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マイナス70%の衝撃

-70%の衝撃

こんにちは。腸内フローラ、微量元素など目に見えないものに最近注目している、ひびてん先生です。

いきなり、意味不明のー70%。

いったい、何の数字でしょう。


1992年に、リオで開催された地球サミット。そこで、衝撃的な報告がなされました。過去100年間で、地球の土壌ミネラルが70%以上も減少しているそうです。それから、20年弱経っているので、今はどうなんでしょう?

土壌の開発や、農薬の使用、農業の合理化などにより先進国ほど減少率が高くなっています。

これを見たときは、びっくりしました~

さて、前回は、日本人の食事摂取基準2020年版から、小児の主な変更点について、一部お伝えしました。主な変更点のうち、今日は後半の4つのミネラルについてです。

1.飽和脂肪酸
2.食物繊維
3.ビタミンD
4.ナトリウム
5.カリウム
6.鉄
7.ヨウ素

私たちの体は、酸素、炭素、水素、窒素という4つの主要元素で全体の96%が成り立っています。残りの4%を構成するものが、ミネラル(無機質)です。


健康維持に欠かせない重要なミネラルを必須ミネラルといいます。
ミネラルは、体内でつくれないため、食事から摂取する必要があります。
必須ミネラルとして16種類が知られており、1日の必要摂取量が100mg以上のものが、多量ミネラルで、100mg未満のものは、微量ミネラルといいます。

多量ミネラルは、7種類。
ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、塩素、硫黄

微量ミネラルは、9種類。
鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルト、クロム

4.ナトリウム

多量ミネラルのうち、ナトリウムの目標量は全年齢で引き下げられたようです。いわゆる、食塩の摂取量の目安ですね。(食塩相当量)


成人の目標量が、2015 年版から 0.5 g/日引き下げられ、2020 年版の目標量は、成人男性で 7.5 g/日未満、成人女性で 6.5 g/日未満となりました。
生活習慣病の発症および重症化の予防のため、ナトリウムの目標量算定においては、WHO が推奨している食塩相当量は 5 g/日未満ですが、実現可能性の点から無理だよね・・・ということになったそうです。

1~2歳:3 g/日未満
3~5歳:3.5 g/日未満
6~7歳:4.5 g/日未満
8~9歳:5.0 g/日未満
10~11歳:6.0 g/日未満
12~14歳:男児7.0 g/日未満、女児6.5 g/日未満

全年齢で引き下げということは、成人の基準としては、もう少し厳しくした方がいいから、小さいときから薄味になれておこうね!ということでしょうか。。。

5.カリウム

今まで、3~5歳には目標値がありませんでしたが、新たに設定されました。示している。

カリウムの主なはたらきとして、酸・アルカリ平衡の維持、心臓機能や筋肉機能の調節などがあります。また、腎臓でのナトリウムの尿中への排泄を促し、血圧を下げる効果もあります。ですから、どうしてもナトリウムを摂りすぎてしまう私たちには、カリウムも重要なんですね。

カリウムは、海藻類、果実類、いも及びでん粉類、豆類、肉類、魚介類、野菜類などにいろいろなものに多く含まれますので、不足することはあまり無いかもしれませんが、水溶性ですので、生のまま摂取したほうが効率よく摂れるかもしれません。

6.鉄

鉄と言えば、鉄欠乏性貧血を想像されると思います。離乳期に好発し、6~18か月の鉄欠乏性貧血は4%程度と言われています。この時期の体重増加不良があれば、疑わなければなりません。

今回、係数の変更で推奨量はやや引き下げられたようですが、あまり大きな変化ではありません。貧血のお子さんは、小学生全体で0.3%と少ないようですが、普通にしていたらそんなに不足にはならないということの引き下げかもしれませんが、中学生では、男子で1.2%、女子で5.7%という報告があります。中学生女子は、やはり要注意ですね。

鉄不足の原因は、いろいろあると思いますが、先ほどの土壌ミネラルで気になる話題があります。全世界の土壌からミネラルが失われていますが、日本も例外ではなく、そもそも元々土壌にミネラルが少ないと言われています。

ほうれん草に含有する鉄分を例にとっても、1951年に100mgあたり13.0mgだったものが、2020年には、2.0mgに減っています。


7.ヨウ素

日本人では、海藻をよく摂取するためか、世界的にも稀なヨウ素摂取量の多い人種で、甲状腺機能低下の発症が少ないといわれています。ので、不足にはそんなに気を使う必要はないかもしれません。

耐容上限量が引き上げになりましたが、我が国の小学生を対象とした調査では、24の調査地域のうち4地域では過剰摂取と判断されました。その一方で、小児の16.6%で軽度~中等度の不足が認められたとする報告もあります。今後は、小児でも適宜測定の必要性がでてくるかもしれません。


8.今回の変更から読み取れること

昔は、栄養不足にならないように基準が設けられたと思いますが、どちらかというと今は、食の欧米化に伴い過食の時代。三大栄養素の不足はそんな心配いらないとは思いますが、やはりバランスの問題ですね。生活習慣病を小児の時期から意識した食生活をしましょうということでしょうか。大人になってから急に変われないですもんね。。。脂肪の摂りすぎ注意、食物繊維をたっぷりね。

そして、健康長寿のためにビタミンDの重要性が強調されたことが、今回の大きな特徴でした。ただし、ビタミンDは食事以外に日光浴からもつくれます。普段の仕事が室内の僕は注意が必要です。。。

最後に、ミネラル。今まで、僕たちもあまり細かい関心を寄せていませんでしたが、ビタミンと共に、健康長寿の今後の鍵はこのミネラルではないかと思いました。なにせ、食事からしか摂取できないのですから。

しかし、大問題があります。何といっても、マイナス70%以上の衝撃です。ただでさえ、お野菜の摂取不足なのに、そのお野菜自体に肝心のミネラルが不足しているのですから。。。

普段はなるべく、有機栽培を野菜を選んでいるつもりですが、、、大丈夫なのかなあ?

子育て中のお母様は、ぜひお子さんに有機栽培ものを!と思います。

このあたりは、農家の方にもお聞きしたい!

かなり、気になってきたので、ちょっと自分と家族のミネラル検査をしてみます。

結果は、また後日。




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