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これからもケモノ界隈ではX(Twitter)が消えることはないよ

先に結論

  • ケモノ界隈ではX(Twitter)の呪縛から逃れられない

    • 使い分けはあっても完全な移住は起こらない

  • Xはやめないほうがいい

    • 月イチぐらいで使っているアカウントは1つはあっていい

  • X辞める辞める詐欺しても、誰も何も気にしない

    • 好きにXの文句は垂れ流して良いと思う

ケモナーはXがTwitterの頃からズブズブ

ケモノ界隈とXの関係は切っても切れないところにあります。

日本ではどうやら個人サイトや掲示板、mixiの時代からTwitterにごっそりと移住しました。
もともと全国にこんなにいると思われていなかったケモナーが気軽に交流できるようになったのはTwitterの発達のおかげでした。

主にアメリカのファーリーはXにもいますが、どちらかというとSnapchatやTelegramやFacebookといったSNSにも住んでいて、Xは使い分け先になってます。
もしくは、FurAffinityみたいなケモノ専門のSNSを作っている人がいて、そこに住んでいます。

日本でもこのような流れは何度かありましたが(ケモナー交差点など)、すでにTwitterに圧倒的な人口が定着しており、いっときの流行に過ぎなかったようです。


さて、X(Twitter)はイーロン・マスク以前から収益化に苦しんでおり、数々の「施策」という名の改変を行ってきていました。
この記事を書いている、2024年10月18日のここ数日では「ブロックされていても、相手のツイートが見れるようになる」という修正が入りました。

(まあ、そもそもプライベートブラウジングや別アカウントでは普通に見れていたので、本質的には何も変わってないですが)

このような修正が入るたびに、

  • 「他のSNS(Bluesky, misskey, Mastodon, Threads, etc…)に移住しよう!」

  • 「Twitterやめます」

  • 「みんな移住すればいいのに」

  • 「どうせTwitterからは離れられないよ」

みたいな声がさんざん飛び交います。

だけど、ケモナーはXが消し飛ぶまで絶対に移住できないのです。
もはや、運命共同体。

その理由はコロナが始まる前から明白です。

  • Twiplaをやめられない

  • Xに絵描きや人気キャラ、イベント公式SNSといったインフルエンサーが集中している

  • 写真や絵を共有して、たくさんいいねをもらえる場所がXしかない

Twiplaがある

着ぐるみイベントではしょっちゅう、Twiplaというイベント告知・出欠管理ツールが使われています。
大きめのイベントで、私が個人的にすぐ思いつく範囲でざっと挙げるだけでも、

などがあります。

イベント共有サイトのKemonovaを見渡しても、Twiplaがリンク先になっている個人主催のイベントの多さに驚くことでしょう。

TwiplaはXでログインするだけでずっと無料で使え、膨大なケモノイベントに使われてきた実績があります。
せいぜい2018年ぐらいからしかイベントに参加したことのない私のTwiplaですら、なんと93件ものイベントがTwiplaなのです。

2024/10/18現在の、響音カゲのTwiplaの過去に参加したイベントの最終ページ
興味ありのみに入れて参加していないイベントもカウントされるため、すべてに参加しているわけではない。

だから、ほとんどの着ぐるみを持っているケモナーはTwiplaでの参加方法を熟知しています。自分でイベントを主催するにしても第一選択肢はTwiplaです。

また、参加者リストが可視化されることも「自分の知ってる友達が行くから行こう」「自分の推しが行くから行こう」を促進します。

ケモノイベントでのぼっちほど、辛いものはないからです。
友達ゼロ人の文化祭のしんどさと同じです。

はつじゅー会13の2024/10/18 16:44現在での一般参加者リスト。

イベント主催目線でも、怪しい人がいたらXを見てチェックし、事前に警戒しておけるというのもあります。
大きめのオープンイベントだと、どう頑張っても確実にヤバい人が来ます。その際に目星を付けておくのは、イベントのトラブルを防ぐのにも重要です。

個人でも利用できるチケット販売サイトであるPeatixLivePocketでは参加者が非公開にできてしまうほか、チケット代の一部が手数料として取られてしまいます。

金銭的な理由でも、使い勝手の理由でも、そして慣れているからという理由でも、Twiplaからは離れられません。
TwiplaはXでのログインしか用意していない以上、Xのアカウントが必須です。

つまり、Twiplaが死なない限り、Xにケモナーは残り続けます。

Xに絵描きや人気キャラ、イベント公式SNSといったインフルエンサーが集中している

日本でのXのケモノ系のインフルエンサーといえば、

  • 人気キャラ

  • 絵描き

  • イベント公式SNS

の3つが代表的です。
日本語圏では、これら3種は99%、Xにアカウントがあります。

今のXはログインしないと最新のツイートが見れなくなっています。
つまり、ケモノイベントの公式情報や推しの絵、人気キャラの写真を見たいだけでXにアカウントを作らされるということです。

イベント公式情報や推しの絵、人気キャラの写真にも興味がないという人はもはやインターネットをしていないレベルではないか……? と思います。(というかそれはもはやケモナーと呼べるのか……? 手塚治虫クラスの仙人では?)

最近だとケモノ系でもInstagramやYouTubeにもアカウントのあるものが増えてきましたが、それでも最新情報はXということが多いです。

写真や絵を共有して、たくさんいいねをもらえる場所がXしかない

ひとことで言うなら、「誰でもバズを起こしやすいのはX」なのです。

これに関しては今後はちょっとずつ増えていくかもしれませんが、現状爆発的な数字がほしいならX一択です。

いいねがほしい理由は、承認欲求だろうが、イベントに人が来てほしいだろうが、何でもいいです。
どれにしろ、爆発的なバズをフォロワー数の少ない個人でも起こせる可能性の高さは数あるSNSの中でもXが一番あると感じます。

その理由としては

  • 圧倒的な人口の多さ

  • いいねやコメントしかない他SNSと比べて、フォロワー経由でいいねやリポストで簡単に拡散されていくため、他SNSよりもクラスタ外へ広がっていきやすい

という点が挙げられます。

上記のケモノ界隈の日本語圏のインフルエンサーがXに集中しているのもその理由でしょう。

Facebookではフォローしているもの以外の関連が出てくることは稀ですし、YouTubeではレコメンドのみで、リポストという概念がありません。リポストという概念があるのはXクローン系列のMastodonやBluesky、Threadsですが、Twitterのような5,310万人という日本語圏の人口を確保できているSNSは同様のクローンには今のところ出てきていません。
FurAffinityやMisskey、Mastodonといったケモノ特化系のSNSへもそれほど移住者は出ておらず、ほとんどの人はアカウントだけ作ってXに出戻って放置です。

私の考えですが、5,310万人の日本人が利用するSNSが新しく出てくることは、今後10年ないでしょう。Xが爆散しない限り。

フォロワー経由で拡散されるXの仕組みについては、X公式が#拡散の科学というPDFを出しているので、よかったら読んでみると理解が深まるかもしれません。

結論

このように、個人でもバズれるのはXの特権です。それに付随して、ほとんどのインフルエンサーはたとえXにひどいことをされたとしても、わざわざ
大して見てもらえることもないような他のSNSには移行しないでしょう。

それを支えるのは、TwiplaのようなXを前提として発展したケモノ界隈のイベントシステムと膨大なケモナーの利用人口なのです。

当たり前ですが、私達は見てもらいたいからSNSを使います。
Xのつぶやきは、わざわざ見てもらいたいほどじゃないけど、誰かに気づいてほしい……そんな隙間を埋めてくれるからこそ、自分の居場所を探し続けて悩めるケモナーにはぴったりだったのかもしれません。


私たちは、ふぁぼを失っていいねになり、イーロン・マスクにめちゃくちゃにされ、Twitterの青い鳥を失ってXになり、そしてリツイートを失ってリポストになり、私達の絵や文章はAIに学習され、次は相手に見れなくするためのブロック機能を失おうとしています。

それでも。

Xで愚痴れるうちが花というわけです。

備考

本文中ではSNSの時代に合わせて丁寧にTwitter、X、X(Twitter)を使い分けています。決して誤植ではないので、しっかり読んでみるとTwitter老人っぽさを感じられるかもしれません。


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響音カゲ
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