石巻北高飯野川校に緊急着陸 松島基地の救難ヘリ 事故回避 30日午後離陸
訓練飛行中だった航空自衛隊松島基地のヘリコプター1機が29日午後3時20分ごろ、石巻北高校飯野川校グラウンドに緊急着陸した。駆動に関する警告灯が点灯したことに伴う予防的着陸であり、乗っていた隊員4人をはじめ、けが人はいなかった。ヘリは30日午後に離陸した。同基地で詳しい原因を調べている。【近江瞬、渡邊裕紀、横井康彦】
松島基地によると、機体は松島救難隊所属のUH―60J。訓練飛行を行っていた際、駆動系統の警報灯が点灯したため、事故の未然防止を図るため、最寄りの学校のグラウンドに着陸したという。生徒は午後2時45分に下校していたため、校舎内には教職員13人のみがいた。
飯野川校に緊急着陸したヘリ(29日午後6時半ごろ)
着陸に際して事前連絡はなく、同校の下田仁副校長は「ヘリの音が大きく聞こえ出し、窓から低空飛行で近づいてくる機体が見えた。避難も考えたが、ホバリングして着陸したため、訓練かと思った」と話していた。
学校に近い市立幼稚園に務める女性(31)は「見たことのない低空でヘリが飛んでいるのを目撃した。何かの訓練かと思ったが、緊急着陸とは思わなかった」と驚いていた。
その後、基地隊員約20人がグラウンドで機体整備に着手。30日は学校が臨時休校となり、整備を終えた機体は同日午後0時40分ごろ飛び立った。
井筒俊司航空幕僚長はコメントで「周辺住民の皆さまにご迷惑やご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げる。原因究明に努め、飛行の安全に万全を期す」と謝罪した。
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