アメリカでの就職活動
アメリカでの就職は本当に厳しい。
現地のアメリカ人とでさえ職を見つけるのは本当に大変な状況で、誰もが知っているような大きな会社でも解雇の話を聞く。
ビザの問題がある留学生がアメリカで就職するのはさらに困難である。
今回の記事では私が就職活動で経験したこと、感じたことについて話していこうと思う。
アメリカの就職活動
まず、アメリカの就活が日本の就活と大きく異なるのは、新卒採用がなく、通年採用しているところだ。
そして、ポジションごとに従業員習熟度、レベルが提示されている。呼び方はサイトや企業によっては異なるが、だいたい以下のような区分だ。
フルタイムの経験がない、もしくは3年以下の場合はEntry levelと言われる。
3年以上で自分で仕事をできるレベルになってくると、Junior LevelやIntermediateと呼ばれる。
それ以上になると、Mid-Level、Senior、Executive level となりいわゆる管理職や、それ以上のポジションになる。
求められることはそれぞれのレベルによって異なり、もちろん給料も異なる。
私は日本の大学を卒業し、同年にアメリカに来て、MBAを取得した。私の詳しい自己紹介をもし知りたい方がいれば、別記事をぜひ読んでほしい。
私はフルタイムの経験はなかったので、Entry levelとなる。
州や業種によっても異なるが、Entry levelの現在の平均基本給与の相場はだいたい$40,000–$60,000。日系の企業の平均給与はこれよりも低くなると思う。
私の就職活動
冒頭でも言ったように、現在のアメリカ就活状況は非常に厳しい。
私は手当たり次第自分のメジャーに関連するポジションに応募したが、ほとんど何も反応はなく、そのうちの数社からやっと面接を貰えたくらいだ。
実際、私の周りのMBAを卒業した留学生の多くは自分の国に帰る人が多かった。
私はどうしてもアメリカに残りたかった上に、自分がアメリカで職を見つけられる自信がなかったので、卒業する半年以上前から就活を始めた。
具体的には、履歴書を作成したり、学校の就活イベントに参加したり、Linkedinのプロフィールを充実させたり、いろんなツールで実際に仕事に応募もした。
結果からいうと、早すぎた。
アメリカでの採用は基本的にすぐに人を欲しい企業が多く、卒業がまだ先の人を採用することはほぼない。
ただし、夏のインターンに参加をした場合、インターン終了後にフルタイムのオファーはある。
なので、実際に仕事に応募するのは卒業3ヶ月前からで良いと思う。
日系の人材紹介会社が実際に仕事の提案をしてくれるのも、早くても卒業3ヶ月前くらいだ。
ただし、履歴書の準備や、面接の練習、Linkedinのプロフィール作成など、就活のための準備はやっていた方がいいと思う。
私は早めに始めていたことで、履歴書も改善することができたし、実際に就職活動が始まる前にどのように応募すればいいか、どんな方法があるかなど就活の準備ができていたと思う。
ただ、何度応募しても何も反応はないし、面接を受けてもそれ以上何もないことが続いたためメンタル的に厳しい時はあったし、途中は諦め半分で、この経験をしたことが大事だと振り切ってやっていた。
そして、やっている最中も、今も本当に挑戦して良かったし、この大変だった経験は今後必ず私の人生のためになると思っている。
人とのつながりが最重要
どんなに自分に能力があっても、まず履歴書を見てもらえない。しかし、知り合いや親戚がその会社にいるというだけでまず選考のスタートラインに立てるのだ。
私は親戚の伝手で誰もが知る大きな会社に就職する人を見てきた。もちろん彼らにも能力はあったと思うが、もっと優秀なのに仕事が見つからず帰国する人たちを何人も見た。
学生の間に、交友関係は広げておくに越したことはないと思う。また、日本にいたら話ができないような大きな会社で働いている日本人の方々とも話す機会が得られることもあるので、積極的に色々な人に話を聞きに行くことは良いと思う。
私自身、たくさんの人と話す貴重な機会をいただき、自分の就職活動や人生の指針となるようなアドバイスをいただく事ができ、それだけでも良い経験だったと思う。
人材派遣会社
私は、何とかアメリカに残って仕事をするために日本語が話せるという強みを活かす事にした。
そこで日系の企業のポジションや、日本語と英語のバイリンガルのポジションの募集を行なっている人材派遣会社(エージェント)を使った。
この記事では長くなるので、次の記事で実際に私が使ったエージェントや、そのエージェントについて。
また、アメリカ就活で欠かせないツールについて詳しく書こうと思う。