圏域初・ペットのシャンプーカー
「犬のお風呂屋さん 周湯」高齢独居世帯に人気
飼い主やペットの高齢化などを背景に、車で訪問し、車内で犬や猫をシャンプーするサービスの需要が高まっている。石巻地方初の「犬のお風呂屋さん 周湯（しゅうゆ）」＝石巻市蛇田＝も先月開業。運転免許証を自主返納し、車を使わなくなった独居の高齢者を中心に人気を集めている。
周湯は、20年以上トリマーとしてペットサロンで働いた日野真夕さん（42）、ペットシッターアドバイザーの資格を持つ夫の早斗士さん（32）が営む。犬用の浴槽とトリミング台を積んだ軽トラックで出張する。施術代は、シャンプーや爪切り、耳掃除なども含めて小型犬3850円から、中型犬6600円から、大型犬8800円から。人慣れしていれば猫も可能。片道10㌔を超える場合は別途加算となる。
愛犬の手入れもっと身近に
サロンが遠い、移動が苦手な飼い犬がいるなどさまざまな理由で来店自体が難しい人はいる。こうした状況をもどかしく思っていた真夕さんに、当時、高齢者施設で働いていた早斗士さんが「ペットにも訪問入浴があればね」と選択肢を提案。シャンプーカーを知り、夫婦で開業を決めた。
市内外のペット愛好家の間で口コミが広がり、登米市にも出張したという。利用は主に独居世帯の高齢者。真夕さんは「免許を返納した方が多い。来てくれてありがたいと言ってもらえる」と話した。
店名は5年ほど前に亡くなった愛犬「周瑜（しゅうゆ）」君にちなんだ。トラックの両側面には生前の周瑜君の写真がプリントされている。真夕さんは「湯が巡ることと飼い主さんやペットとの巡り合いをかけた。周ちゃんをかわいがるように親しみを持ってほしい」と語った。
営業時間は午前10時―午後7時（最終受付6時）。第2木曜と金曜日定休。予約制で問合せは日野さん（070―1141―5865）まで。
【泉野帆薫】
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