攻撃的な態度の人に落ち着いて対処するには
日々生活をしていると誰かから怒られたり不快感を示されるなど、攻撃的な態度を取られることがあります。そういう時に、「何に攻撃的になったのか」に着目するよりは、「その人はいったい何から自分を守りたいから攻撃的になったのか?」に着目してみると、落ち着いて対処しやすくなります。
動物は心身や社会的な安全が脅かされない限り、同種間で攻撃的な態度を取ることはまれです。なので、あなたに対して攻撃的な態度を取るということは、あなたの行動や発言から何かしらの危険を想起したのかもしれません。もしそうなのであれば、その危険を感じる理由を探って解消するように動いた方が効果的です。
たとえば、仕事の指示の出し方について攻撃的に指摘してくる人がいたとしましょう。
攻撃的になる事情として「自分が良いアウトプットを出せなかったらどうしよう」という不安があったとしたら?過去に指示があいまいなまま受け止め仕事をしたら、全部自分のせいにされて手痛い失敗をした経験があったとしたら?
もしそうだとすれば、指示の出し方を気をつけるよりも「その人の不安をどのように減らしてアウトプットを出しやすくなるか」を考えながらコミュニケーションをする方がよいかもしれません。
ほとんどの人は、攻撃的になりたくてやっているのではないと思います。身を守りたくて致し方なくそうなってしまうことが多いでしょう。なので、致し方ないという心をもって接することができれば、落ち着いて考えやすくなります。
なお、時にはあなた自身が他者に攻撃的な態度をとってしまうときもあるでしょう。そういうときには「自分が何を大切にしているからなのか?」「自分が何から自分を守りたいのか?」を内省してみるのもおすすめです。大切にしたいものや守りたいものは、上手に扱えば自分を活き活きさせるエネルギーにできます。その方が、他者に攻撃的な態度を取るのにエネルギーを使うよりも健全でしょう。
今回は、裏にある事情を探ることで、落ち着いて対処しやすくなる考え型を紹介しました。色んな考え型を小さく試しながら、自分に合うものを見つけていきましょう。