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第100回の記念大会となる今年の石巻川開き祭りは、当初の8月5、6日に加え、4日に前夜祭を行う方向で調整が進められている。最大の呼び物の花火大会は5日とし、前夜祭も中瀬で供養花火を打ち上げる予定。花火大会の会場は3カ所の候補地に一長一短があって決まっていないが、実行委員会が市民から募ったアンケートでは回答者の約7割が前年より上流の開北橋付近を望んだ。
石巻地方の小中高校は、教職員の定期人事異動に伴う別れの季節を迎えた。各校で退職や転任する教員を送る離任式があり、石巻市立石巻小学校(川田知宏校長・児童382人)も29日に実施。児童は寂しさを感じつつも離れる10人の教諭や支援員を笑顔で見送った。
冬のファンタジーなどの楽曲で知られるポップスデュオ「カズン」の古賀いずみさんと漆戸啓さんが26日、石巻市の「がんばろう!石巻」看板前で手を合わせた。2人は5月24日にマルホンまきあーとテラスでコンサートを開く。「石巻の方々に素敵な時間を届けたい」と語った。
名作映画の鑑賞を楽しむ「石巻名画座」が25―26日、シアターキネマティカ=石巻市中央=で初めて開かれた。上映されたのは昭和45年に公開されたイタリアなど4カ国合作映画の「ひまわり」。計5回の上映に約150人が訪れた。
女川町で25―26日、「おながわ春のまつり」(同実行委主催)が開かれた。津波襲来時に高台避難の教訓を伝える「津波伝承女川復幸男」では、参加した町内外の106人が町役場南側から女川小中学校校庭までの約250メートル(高低差約25メートル)を駆け上がった。1位の小島涼太郎さん(22)=福島県福島市=に「1番復幸男」の称号が与えられた。
震災直後、石巻日日新聞社が手書きした「6枚の壁新聞」がイオンモール石巻内の未来屋書店石巻店で展示されており、うち1枚は現物が飾られている。特設コーナーに震災関連書籍26冊が並び、新書や絵本なども豊富にそろえた。4月半ばごろまで展示されている。
サックス奏者による全国規模の大会「第9回Kサクソフォーンコンクール(Kサクソ)」の動画審査部門高校生の部で、石巻西高校3年生でソプラノサックス奏者の菊地恋さん(18)が日本一に輝いた。Kサクソで頂点に立つのは3度目。抜群の安定感と演奏技術の高さ、表現力の豊かさなどが審査員から高評価を得た。
石巻市の鮎川漁港に16日、沿岸小型商業捕鯨で捕獲されたミンククジラ1頭が陸揚げされた。同漁港では2年ぶりで、3月の陸揚げは初めて。15日に今年の操業を始めたばかりであり、幸先の良いスタートにクジラのまちは活気に包まれた。
石巻市渡波字栄田にある㈲高橋電気商会の高橋のり子さんは発災当時、事務所内で強い地震に襲われた。「柱にしがみつくのがやっと。上からエアコンが落ちてこないかおびえていた」と振り返る。
大規模な自然災害が起きた時、ペットのケアは後回しにされることが多い。だが、飼い主にとって大切な家族の一員であることに変わりはない。
震災後、石巻市に住んで地域の若者たちと商品開発やまちづくりに携わってきた神澤祐輔さん。平成25年から復興を見守りながら地域の担い手育成に力を注ぐ。「震災を直接体験していない、記憶にない若者たちが増える中、新しい世代に伝え、残していく教訓や記憶が不可欠」と話す。
石巻市渡波地区の住民有志のボランティア団体「チームわたほい」を中心とした実行委員会は11日、地区内で震災犠牲者の慰霊や平和への願いを込めた花火を打ち上げた。
■難しさ増す震災伝承 東日本大震災の発生から11日で丸12年を迎えた。仏教では十三回忌となり、人々は特別な思いで故人に心を寄せた。あの日、突然訪れた別れ。
東日本大震災の津波で、石巻市南浜町にあった自身が経営する電気設備工事の会社と自宅が流され、一緒に働いていた長男の昌実さん(当時37)を亡くした。