乾き切ったシシャモの悲哀 【シシャモを食卓の主役に】
シシャモってシシャモじゃないの!?
小さな頃から慣れ親しんだシシャモが、実はキャペリン(カラフトシシャモ)だと、漫画『将太の寿司』で知った時は衝撃でした。社会人になり、上司に連れて行ってもらった高級店で本物のシシャモを食べた時は、「いつものししゃもと全然違う…」と驚いたものです。
でも、やっぱり私にとってシシャモはいつでも気軽に買える、お財布に優しいキャペリンさんなのです。下処理も要らず、丸ごと全部食べられるシシャモは我が家の定番魚、私の大好物。居酒屋で、焼きすぎて乾き切ったシシャモを見ると悲しくなってしまう。シシャモは焼いて七味マヨだけじゃないんだぜ。(いやそれも大好き)
※このnoteでししゃもと記載しているものは全てキャペリンさんのことです。生干し・生、どちらでも大丈夫。
【シシャモ春巻き】
皮はパリパリ!ししゃもはホワホワ!ニラ醤油の香りも抜群に合う!
材料も工程もシンプル。ポイントは弱火でじっくりゆっくり焼き目をつけていくこと。その間に春巻きの中では、シシャモがじわじわと蒸し焼きされています。
焼きたてをすぐに食べてほしい。なんならフライパンから直に、お口へインしてほしい。でもそれをやってしまうと、食卓に並べる前に食べ終わってしまうんですよね。自戒。
【シシャモとトマトの中華蒸し】
蒸して柔らかくなったシシャモは、口に入れるとほろりとほぐれて、これがあのシシャモなの?ってびっくりしてしまいます。トマトの水分で蒸しているので、その旨味もぎゅーっと吸い込んでいるんです。醤油と胡麻油だけのシンプルなタレとの相性も抜群。食卓の主役!ご飯もお酒もススム一品です。
【夏の爽やか焼きシシャモ】
シシャモのほろ苦がさがいいよねぇと食べながら、ふとこれって鮎の苦味に似てるかもと思ったんです。鮎ときゅうりが合うならシシャモだって…とやってみたら大成功。焼いたシシャモ単品でも美味しいけれど、きゅうりとお酢のおかげでより夏らしい爽やかな味わいになります。新たな夏の定番料理ができちゃった。ラッキー!
包む、蒸す、焼く。調理法を変えると、シシャモの新たな一面を味わうことができます。年中安定価格で、どこでも買えて、シシャモ様様です。
子持ちのメスが主流だけど、実は私はオスが好き。卵がない分、身がたっぷり。価格もオスの方が安いんです。
カリカリに干からびた良さだけじゃない。シシャモの魅力がもっと広まったらいいな。今回のレシピがその始めの一歩になったら嬉しいです。