人間の狂気
実に様々な人がお店を訪れる。
ねぇ、ちょっと。脳科学の絵本を作りたいんだけどね、子どもたちに伝えて行きたいんだけどね、どこに持って行ったら本になるかしら?
と、いきなり聞かれる。
まず、敬語でないところから、アウトである。
そして、恐れ多くも、貴女はどなた?
羊) うちは書店ですので、出版社にお尋ねするのがよいのではないかと。
客) 一社毎に私が尋ねろってこと?!
羊) そうですよね、本を出したいならば。
客) あなたの会社は医学書と絵本とを結合した出版ができるか、と、一つ一つ尋ねるの?私が?!
羊) お客さまが出版されたいなら、そうでしょうね。
客) どの出版社が向いてるかしら?
羊) 私たちは書店ですので、出版社の意向までは把握しておりませんので、まぁ頑張ってください
客) 文科省の後援を取れるよね?
羊) それはお客さまが文科省にお尋ねになればよろしいのではないでしょうか。
客) どうやって?!
羊) 文科省のホームページなどから…
そのあとは、某先生へ伝言をしてもらえる?と。某先生は、うちの所属ではない…。日本人のほとんどが知っている著名人なんだから、うちと関係ないくらい、分かるでしょうに。問い合わせ先だって絶対ある人だし。
実際はもう少し、良い意味で、ねちっこい、悪く言えば、粘着質的なやり取りであった。所要時間15分程度か。嗚呼waist time.
目が尋常ではなかった。が、爆弾を所持しているタイプでも無さそうだ。ナイフを突き立てるくらいの狂気は少々感じる程度。
この人は、私から見れば変わり者なのだが、私が変わり者だから、理屈から言えば、変わり者が変わり者と感じるならこの人は変わり者ではないことになる。
小学生時代、どんなだったんだろう。
お友だちはいるんだろうか?
子どもがいるんだろうか。
いるとしたら、ママ友とか居るんだろうか。
子どもの習い事のおむお迎えとかするんだろうか。
それとも、ある界隈では、これがスタンダードなのだろうか?
わからない。
孔子も、ソクラテスも、ジョン・ロックもマルクスも、そのお弟子さんたちも、福田恒存も、こういう人のことをどう考えるかを後世に伝えてはくれなかった。いや、マルクスさんにまでそれを求めるのは酷か。