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日本語のBeatSaberの全Twitch配信を一週間記録し続けた考察

 タイトルの通りです。Twitch は API を経由して特定のゲームの配信情報を取得できるので、それを一定間隔で回し続けて、配信の履歴を記録し続けることに成功しました。

 そこで、日本語の BeatSaber 配信の記録をとりあえず一週間続けてみました。スケジューラー(Heroku)とデータベース(AWS)はクラウドで利用していますが、この規模なら料金も誤差みたいなもんです。

 対象としたのは以下の配信です。

・ゲームIDが BeatSaber のそれである
・言語が日本語である

 ちなみに、Twitch 上の BeatSaber の ID は「503116」らしいです。ここに書いて役に立つ人がいるのかという気はしますが、一応共有。

結果

 一日を通した計測が可能になったのが 8/29(木)からなので、時系列的には「木金土日月火水」のデータが揃ったことになりますが、曜日の並びが気持ち悪いので、時系列をシャッフルして「月→日」の順番にしています。

 横軸に時間帯(1 時間区切り)、縦軸に同時配信数を記録したヒストグラムを、月曜日から日曜日まで 7 個表示します。

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

 これらをまとめて、時刻による日にちのばらつきを箱ひげ図で表現したものが以下になります。

時刻別の箱ひげ図

考察

時刻による違い

 同時配信数の一日の流れをまとめると、大きく分けて以下のような経過をたどることがわかります。

  • 4 時付近がボトムである

  • この時の同時配信数は 0 であることも多い

  • そこから、22 時付近のピークに向けてゆるやかに増加していく

  • ピーク人数は多くて 20 人弱

  • ピークをすぎるとまたゆるやかに減少していく

曜日による違い

 これはまだ定量的な解析ができるレベルにないと思いますが(実質 n=1 なので)、グラフを見た感じの印象を述べます。

 平日は、夜のピークが目立つのに対し、休日は、ゆるやかに増えていく印象があります。つまり、休日は昼や夕方から配信を開始する人が増えると言えます。これは、平日は仕事が終わった後に配信を始める人が多いことに由来すると考えられます。

 また、休日に一番配信人数が増えるかと思いきや、今回の計測では一番同時配信数が多かったのは火曜日の夜でした。ただ、そこまで明らかな差がないように見えるので、これはサンプルの誤差の範囲かもしれません。

 これについては、データが増えていけば、分散分析等によって有意差が見えてくるかもしれません。

応用

 これらの結果から、以下の時間に配信すると、ライバルが(相対的に)少ないことが示唆されます。

  • 曜日を問わず、早朝未明

  • 平日の昼や夕方

 言うまでもなく、平均的なフルタイムの労働者なら難しいです。かなり身も蓋もない「応用」になってしまいました。不規則な労働形態または無職な人なら有効な対策になるかもしれません。

 また、当然の考察として、このような時間帯は視聴者も同様に少ないことが予想されるので、視聴者増加につながるかどうかはわかりません。仮に、Twitch 全体のアクセス数などがわかれば、このあたりの情報も踏まえて「視聴者が多い割に配信者が少ないブルーオーシャン」みたいな解析もできそうですが、とりあえず今はそのような解析は無理です。

 今後のツールとして、渋滞予報みたいな感じで「過去のデータから、これから 24 時間の予想同時配信数はこんな感じだよ!」という予測を出したり、過去のデータから著しく同時配信数が少ない時間帯についてはチャンス(?)のお知らせを出したり、そういうことはできそうだと思いました。

結論

  • 同時配信数は、4 時付近をボトム、22 時付近をピークとして、増加→減少→…というサイクルを繰り返す

  • 平日は夜から急激に配信者が増えるが、休日は夕方から増える

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