さよなら恋心
さようなら、さよなら恋心。
勝手に心だけ浮ついて、勝手に期待していたけど
その真実を知り、平常心を装いながらみんなの話に合わせていく。
たくさんたくさんお酒を飲んで今どこにいるかもわからず、涙が出る隙もなかった。
酔っ払っていても、その人に、雑に扱われた瞬間は鈍感になろうとも鋭く心に突き刺さるものがあった。
酔っ払っていても、守るべき言葉は空気を振動させることもなく、心を許している女友達にだけ寄り掛かる。頭の片隅には理性が佇んでいる。
その人とは違う世界線だったんだと気づき、夢から醒めた。会えるかなって飲み会に参加して、今はバカだね、バカだねと中島みゆきの化粧が頭の中を駆け巡っている。
いっそ風に身を任せ、綿毛が空を彷徨うように生ききようか。今はそうさせて。