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日々詩書肆室通信20240430
今日の日々詩書肆室通信は『光が射してくる 未刊行詩とエッセイ 1946-1992』北村太郎 港の人 です。
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日々詩書肆室通信 2024年4月30日
本日のおすすめの一冊
『光が射してくる 未刊行詩とエッセイ 1946-1992』北村太郎著 港の人
こんにちは。日々詩書肆室の村田です。
先週の日曜日、4月28日、HIBIUTA AND COMPANYに鎌倉の出版社港の人代表の上野勇治さんをお招きし、詩人の北村太郎さんについてお話いただきました。北村太郎さんは1922年生まれ、戦後の詩壇において田村隆一、鮎川信夫らとともに詩誌『荒地』を創刊した詩人です。
上野さんは生前の北村さんと親交が深く、出版社の名前も北村さんの詩集『港の人』が由来になっています。
トークイベントでは、上野さんが北村さんの人生の流れとその中で生み出されてきた詩や散文を紹介するかたちで進みました。北村さんという人の傍にいてその人となりを見てきた上野さんだからこそ感じられる、その言葉に込められた哀しみや怒り、決意、安らぎ…そのような心が聞いている私たちにも伝わるようなお話でした。
今日紹介する一冊は、長く執筆活動を続けられた北村さんが、1946年~なくなる1992年まで書いた、本として刊行されていない詩やエッセイを集めたものです。536ページとボリュームたっぷりの本文は、北村さんのことばの世界に浸るのに最高です。
私が特に好きなのが、少女雑誌「ひまわり」や「ジュニアそれいゆ」に連載されていた読書案内。世界中の名作小説が紹介されているのとともに、若い人たちにむけた読書のすすめがとても充実しています。
十代のころにこれを呼んでいたかった……!
港の人フェアは今日までです!気になる本はお早めに!