なでしこGK山下選手応援
父の故郷・河北からエール 上品の郷に巨大横断幕
今夏のパリ五輪(7月26日開幕)に出場するサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」のゴールキーパー(GK)、山下杏也加選手(28)=INAC神戸レオネッサ所属=を応援する横断幕とユニホームの展示コーナーが、石巻市の道の駅上品の郷にお目見えした。山下選手の父、晃弘さん(66)が河北地区の出身であり、同級生有志が中心となって企画。石巻からもエールを送っている。
東京都出身の山下選手は、なでしこの絶対的守護神で、抜群の反射神経と全身のバネを生かしたしなやかなセービングが持ち味。パリ五輪出場権をかけた2月のアジア最終予選、北朝鮮戦(第2戦)でも好セーブを連発し、2大会連続6度目の五輪出場に大きく貢献した。幼少期は晃弘さんの実家がある旧河北町牧野巣にもよく遊びに来ていたという。
横断幕制作は、晃弘さんの中学時代の同級生有志が企画。その一人で上品の郷の佐々木正文駅長(66)は「大舞台で活躍する杏也加ちゃんに石巻からもパワーを送ろうと、皆から提案があった。幕は多くの人が使う道の駅の駐車場から特に目立つところに設置した」とアピールする。
横断幕は縦1・5㍍、横12㍍。なでしこジャパンのイメージ色に合わせ、青地の布にピンク色の文字で、山下選手の名前と共に「オリンピック出場おめでとう」などと記し、「父の故郷・石巻も応援しています」とメッセージも添えた。
直売所出入口付近には山下選手のサイン入りユニホームやフェイスタオルも展示。佐々木駅長は「石巻にゆかりのある選手ということで、多くの人に知ってもらう契機になれば」と望んでいた。
なでしこは現在、ニュージーランド代表との国際親善試合(31日、6月3日)のため、スペインに遠征中。五輪出場枠18人のメンバー入りへ、生き残りを懸けた最後のアピールの場となる。主軸で活躍する山下選手の選考期待度は高いが、佐々木駅長は「頑張れと、引き続き石巻からエールを送り続けたい」と話していた。
【山口紘史】