地方の衰退

東京に住んでいると、その他の地域のことは様々な情報を得て想像するしかないのだが

地方は、きっと、ガラッと異なる文化なんだろうな、とは思う。

1960年代に、地方から金の卵たちが都心に向かって大移動して、ゴニョゴニョあって、結果、一極集中となって、地方の衰退を招いた。

翻って2023年。日本から若者が世界へ飛び出して行く時代。

日本をかつての「地方」と見立てると、分かりやすい。より良い暮らしを求めて大移動という訳だ。

そうなると、衰退するしかないのは、取り残された方であるのは自明の理。

有能な研究者がいなくなれば、
伝統文化を継承する人材がいなくなれば、
有能なクリエイターがいなくなれば、

その先にどういう世界が待っているだろう。

外国人技能実習生が来なくなれば、
一般の労働者がいなくなれば、
(あなたが今見下げている)単純労働者がいなくなれば、

その先に待っている世界は、誰もが無関係ではいられない世界が待っている。

間に合う時でなければ。有効な手立てができる時でなければ。取り返しのつかないことになる前に。

先を見通した有効的な政策を打てない無能な為政者を据えていてはいけないけれど、

本当に恐ろしいのは、「置かれた場所で咲く」とか「日常に不満を持たず、与えられた幸せを感じる人の方が魅力的」とか「笑顔でいよう」とか言う、名前のない、宗教にも似た、熱狂に冒された、この国のマジョリティのサイレントさを思う。

「最大の悲劇は、悪人による圧力や暴力ではなく、善人による沈黙である」
キング

日常を笑顔で過ごすことと、政策に関心を持ち、非常識な政策に関してはおかしいと声を上げることは、オルタナティブな関係ではない。十分両立する。

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