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名優、吉永小百合さんの原点探る
石巻名画座 上映会と連動した初企画 29日まで映画ポスター展
古今東西の名作映画を上映する「石巻名画座」(本庄雅之代表)の上映会が29―30日、シアターキネマティカで開かれる。作品は、今年映画女優デビュー65周年を迎えた吉永小百合さんにスポットを当て、主演作「キューポラのある街」。これに連動し、名画座では22日から市かわまち交流センターでポスター展を開催している。映画産業の黄金期を駆け抜けた吉永さんの出演作品全35点が並び、訪れた人たちを楽しませている。29日まで。【渡邊裕紀】
名画座を手掛けている本庄代表は、これまで洋画の名作「太陽がいっぱい」や「ひまわり」を上映し、中心市街地に映画文化の火をともし続けている。昨夏には日活パールへの敬意として、石原裕次郎さんの主演デビュー作「狂った果実」を上映し、幅広い世代に愛されている。
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今回が8回目で、同じ日活スターの吉永さんを取り上げ、17歳でブルーリボン賞主演女優賞を受賞した名作「キューポラのある街」の上映を決めた。吉永さんは、同市中瀬にあった映画館の岡田劇場にあったサイン入り写真集が、がれきの中から見つかった縁で震災後の平成24年12月に石巻市を訪れたことがある。
そこで主演映画「北のカナリアたち」の特別上映会を開き、市民約1100人を招待。「自分たちができることは決して大きくないが、これからも継続的に皆さんの心に温かいものを届けていきたい」と劇場を訪れた人たちに声を掛けている。
ポスター展は、名画座初の連動企画。愛知県豊川市の大塚房雄さん(68)が協力し、コレクションのポスターを貸し出した。元公務員の大塚さんは、東日本大震災直後の平成24年、石巻市に派遣職員として着任し、1年間にわたり市街地開発に汗を流した。任期終了後も石巻との交流は続き、今回の企画に協力した。
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展示されているポスターは、昭和30―40年代に吉永さんが出演した日活映画作品で、当時のB2判ポスター35枚が飾られている。映画黄金期らしく「総天然色」「巨篇」、「オールスタア」など時代のにおいを感じさせる文言が並び、中には手描きのポスターもある。
本庄代表は「縁をいただいたことで、めったにできないポスター展が実現した。これをきっかけに過去の作品に興味を持ってもらうとともに、昔を知る人は当時の懐かしい思い出に浸ってくれればなにより」と話していた。
「キューポラのある街」の上映会は、まだ若干の空きがある。前売り券は大人1千円、学生800円、中学生以下無料。問合せは本庄代表(090―3478―5532)まで。
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