女川温泉ゆぽっぽ 地震被害の改修終える 1年4カ月ぶり再開にほっと
昨年2月と5月の地震などで被災した女川町温泉温浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」が21日、1年4カ月ぶりに営業を再開した。JR女川駅の駅舎と一体になった同施設は、東日本大震災を経て新しくなった中心部の顔。再開を告げるセレモニーがあり、湯船に漬かった住民や観光客だけでなく、改修工事を進めた町の関係者がほっとしていた。
駅舎一体の憩いの場
セレモニーでは指定管理団体の吉田雅支配人が再開宣言。女川港大漁獅子舞まむしが祝いの舞いを披露し、花を添えた。須田善明町長は「お待たせしましたという感じ。被害の原因を突き止めた上で改修方針を定めており、同様のことは起こらない。より充実した施設になるよう努力したい」と話した。
同日は入浴が半額になるとあって、さっそく多くの人が訪れた。近くの運動公園住宅から来た千葉京子さん(74)は「入ると体がうんと楽になる。再開を待っていた」と休憩所で顔なじみとくつろいだ。
ゆぽっぽは新しい女川駅開業翌日の平成27年3月22日から営業開始し、これまでに20万人以上が利用。町民の憩いの場としてだけでなく観光客や漁船員の利用があり、平日は100人、土日は200-300人ほどが訪れていた。
昨年2月の地震で浴室と休憩所上部の窓ガラスが割れ、復旧したものの5月の地震で再び破損し、けが人も出た。そのため町は同月から休業とし、専門家による再発防止のための調査を開始。本年度から約4900万円をかけて改修工事を行い、構造的な問題を解決してガラス窓の一部をアクリル板に変えるなどした。
ゆぽっぽは第3水曜日を除く午前9時-午後9時の営業で、料金は中学生以上500円、小学生300円、未就学児無料。【熊谷利勝】
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