子どもの頃の思い出
僕の中で意識が芽生え頭の中に残っている記憶の中で一番古い、初めて熱中した趣味の一つに携帯電話集めがあります。
今の携帯電話はどれも同じようなデザインの黒い板ですが、昔は多種多様なデザインと色で子どもの頃の僕の目にはどれも輝いて見えて、記憶が正しければ昔は携帯電話のモックをお店でタダかかなり安い金額でもらえたのでそれを集めていました。
そんな子どもの頃に一番欲しかったのに結局ミニチュア?キーホルダー?のようなものしか手に入れられなかったのが、Marc Newsonがデザインした携帯電話でした。
ミニマルでありながら近未来的なデザインと色にすっかり魅了されてしまったのです。
それから月日が経ち、Marc Newsonのことをふと思い出し調べていた時に見つけたのがこのカップ。
いつからこのカップがデザインされ販売されたのかがいまいちわからないのですが、「レディメイド」的解釈で紙コップや使い捨ての容器をながく使えるものにするアプローチは今となってはありふれたアイデアですが、(僕はその視点を否定するつもりはありません。むしろその視点が浸透している現在の視点の多様さに嬉しさを感じている自分がいます。)
僕はそのアプローチをMarc Newsonがやることに対して意義を感じるのです。
僕が知っている限りでは、優れた色彩のセンスとチョイス、近未来的なデザインを得意とするこのデザイナーが真っ白の紙コップを磁器にすると言うシンプルなアプローチをしたことにとても感動したのです。
今後時代が変わり紙コップがなくなる時代が来るかもしれない未来ではこのデザインがどのようにうつるのだろうか?
ブラウン管のテレビや黒電話のように昔に思いを馳せこのデザインを愛でる日が来ることを僕は感じている。
カップの詳細。
IDEE Marc Newson セラミックカップ
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