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“リサイクル” という名の幻想


この記事の目次
⒈ 背筋が凍ったリサイクルの裏側
⒉ ペットボトルを減らすには?
⒊ まずは減らすこと、そして声をあげていくこと


⒈ 背筋が凍ったリサイクルの裏側のはなし

私がゼロウェイストやプラスチックフリーの生活を実践するにあたり、情報収集として良く見ているのがグリーンピースのサイトです。
グリーンピースさんは55以上の国と地域で活動している、世界規模の国際環境NGOなのですが、政府や企業から資金援助を受けずに、市民の立場として社会を変えるために独立したキャンペーン活動を展開している点がとても面白く、参考になります。

以前、そんなグリーンピースさんが投稿していたもので読んでギョッとした記事がありました。


普段何の疑問も無しに使っているリサイクルという言葉にはこんなにも深い闇があったんですね。。。

プラスチック循環利用協会によれば、日本で回収されたプラスチックの80%が”リサイクル”されている、とあります。(記事より引用)

数字だけを見れば、80%もリサイクルされているなんて素晴らしいじゃないか!と思うのですが、この数字には秘密が隠されています。

“リサイクル”に含まれる回収プラスチックの有効利用のうちの多くは、”サーマルリサイクル”、”ケミカルリサイクル”などとして、熱を発電などに利用したり、固形・液状燃料などに姿を変えられてから熱利用されたりしています。(記事より引用)

そう、言うなればプレスチックの多くはリサイクルではなく、燃やされてしまっているのです。燃料として利用している以上、循環をしていないのでリサイクルと言うことはできません。


さて。ここで気になるのがペットボトルの回収率についてです。

その手軽さゆえに普段多くの人が手にしているペットボトル飲料。
街中やスーパー、商業施設には至る所にリサイクル♻︎と描かれた回収ボックスが設置されているためきちんと収集しているイメージがありますし、飲み終わった後にはポイッと何気なく捨てている方も多いと思います。
私も以前はそうでした。さらに付け加えるならば「よし、ちゃんとリサイクルしたぞ」と、良いコトをしている気でさえいました。


ではみなさん、そのペットボトルはいったい何処へ行くかご存知ですか…?


日本でのペットボトルの回収率は88.9%と使い捨てプラスチックの中でも高いのは事実です。ですがプラスチック同様その全てがリサイクルされているわけではありません。実際には回収された半分以上のペットボトルはいままで、国内で処理をするのではなく、主に中国などの海外に輸出されていたんだそうです。

…しかし!!
これまで年間約800万トンのプラスチックごみを輸入してきた中国が、2017年末プラスチックの輸入を禁止しました。中国ショックというニュースを耳にした方も少なくないでしょう。


つまりは、中国が輸入禁止となると日本の廃プラスチックの受け入れ先がなくなってしまうわけです。また、中国に続きマレーシアやタイではすでに廃プラスチックの輸入禁止が決まり、ベトナムでは輸入制限措置が取られるなど、多くの東南アジアでも対策が始まっています。


もはや地球はペットボトルをこれ以上抱えることはできません。
すでに限界が訪れているのです。





⒉ ペットボトルを減らすにはどうすれば良い?

きちんと処理ができていない以上、私たちはプラスチックごみを早急に減らしていかねばなりません。
グリーンピースさんの記事によると、残念ながら生活をする上で家庭から出ているパッケージの多くは、汚れも取れにくく、そもそもリサイクルできるように作られていないのだそうです。そうした質の悪いプラスチックを受け入れてくれていた中国などの国が輸入禁止になった今、行き場を無くしたゴミたちは放っておくと気づいた時には日本を覆い尽くしているかもしれません。


出てしまったゴミのリサイクルはもちろん大事なことではありますが、まず今一度思い出して欲しいのが小学校の時に習ったあの呪文、リデュース・リユース・リサイクルの3Rです。

どれだけリサイクルに精を出したところで、使い捨てプラスチックの量を減らさなければ根本的解決には至りません。リサイクルの前段階である「リデュース=減らす」「リユース=再利用」を心掛けていくようにすることが今後生活をする上で必要不可欠になってくるのです。

「そんなこといきなり言われても何から始めたら良いか分からない!」という方も多いと思います。ならばまず、普段のペットボトル飲料をやめ、マイボトルを持ってみてはいかがでしょうか?

また、現在グリーンピースさんでは2020年の東京オリンピックに向け、少しでもプラスチック消費を抑えるべくマイボトル給水機の増設を東京都知事に求めるオンライン署名キャンペーン『給水機でペットボトルを減らそう TOKYOペットボトルフリー』を開始しています。


マイボトルはもちろんのこと、このようなキャンペーンに参加してみるなど、まずは簡単なところからはじめてみませんか?


思っていた以上に長くなってしまったので、私がどのように普段ペットボトルを減らしているかは次回記事にできればと思います☺︎





⒊ まずは減らすこと、そして声をあげていくということ


市民の心配の声をよそに、日本政府や企業の対策は他国に比べて恐ろしく遅れています。
今こそみんなで声を上げることが必要なのです。

昨年末に公開された「ヴィヴィアン・ウエストウッド 最強のエレガンス」では、ヴィヴィアンがこのようなことを言っていました。

「大事なのは地球に何が起きているかを知り、自分の視点を持つこと」


まずは知ること。そしてその後自分なりに考え行動すること。
みんなで力を合わせれば、ほんの少しでも地球を救うことができるはずです。


小さなアクションをみなさんも起こしてみませんか?


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