世界秩序の大転換
荒谷卓氏による『激動の時代を乗り越えるための日本のビジョンを考える』 勉強会のアーカイブ視聴して
サブタイトルは「世界秩序の転換構造と日本の新体制づくりのビジョン」という内容で講義を受けた。結構ショッキングな内容で、世界秩序の転換がすでに不可逆的に起こっているということであった。
具体的には2020年頃まではグローバリゼイションとアメリカのコミットメントがパワーを持って動いていた。これが当たり前に続くと思っていた中で、アンチグローバリゼイションの動きが出てきて、その大きな現象としては中国の台頭とトランプの出現があったが中国はアメリカが主導権を取るという立場から徹底的に叩かれ、トランプは不正選挙で負けて、表向きはグローバリゼイションとアメリカのコミットメントという秩序は揺るがないという印象があった。ところが、この秩序を牽引してきたダボス会議のテーマは2020年を最後に大きく変化してきている。(下記参考)
2021年からは彼らが予想してきた展開ではない方向に力が働いてきた現象が現れてきて、2022年頃からはワンワールドではなく世界の多極化方向に舵が切れてしまった。一番顕著なのはプーチンのニューワールドオーダーの更なる先の世界秩序の提案であった。プーチンが大統領になった時からの構想が、力になって現れてきたのがオバマ政権の時からで、決定打を与えたのはウクライナ戦争である。さらにアメリカにいじめられていたグローバリズム国家の中国がプーチンの構想を協議し始めたし、今回のアメリカ大統領選挙でトランプが勝てばプーチンと話し合うと言っている。数年以内にプーチンが描く世界の秩序が構築される。今までのニューワールドオーダー的な秩序が逆転することはない。荒谷氏はグローバリゼイションの世界に戻ることはないと断言しています。この断定できる金融経済面などの根拠についてはいくつかあるとおっしゃていますが、それが知りたいところでした。
世界の数年後の将来は、
・グローバル化とアメリカの一極支配が終わる。
・世界秩序の歴史的大転換
・現行秩序と価値観が否定される
・新たな社会価値観が確立し秩序が構築される
・その下で、各分野での新しい制度設計がなされる
と言うことであった。
その後は観念的な話になり、非常にむずかしかったが、流れだけを書くと、これまの近代化を支えた価値観(個人主義、自由主義、進歩主義)とはなんだったたのかをしっかり捉え直して、それらの欺瞞は何だったかを洗い出し、これらを踏まえ新しい社会の価値観がどう変わっていくのかを議論し、その価値観の中でで日本が新体制に向けてどう変えていくのかを古来から或る日本の伝統的価値観を活かして、戦術レベル、作戦レベル、戦略レベルで作っていかないとダメだと言うことでした。
荒谷氏はその中で比較的楽観的であるという。何故ならば世界の新しい価値観と言うのは日本人が古来から持っている伝統的価値観と同等であるからと言うことであった。
意識レベルでこれらの内容の簡単なチェックをしてみたいと思います。
今までの価値観の個人主義、自由主義、進歩主義の意識レベルは、それぞれ190,200,220で捨てるべき価値観のように思えます。また、氏が述べている世界の新しい価値観は、父権家長制家族主義、伝統文化主義、循環型成長主義で各々の意識レベルは、910、960、970であり本来目指すべき価値観と思えます。またそれに対応する日本の伝統的価値観は、ハ絋為宇、報本反始、温故知新で意識レベルはそれぞれ990、980、980となっています。
最後に「数年後にグローバル化とアメリカの一極支配がおわる」の意識レベルは990となっています。
大変有意義な勉強会でした。
(参考)
ダボス会議のテーマ
2020:ステークホルダーがつくる、持続可能で結束した世界
2021:信頼回復に向かう重要な年
2022:信頼を取り戻すために一致協力を
2023:分断された世界における協力の姿
2024:信頼の再構築へ
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