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石巻日日新聞

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石巻市・東松島市・女川町の話題を掲載している夕刊紙「石巻日日新聞」のnote版マガジンです。とっておきの地域情報と過去記事などのアーカイブ。無料と有料記事があります。ぜひぜひフォ…
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2022年8月の記事一覧

「新規就農と施設園芸」 ①課題 後継ぎ不足や農業離れ

 豊かな大地で営まれる農業は、石巻地方を支える大きな産業。比較的温暖な気象条件と豊富なかんがい用水で、県内でも有数の農業地帯であり、稲作を始め、生産される作物は多種多様。地域の食卓を支えているが、高齢化による跡継ぎ不足や農業離れなどで、その数は年々減り続けている。  県の調べでは、管内の総農家数を平成22年と同29年で比較すると約3割減。これは23年の東日本大震災による農地の津波被害で離農が加速したことなどが要因だが、震災後は10ヘクタール以上を扱う農家数が増加し、農地集積

3年ぶり松島基地航空祭 事前予約制で2万5千人 雲がかる空に6機の隊列

 航空自衛隊松島基地主催の「航空祭」が28日、3年ぶりに開催された。コロナ禍に伴い初の入場応募制を採用し、県内外から2万5千人(主催者発表)が来場。悪天候で大半の飛行が中止となったが、早朝から待ち続けた航空ファンの願いが届き、天候回復で午後2時からのブルーインパルスの展示飛行のみ実施。アクロバット飛行はなかったものの、統制の取れた編隊飛行を披露し、ファンや地域住民の期待に応えた。  早朝から大雨に見舞われた航空祭だったが、開門時間(午前9時)前から当選者の列が生じ、1時間前

コバルトーレ女川 東北第2代表で全国大会へ 野口 先制のミドル弾

 全国社会人サッカー選手権大会(全社)の東北代表決定戦が28日、遠野国体記念公園サッカー場=岩手県遠野市=であった。第二代表をかけ、コバルトーレ女川はFC・SENDAI・UNIV(仙台)と対戦。野口龍也が2得点を挙げて2-0で勝利し、10月14日から鹿児島県志布志市で開かれる全社出場を決めた。  同決定戦は東北1部リーグに各県代表を加えた計18チームが2グループに分かれて代表権を争うトーナメント。コバルトーレは初登場となった21日の2回戦で七ヶ浜SCに3-0で勝利。27日の

【石巻魚市場】 水産振興に金延べ板活用  商議所に1300万円寄付 9年前、長野から匿名で

 石巻魚市場は9年前に匿名で届いた2枚の金の延べ板(1枚1キロ)を換金し、26日、石巻商工会議所に約1300万円を寄付した。会議所は基金を創設し、いまだ東日本大震災の影響が続く水産業の振興につながる事業に拠出していく。  魚市場の佐々木社長が会議所で青木八州会頭と面会し、寄付目録を贈呈した。  震災復興は工事を伴うハード事業が進んだが、水産業の販路回復などソフト面の支援がまだ必要な状況。昨今の燃料費高騰など不安定な世界情勢が追い打ちをかける。市内では石巻川開き祭りが実質3

おばけ屋敷でまちづくり㊦ 防犯教育と活性化で人づくり 川開きのドキドキ感復活へ

 おばけ屋敷は中身の見えない商品。でも人はそこに対価を払って入場し、恐怖と楽しさを求める。どこにそんな人を呼び込む力があるのか。そしてなぜ怖いのか。スタッフミーティングで単純な質問を投げかけてみた。  「中で何が起きるのか知りたい」「どんなおばけが出るのか」。問えばこんな答えが返ってくるが、よく考えてほしい。おばけ屋敷は全てフィクション。すなわち作り物の世界だ。  この大前提でも本物のおばけ(見たことはないが)に遭遇したように怖がってしまうのは「想像力」が作用している。そ

おばけ屋敷でまちづくり㊥ まず身を守り悲鳴で周囲に危機 非日常の体験を学びに

 「子どもが不審者に襲われたらどうしたらいいか」。コミュニティ・スクール(学校運営協議会)の中でもよく議論に上る。私が所属する東松島市の矢本二中学区では「子ども110番の家」活動も意見交換された。  110番の家は助けを求めてきた子どもを保護し、警察などに通報するボランティア活動。昔は住民の顔が見える環境で、誰がどこに住んでいるのかもわかったが、人口減少や核家族化が進み、日中は不在。いくら「110番の家」の看板を掲げていても、全く接点がない中、子どもも知らない家には入りにく

おばけ屋敷でまちづくり㊤ 怖さと楽しみ以外の活用 「自分の中の自分を知る」

 怖いもの見たさ。誰しもが、こんな〝あまのじゃく〟な気持ちを経験したことがあるはず。おばけ屋敷はその心理を突いたアトラクション。今春、地元有志で「バケラッタ」(外処健一委員長)を立ち上げ、おばけ屋敷プロデュースを始めた。怖い、楽しいは基本だが狙いはそこではない。殺伐とした世の中、身に降り注ぐ危険にどう対応できるか。非日常の体験は「自分の中の自分を知る」手掛かりになるかもしれないと考えた。【外処健一】  「怪奇特集!あなたの知らない世界」(日本テレビ)。今思えば、私がおばけ屋

心の復興13回忌ミュージカル 伝えることに終わりなく 「100通りのありがとう」練習開始

 東松島市コミュニティセンター(コミセン)で来年3月4日の上演を目指す市民ミュージカルの練習が、先週末に始まった。「心の復興13回忌ミュージカル100通りのありがとう」(実行委員会主催)と題した公演で、公募で集まった2-80歳代の約100人が出演する予定。歌と踊りを通じ、東日本大震災の教訓や犠牲になった人を忘れず前を向いて生きていくメッセージと、伝えきれていない支援への感謝を発信する。  石巻地方の市民らの実行委員会が主催し、東松島市などが共催する。実行委の多くは震災翌年3

美ボディで2大会制覇 ISHIKAWAジム 小松さん トレーニング始めて1年

 ISHIKAWAトレーニングジム=東松島市大曲=所属の小松有紗さん(35)=同市野蒜=が7月に岩手県、8月に宮城県でそれぞれあったビキニフィットネスで初出場、初優勝を成し遂げた。トレーニングを始めてわずか1年。来月は全日本大会が控える。「今の生活リズムを変えずに臨みます」。3児の母でもある小松さんの挑戦が始まった。  「素直にうれしいの一言。無理のないトレーニングを食生活と合わせて継続し、習慣化できるようになった成果」。小松さんの声が弾む。フリーヨガインストラクターであり

東北勢初「白河の関」越え 夏の甲子園 仙台育英が全国制覇

東北高校球界の悲願だった大優勝旗がついに「白河の関」(福島県白河市)を越えた―。甲子園球場で22日に行われた第104回全国高校野球選手権大会の決勝で、宮城の仙台育英が下関国際=山口県=を8―1で下し、頂点に立った。この歴史的快挙に多くの県民が歓喜。仙台育英宮城野校舎内のホールでは在校生らが喜びを爆発させた。  ホールには系列の秀光中生で構成する硬式野球チーム、育英の陸上部やバスケットボール部、教員が集い、大型テレビで観戦。攻撃時はテレビから聞こえる吹奏楽演奏に合わせて手拍子

女川温泉ゆぽっぽ 地震被害の改修終える 1年4カ月ぶり再開にほっと

 昨年2月と5月の地震などで被災した女川町温泉温浴施設「女川温泉ゆぽっぽ」が21日、1年4カ月ぶりに営業を再開した。JR女川駅の駅舎と一体になった同施設は、東日本大震災を経て新しくなった中心部の顔。再開を告げるセレモニーがあり、湯船に漬かった住民や観光客だけでなく、改修工事を進めた町の関係者がほっとしていた。 駅舎一体の憩いの場 セレモニーでは指定管理団体の吉田雅支配人が再開宣言。女川港大漁獅子舞まむしが祝いの舞いを披露し、花を添えた。須田善明町長は「お待たせしましたという

芸術、音楽、食で復興後押し RAF後半会期が開幕 祈念公園にも作品展示

 平成29年から隔年開催されている現代アートと音楽、食の総合芸術祭「リボーンアート・フェスティバル(RAF)2021―22」の後半会期が20日から始まった。10月2日まで。石巻市かわまち交流センターでオープニングセレモニーがあり、実行委員長の齋藤正美市長、音楽家の小林武史さんらがテープカットし、開幕を宣言した。  RAFは石巻市の中心市街地と牡鹿半島を舞台に繰り広げられる総合芸術祭。今年は「利他と流動性」をテーマに20人以上のアーティストが参加し、光を取り入れたステンドグラ

花火はいいね…でも少し物足りない 最大の呼び物に工夫必要

 6、7日の「第99回石巻川開き祭り」は一部規模縮小となったが、3年前の行事が一通り行われた。ディズニーパレードが人を呼んだ前回ほどの来場者数に及ばなかったものの、「祭りはやっぱりいい」と思わせるにぎわい。しかしながら最大のメインである花火大会は打ち上げ場所が変わり、3年ぶりの感動を加味しても少し物足りない印象。100回の節目へ何かしらの工夫が必要だろう。  花火は石巻大橋―内海橋の旧北上川に浮かべた台船から約6千発を打ち上げ。右岸に用意した500席の有料観覧席は完売した。

食べ歩き禁止でポイ捨て減 パレード観覧しやすく

 8月6、7日にあった第99回石巻川開き祭りは、新型コロナ感染対策で食べ歩き禁止が呼び掛けられ、代わりに出店近くに飲食スペースが設けられた。陸上パレードの舞台となる目抜き通りは観覧場所と飲食の場所は区分されたことで、混雑しても歩きやすく、ごみのポイ捨ても以前よりは少なかったようだ。  花火大会から一夜明けた7日朝、商議所を中心に石巻専修大学や市役所管理職員、石巻日日新聞社労働組合、町内会などから約100人が花火の観覧場所となった石巻大橋―内海橋間の両岸堤防と街なかをごみ拾い