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不妊治療/口唇裂/命を授かるということ

本日、2024年10月8日。
ちょうど2週間後に、待望の第2子が産まれる予定である。

結婚して11年目。
第1子の誕生から、5年。
5年ぶりの赤ちゃん。

第二子は不妊治療で授かった。
体外受精で、3回目。
その頃はフルタイムで仕事をしながら、石川県金沢市の不妊治療専門の病院に通った。
病院は、待合室でいつもごった返していた。予約していてもいつも待たされ、終わる頃には既に娘の保育園お迎えの時間。

病院にいると、今の人は子供を持ちたがらない、というニュースが嘘に感じてしまう。
だって、少なくてもあそこの場所には「子供が欲しくてたまらない」人たちで溢れているからだ。子供が欲しくて、どうにか仕事のスケジュールを調整しながらもしくは仕事を辞めるとあう決断をして、病院に何度も何度も通っている。1回ですぐに授かる人もいれば、何回チャレンジしても授からない人もいる。
授かっても、すぐに流れてしまう人もいる。
本当に妊娠は奇跡だ。

私も子供がなかなかできなかった。
1人目の娘も、結婚して6年後にようやく自然妊娠で授かった。
2人目は自然妊娠は難しいと悟り、ようやく体外受精に踏みきった。

初めての体外受精では採卵で1個の卵が採れたものの、育たずに失敗。2回目の採卵で卵が4個採れ、一番良いグレードのものを移植したものの、失敗。

残り3個。

当時勤めていた会社は辞めることが決定していたので、会社を辞めてストレスがない状態で移植にチャレンジすることにした。

2024年2月。
ついに、体外受精で授かった。

とても嬉しかった。
30代最後に赤ちゃんが授かれたこと。
家族が4人になること。
そして何よりずっと前から「赤ちゃんが欲しい!お世話したい!」と言っていた娘の日々を、やっとお姉ちゃんにさせてあげることができたこと。

大事に大事に、でもあまり神経質にはならず楽しみながらお腹の中で育ててきた。

2024年7月妊婦健診の日、引っ越してきた札幌市のクリニックで、第二子が「口唇裂」であることを告げられた。
口唇裂のため、ここのクリニックでは出産ができないこと。
大学病院で出産、今後の治療、手術など進めていくことなど、先生から言われた。

ちょっと待て。
コウシンレツとはなに?
ん?唇が3つに割れる?どういうこと?まだこれからお腹の中でくっついていくものではないの?

頭が軽いパニックになった。

待合室ですぐに検索した。
とても驚く画像と共に詳細が出てきた。

口唇裂とは、妊娠初期の段階で何かしらの理由で上唇がうまく結合できず、割れたような状態になること。また、唇だけではなく、上顎うわあごの前歯部や口の中の天井に相当する硬口蓋こうこうがい、軟口蓋なんこうがいに裂(割れ目)が見られることもある、先天性の疾患。500人に1人発症するといわれている。
授乳、顎の正常な発育を促すためのホッツ床という装具を、生後できるだけ早い段階で作製し口腔に装着。また、口唇裂を閉鎖するために、生後3~6か月(体重が5 kg以上)を目安に手術を行う。

参照:メディカルノート
https://medicalnote.jp/diseases/口唇裂?utm_campaign=口唇裂_概要&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo#概要


口唇裂。

何もなく、元気に、普通に産まれてくるものだと思っていた。

つい30分前までには想像もしていなかった現実。
いつものようにエコーを見て、先生に「元気に動いてますよー」と言われて、家に帰って娘と夫に写真を見せながら「赤ちゃん元気にすくすく育ってるって!」と言って、何事もなく出産日を迎えるものだと思っていた。

それが、いきなり叩き落とされたこの現実。

自分の子が口唇裂。

しばらく、この不安が拭えることはなかった。

次に続く

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