アルモンデ料理のコツ④ジャムは甘くて酸っぱい調味料(ジャム編)
ジャム。JAM。パンに塗る以外どうやってたべてますか?ジャムってお土産で頂くことも多いもの。私はジャムを作るのが(食べるのより)好きなのですが、日常的にパンを食べないので、パンと組み合わせることはほとんどありません。じゃあどうやって食べてるのか。
先日のアルモンデパーティで、有賀さんがこんなものが余りがちじゃない?と用意してくださったものの中にも、ジャムがありました。ジャムにはアルモンデ料理のヒントが詰まってるんです。それをね、皆さんにお伝えしました。
<青ナスの中華肉味噌あんかけ>
今回ジャムを使ったのは肉味噌です。今回肉味噌にはたくさんの材料が使われていますが、さてはてジャムはどんな役割をしているでしょうか???
そう、甘味です。普段だったら砂糖や味醂を使うところがジャムになってるんです。ジャムって、果物と砂糖で出来てる甘酸っぱいもの。ジャムの種類によってもちろん味は違いますが、甘酸っぱいものという基本は変わりません。だからね、甘みが強くてちょっと酸っぱい調味料としてあらゆる料理に使えます。
さてさてジャムもそうですが、あらゆる加工品は分解して考えてみると新たな使い道がバーンと広がります。梅干しは酸っぱくてしょっぱいものとかね?この分解の思考を持っていると、普段の食事作りのとき「これはこの料理に使うもの」という思い込みが外れて、アルモンデ料理がしやすくなるんです。ジャムを甘味としてソースに使うように、梅干もしょっぱくて酸っぱいものとして酢のものの味付けに使ったり、炒め物の調味料としても使えます。ジャムはパンやケーキとだけ仲良しではないし、梅干しは米とだけ仲良しでもないんですよ。ジャムや梅干しの懐はもっと深いのです。
なんとなくやっていた食材を味で分解すること。実はこれを知っててよかったーと身に染みて感じたことがありました。それはコロナ直前に師匠とフィリピンに行った際のこと。お宿に着くや否や「明日の昼ごはんはゆうこちゃんの担当ね!」と言われて???と状況もわからぬまま、翌日現地の施設にポーンと置いていかれたのです。残されたのは私と数人の旅のお仲間と現地のお母さんたち。お互いにカタコトの英語、見知らぬ食材たち。わかっているのは12名分の昼ごはんを作らなければならないこと。もうね、食べてみるしかないじゃないですか。読めないんだもん。よくわからないけど、これは苦いもの、これはしょっぱいくて酸っぱいもの…と、全て味見をしてから味と食感だけで料理をしました。なんとか作ったランチプレートは大好評ですごく感動したのを覚えています。
その時に心底思ったんです。これ(食材)が何かより、これがどんな味かどんな食感かが大切で、まずはそれさえわかればなんとかなるんだって。日本に帰ってきてからも、知らない食材に出会うたびにまずは味だけで料理をするようにしています。前情報は案外ない方が面白いんです。
さて、話がずれてしまいましたが…。アルモンデ料理のコツの一つは、「食材を味に分解する」です。おうちにあるものを分解していくと、新たな料理のアイデアが生まれる可能性大ですよ。
ちなみに今回のジャムの使い方についての私なりの見解は、ベリー系のジャムは味噌と、柑橘系は醤油と相性が良いということ。
そして肉味噌の味付けに関していうと、甘味噌の味付けの時は最後に少し醤油を加えることで味がグッと引き締まるということ。
これは私がジャムを使うときや、甘味噌いためをするときになんとなく意識していることです。でもまぁ、これもぶち破って色々試す方が楽しいのですが。
今回この料理をしてくださったのは、有賀さん(ありがとうございました!)。有賀さんからは、ひき肉をしっかり炒めるのがポイントと教えていただきました。焦げ目がつくくらいまで炒めた肉味噌は、肉感がしっかり残っていてとっても美味しかったです。勉強になります。誰かと料理するって本当に楽しいとこういう時に感じます。
ぜひみなさんも、味の分解をなんとなーくやってみてくださいね。正解はありません。あなたの感じるままでいいんです。これ結構楽しいですよ〜。
<ひびのわの料理教室>
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