
物凄いチカラがありますよね。
これは良くも悪くもです。

「個性を大切に」
「みんな違ってみんないい」
「あなたはあなたのままでいい」
「好きを仕事に」

耳障りがいいんです。
これを言っておけば
誰も傷つけませんし、
自分が傷つくこともありません。

でも言葉は道具ですからね。
使い方を間違えたら
人を傷つけますし、
自分の人生をも台無しにしてしまうことがあります。

「好きを仕事に」も同じです。

ジョブズがこの言葉を言ったんです。
そりゃぁ、若者たちは

やっぱりそうか…
好きなことを仕事にしなきゃいけないんだ…

って思いますよね。
危険なのは「しなきゃいけない」のところです。

分かっている人は同じ言葉を聞いても

そうだよね。
好きなことを仕事にできたらいいよね

って考えます。
この差は大きいです。

好きなことを仕事にしなきゃいけない

と考えた若者はどうするか。

「自分は何が好きなのか」を考えます。

でも、「今いる場所で突きぬけろ!」には

「やりたいこと」など、
 めったに見つからない

「やりたいこと」という幻想は
 危険である

と書いてあります。

この言葉は、著者が実際にアメリカで活躍しているたくさんの成功者といわれる人たちにインタビューをしてリサーチをした結果のことです。

でも、冷静になって考えてみれば当然のことなんです。

「好きなこと」「やりたいこと」というのは内側から出てくるものですよね。

なのに、「好きなこと」「やりたいこと」を外に求めても見つかるわけないんです。でも、周りの大人は言うんです。

「好きなことはなに?」
「なにをやりたいの?」と。

だからまた「好きなこと」「やりたいこと」を探します。

そうやって、一生を「自分探し」に費やして終わるんです。

でも、中には「好きを仕事に」している人がいるんです。その人は言います。

「好きなことを仕事にしないさい」と。

Youtubeにもそんな人の動画がいっぱいあるんです。

「僕はこれが好きだったから、
それだけやっていたら、こんなに楽しく幸せな人生になったんだ。だから君も好きなことを早く見つけてそれを仕事にしよう!」

なんて無責任なことを言っちゃうんです。

あっ、悪気はないんですよ。
その人はホントにそうやって幸せな人生を歩んでいますから。

問題はその言葉をどう受取るかなんです。

ここからは私の考えです。

えっとですね。
「好きを仕事に」している人は

考える前にもうやってます

だって、好きなんですから。
誰に反対されようが
もうやってますよ。
だいたい相談もしませんから(笑)

ところが、
「僕は何が好きなんだろう・・・」と考えて
「好きなこと」が見つかったとしましょう。

「ついに見つかった!」と思ってやってみます。

うまくいかないです。

考えて見つかった「好きなこと」なんて薄っぺらいんです。

ちょっとうまくいかなくなっただけで
「コレ、違ったかも・・・
 ほかに『好きなこと』があるんじゃないか・・・」

この繰り返しです。

一生「好きなこと探し」で終わります。

じゃぁ、どうしたらいいか。

目の前のことを精一杯にやる

結局、ここに行きつくんだと思います。

実際、ジョブズも好きなことだけやっていたんじゃないんですよ。ときにはやりたくないこともやっていた時期があるんです。

ジョブズが言う、

好きなことがまだ見つからないなら、探し続けてください。決して立ち止まってはいけない。本当にやりたいことが見つかった時には、不思議と自分でもすぐに分かるはずです。

この言葉、私はホントだと思っています。
表面的に受取ってはいけません。

表面的に受取ると
「好きなことを仕事にしなさい」としか受け取れなくなります。

「好きなことが見つかるまで探し続けろ」というのは
「好きなことが見つかるまで考えろ」ってことじゃないです。

「好きなことが見つかるまで目の前のことを精一杯にやりなさい」ってことじゃないですか。

さらに言います。

「目の前のことが好きになるレベルまでやりなさい」ってことじゃないですかね。

昨日の特別講演の観光荘の宮澤さん。
三代目なんです。
いろいろ、ネットの記事をみたら、
東京から帰ってきて二代目のお父さんがやっている観光荘に取締役として入るんです。

もしかしたら、最初から
「うなぎが大好きなんです!」なんて思っていなかったかもしれません。
お父さんと揉めるんです。
社員ともうまくいかない時期があったそうです。
それでも、やめずに続けるんです。

結果、うなぎが大好きになっちゃったんでしょうね。

うな重を宇宙に飛ばしたらおもしろいんじゃね?」って思えるんです。

うなぎを宇宙食にできないか・・・」って思っちゃうんです。

好きじゃなきゃ、こんなこと思いつかないですよね(笑)

昨日、そこまでゆっくりお話しできたわけではないので、詳しいことはわかりませんが、

きっと「好きになるまでやった」んでしょうね。

ジョブズの言葉でもう一つ、

本当にやりたいことが見つかった時には、
不思議と自分でもすぐに分かるはずです。

この言葉も、表面的に受取ったらダメですよ。

自分の心を信じろ!
自分の直感を信じろ!

ってよく言いますよね。

でも、大愚和尚が言ってますよ。

自分の心が整っていないのに、
その整っていない心を
信じて行動したらどうなります?

そこなんです。まずは、
信じるに値する自分の心を作ることです。

そのためには、来年の3月9日、
第二回 信州大愚塾がおススメです(笑)

だって、テーマが
「ぶれない心の育て方」ですから(笑)
間違いなくうってつけのお話です。

早くも半分の席が埋まっています。
いい席はお早めに!

https://contents.nalandastore.net/2025sinsyutaigujyuku/

なぁ~んか、最後、
結局、宣伝かい!みたいな話になってしまいましたが、でも、ホント、そこが大事ですものね!

いやぁ~、昨日はホント楽しかったです!

【第19回 ココロの授業 講演会】
日 時:2024年10月26日(土)
    12:30~16:00
ゲスト:木下晴弘師匠
会 場:サントミューゼ 大ホール
※ご予約はコチラ↓
https://forms.gle/nHjfbKicLpSvMefD9

【一般参加可能なヒダカズ講演】

■9/27(金)長野県千曲市/13:30~15:00/千曲市 戸倉創造館大ホール/入場有料(「いきいき創造学級」全10回で1,000円。比田井和孝の講演は全10回のうちの1回)/戸倉公民館 026-275-1490
togura-pc@city.chikuma.lg.jp

いのちの授業 第20回記念大会
日 時:10/14(祝)12:30~16:30予定
会 場:ウインクあいち 小ホール1(名古屋市名古屋駅徒歩8分)
定 員:200名
(オンライン=Zoom定員300名)
テーマ:「いのちを幸せをみつめて」
講師
水谷もりひと(日本講演新聞編集長)
比田井和孝(上田情報ビジネス専門学校副校長)
佐々木美和(チャイルド・ライフ・スペシャリスト)
鈴木中人(いのちをバトンタッチする会)
コメンテーター=志賀内泰弘(作家)
ミニ音楽=北村遥明(虹天塾近江)
入場料:学生500、一般2500円、当日券3000円(会場のみ)

チケット購入はコチラ↓
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScYluOxJDpaG2LpeCceXE8ItXXXzhjvoJMU4eX8FR1paSQBuA/viewform

■11/7(木)長野県上田市/14:30~15:30/上田市真田町 真田中学校体育館/入場有料/真田中学校PTA(教頭 後藤先生 0268-72-2023)

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編集・発行 比田井和孝

著書:あなたの人生が変わる奇跡の授業
https://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4837966500/mag12-22/ref=nosim/

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