旅するBMW i8、東海道五十三次旧道を行く_01:品川宿
DAY 1 6:25_品川宿 2015.11.26の記憶
i8には、夜の都会がよく似合う
日中ならば賑わいのためなかなか進まない銀座の通りも、早朝ならあっという間。ブルーに光る街路灯やライトアップされたショーウィンドウやビルが、i8のフロントウィンドウに光の矢となって飛び込んできます。渋滞さえなければ、都内はクルマで移動するのが一番。
いきなり結論を言ってしまいましょう。
i8を運転する最適な時間は夜。そして場所は、イルミネーションで彩られた都会。近未来的なコクピットに身を埋めれば、まるで映画『ミッションインポッシブル_ゴースト・プロトコル』でi8のコンセプトカーであるビジョン・エフィシエント・ダイナミクスを運転するトム・クルーズにでもなった気分。
JRの新橋駅、浜松町駅、田町駅を横目に、気がつくともうJR品川駅。日本橋から最初の宿場、品川。
しかし、JR品川駅前には宿場の面影はありません。それもそのはず、かつての宿場は、現在の京急北品川駅のほうにあります。
第一京浜から東海道旧道へとアクセスする際、ミスコースするかもしれません。日本橋をスタートして、すぐに試練が訪れます。旧道にこだわらなければ、そのまま第一京浜を横浜方面に走って行っても大丈夫。実際、旧道はこの先で再び第一京浜に合流します。
一方通行にご注意
御殿山の手前で第一京浜国道から脇道へ。京急の踏切を注意して渡ると、北品川商店街の入り口です。きらびやかな銀座の通りを抜けてきたばかりなので、北品川商店街に入るとそのギャップにタイムスリップしたかのような錯覚を覚えてしまうでしょう。
東海道旧道は、北品川本通り商店街、品川宿場通り南会商店街、青物横丁商店街、鮫洲商店街、立会川駅前通り商店街と、名前を変えて再び国道15号線へと繋がります。ただし、この商店街は一方通行。
たまたま日本橋からスタートしましたが、「下り」方面に一方通行だったので、すべて走ることができました。
宿場=盛り場
できれば、品川宿は夜が明ける前に走ることをオススメします。暗いと余計なものが見えなくて、それなりに宿場感を味わえるからです。
ちなみに、品川宿は飯盛女がたくさんいた宿までもありました。飯盛女とは、宿泊客と枕をともにする女性のこと。宿場では、飯盛女の客引きがかなり盛んだったとか。いまでいうと、歌舞伎町のような賑わいだったというところでしょうか。もちろん、いまの歌舞伎町ほどの規模はなくとも、盛り場であったことは確かのようです。
実は、『東海道中膝栗毛』の北八さんは、後ろめたいことがあって江戸を離れるという設定なので、人目につきやすい日本橋ではなく、品川から珍道中をスタートしています。i8の旅も、いよいよ出発したという感じですね。