CL東京TOP16テツノイバラ単デッキ
はじめに
今回は「テツノイバラ単デッキ」について、筆者の考えを紹介します。
「ちょっと変わったテツノイバラデッキが結果を残していたけど、どのようなデッキであったのか知りたい」といった方に向けて書きました。
有料部分には、一般的には苦手対面とされているvsタケルライコ、vsサーナイトへの立ち回りのポイントをまとめてあります。
9/25vsレジドラゴも追記
コンセプトやカードの採用理由などを呼んでいただき、「イイネ」と思っていただけたら、購入いただけると幸いです。
デッキレシピ
まずは今回紹介するレシピを見てください。
一般的なレシピをある程度知っている方からすると「スタジアムが入っていない」「アクロマの執念が入っていない」などの特徴に気付くかと思います。
WCS優勝レシピとの比較
現在、シティリーグなどで入賞されているレシピは、概ねWCSで優勝したレシピに近い形であるため、WCSの優勝レシピと比較してみてください。
out
テクノレーダー2
ポケモンキャッチャー4
キャンセルコロン1(2→1)
ナンジャモ1
ボタン1
アクロマの執念2
サカキのカリスマ1
ロストシティ3
in
ネストボール2
エネくじ3(1→4)
ロストスイーパー1(1→2)
ブーストエナジー未来1(3→4)
わざマシン「エナジーターボ」1(1→2)
わざマシン「デヴォリューション」1
ボスの指令1(3→4)
はかせの研究1(3→4)
ビワ3
基本かみなりエネルギー1(7→8)
実に15枚ものカードが異なり、もはや別デッキと言っても良いかもしれません。
#竜王戦の特別ルールでも持ち込めるレベル
#テクノレーダーとネストボールなど役割が被っているカードもありますが
実績
本記事を読む価値があるのか、という率直な疑問にお答えすべく、デッキの実績をご紹介します。
#基準は各々異なるかと思いますので、ご自身の尺度で評価いただければ
60枚共有した人の主な実績
デッキの実績としては、レシピを教えて欲しいと言ってくださった厚ポケの仲間が、有り難いことに以下の実績を残してくれました。
#もちろん本人の自力あっての結果です
スクラブルバトル静岡7-1(CL優先権獲得)(ヒビキ(@hibiki_rikupapa))
シティリーグS1ベスト4(予選6-0)(くぼちゃん(@kubochan_PCG))
シティリーグS1優勝(予選6-0)(けんつ(@kentsu0901))
CL東京2025・TOP16(ヒビキ(@hibiki_rikupapa))
#他にも多くの厚ポケメンバーがCL東京のサイドイベントや本戦で使ってくれたとの嬉しい報告がありました
#3人チーム全員イバラで出たという話も
2024/10/18追記
10/14シティリーグS1優勝(予選4-2)(MASUO(@Gulpingogo))
注1※共通のレシピは60枚ではなく56枚ですが、厚ポケのお仲間が私のデッキをベースに作成いただけたため、掲載させていただきます
注2※時期的に環境が変化しています
2024/09/24追記
・CL東京2025のマッチング
日頃の対戦成績
また、筆者(ヒビキ)がジムバトルや自主大会、PTCGLで対戦した約300戦した時点での記録は以下の通りです。
最も注目すべき点としては「先行と後攻であまり勝率が変わらない」ことかと思います。
たねexデッキであることも踏まえた安定感は、間違いなく日本の大会形式(BO1)向けのデッキと言えるかと思います。
#対戦記録にはナイトワンダラー環境・ステラミラクル環境が混ざっています
また、おそらく一般的には不利と言われているサーナイトやタケルライコに勝ち越せている点も、現環境でこのデッキを握る大きな理由になりました。
#各対面へのプランやポイントは後述します
コンセプト
ビートダウン
デッキのカテゴリー(分類)としては、ミライドンやタケルライコと同じ、サイドを先行して取っていくような、いわゆるビートダウンと呼ばれるような、前寄りのデッキだと考えています。
少しだけちがうところは、自分がサイドレースで勝つための方法が「自分がサイドを取り切るターンを短くする」ではなく、「相手がサイドを取り切るターンを遅くする」としているところだと思います。
#他の方が使っていたフレーズを借りました
安定重視
どのようなデッキを組むときにも、運の要素が絡むゲームだからこそ、安定感を重視して、ボールやサポートの枚数を極力、削らないようにしています。
加えて、今回のデッキの場合は、システムポケモンを採用できないため、一層重要だと考えました。
初めのうち、今回のようなデッキレシピに辿り着く前の負け方は「手張りができないターンがあることによる負けが多い」と分析しました。
採用理由・不採用理由
エネくじ:4枚採用
先行2ターン目に攻撃することが非常に重要なため、ダブルターボエネルギーを引きやすくするために「エネくじ」を4枚採用しています。
アクロマの執念:不採用
一般的には「アクロマの執念」が採用されていますが、「スタジアムを入れていない」といった理由で「エネくじ」を採用しています。
また、サポ権を使わずに攻撃するための要求を揃えやすいため、先行2ターン目から「ボスの指令を使って、先殴り」「ペパーで後続を準備して、ブーストエナジーをつけながら攻撃」といった行動がしやすくなっています。
ロストシティ:不採用
スタジアム枠については、一般的には「ロストシティ」が採用されています。
#たまに「災いの荒野」が採用されていることも
しかし、今回はスタジアム枠の採用を見送りました。
「ロストシティがないと勝てない対面は諦める」「元々有利な対面にはなくても勝てる」ことが主な理由です。
また、環境デッキの中では、vsサーナイト、vs古代、ではロストシティはゲームの勝敗にあまり影響しないと思います。
#正確に言うと、それ以外の要素によって勝敗が決することが多いと思います
#実はサーナイトがミミッキュを押し付けてくるプランを選んでくれると、イバラ側は楽だったりします
キャンセルコロン:1枚採用(2024/09/26追記)
想定しているキャンセルコロンを使う「相手ポケモン」はミミッキュのみで、「使用する対面」は、vsサーナイト、vsカビゴンLOです。
カビゴンLOには、最近ミミッキュ2枚採用が多く見られるようになり、リストからもわかる通り、2面出された時点で負けが確定します。
#以前は1枚採用も多かった印象
#ピジョコンも似たような感じかと
ただし、ロトムvでのドローができない中で、ミミッキュを2面並べられる前に勝ち切れることもあります。
#1体までは突破可能
サーナイトにおけるミミッキュの採用枚数は0or1枚と考えて問題ないと思います。
ミミッキュを押し付けられても、ボスの指令でミミッキュを避けて最後に倒すようにしたり、
ミミッキュが夜のタンカなどで戻ってきてもボスの指令+プライムキャッチャーでサイドを取り切れる盤面であれば、途中で倒してしまっても良いかと思います。
#フトゥーの博士を1回までと想定
#詳細は後述するvsサーナイトのプランを参照
お相手が上手な場合、サーナイト側が上記プランを敢えて取ることはほとんどないかと思いますが。
その他、ミミッキュ&オーガポンなど、環境に多くないと考えているミミッキュが2枚以上採用されていたり、ミミッキュを避けても勝てないような相手は割り切りで諦めています。
上記は、ロストシティ不採用としている理由にもなっています。
ロストスイーパー:2枚採用
相手のスタジアムをトラッシュしたいことは多いのですが、それであれば「ポケモンのどうぐ」もロストできるロストスイーパーを優先して採用すべきかと思います。
ロストスイーパーは非常に重要なカードで、このデッキにおける61枚目のカードです。
#現状2枚ですが、できれば3枚採用したいカードです
勝敗に大きな影響のある主な用途(対象)は、以下の通りです。
・ゆうきのおまもり(vsライコポン)
・ブーストエナジー古代(vs古代)
・きらめく結晶(vsドラパルト)
・(自分の)ブーストエナジー未来(vs2進化)
テツノイバラデッキはex・Vは2パン、ヒエクは1パンで倒すことが非常に重要です。
#先述の通り基本はサイドレースで勝つデッキであるため
タケルライコを2パン、トドロクツキ(小ツキ)を1パンで倒すためにほぼ必須のカードと言えます。
わざマシン「デヴォリューション」:1枚採用
またvsドラパルトをはじめとしたvs2進化では、デヴォリューションをよく使います。
#ドラパルト、リザードン、サーナイト
ブーストエナジー未来を迷わず付けておき、デヴォリューションを打つターンには、ペパー→ロストスイーパー+デヴォリューションを持ってきて、自身のブーストエナジー未来をロストしましょう。
#上記のようにデヴォリューションを打てる場合は、盤面で概ね勝っているであろう、と思える場面も多いです
また基本的な使い方は、「進化して攻撃してきた2進化ポケモンに一回攻撃しておき、次の番にデヴォリューションで退化させて、気絶させる」といった方法になります。
一度攻撃する前に焦って使っても、相手の手札に「ふしぎなあめ」もしくはそれに繋がるカード、があれば解決されてしまうためです。
ブーストエナジー未来:4枚採用
テツノイバラのデッキを少し使ったことのある方であれば、以下のような経験をしたことがある方が多いと思います。
その経験(課題)に対する答えが採用理由になっているカードもあります。
・わざ「ボルトサイクロン」によるエネルギーの付け替え方が難しい
#バトル場を倒されるかも
#バトル場のイバラが逃げられないかも
・テツノイバラをベンチに出して良いか悩む
#バトル場に呼ばれて縛られるかも
・ブーストエナジー未来をバトル場とベンチのどちらに貼るか迷い、貼らなかった結果良くない結果に繋がる(2パンするのにダメージが足りない、手札干渉を受けて貼れなくなってしまう、など
・最後に何と言っても、ブーストエナジー未来の有無で2パン(1パン)ラインが変わる対面が環境に多すぎる
わざマシン「エナジーターボ」:2枚採用
テツノイバラのデッキを少し使ったことのある方であれば、以下のような経験をしたことがある方が多いと思います②
・後攻1ターン目にペパーを使ったら、持ってこようとしたエナジーターボがサイド落ち
#1枚採用のサイド落ちを許容できるか問題
エナジーターボを打てた場合のメリットが非常に大きいため、サイド落ちを許容できないと判断しました。
かみなりエネが3枚で、160点ダメージを出しやすいことも非常に重要です。
ネストボール:採用
テクノレーダー:不採用
テツノイバラのデッキを少し使ったことのある方であれば、以下のような経験をしたことがある方が多いと思います。③
・テクノレーダーを使いたいけど、トラッシュするカードがなくて迷う
#どのカードも次のターンに使うことになりそう
・テクノレーダーで2枚持ってきたけど、結局1体しか出さない
#バトル場に呼ばれて縛られたくない
一方で、テクノレーダーでないため困った、ということはほとんどありません。
ビワ:3枚採用
枚ターン手札にある複数のサポートから使いたいサポートを選べるターンが多いです。
#ボスの指令で、ベンチで育てているポケモンを先殴り
#博士の研究で手札を補充し、次の番の選択肢を増やす
#ペパーで盤面を強くする(ネストボール、大地の器、ブーストエナジー未来、を選択することが多い)
#ジャッジマンで手札干渉(「にぎにぎドロー」や「はじけるほうこう」を使われた次のターン、他にもたまにマリガンで与えてしまう大量の手札を流すための使用が多い)
しかし、上記のいずれもあまり有効でない以下のような盤面も結構な頻度で訪れます。
#攻撃したいのはバトル場のポケモン
#手張りのエネルギーが手札にあり、サポートを打たなくても盤面を強くできる
#相手の手札は多くないし、前の番の動きを見ると干渉することが裏目になりそう
#ポケギアが手札にあり、次の番の選択肢も十分にある
そんなときにでも打ちたいサポートがビワです。
ACE Specの「アンフェアスタンプ」をはじめ、重要なグッズは数え切れません。
・リソース回復のための「すごいつりざお」「スーパーエネルギー回収」「エネルギー回収」
#vsレジドラゴ、vsライコポン、vsサーナイト
#特にサーナイトは本来起こりづらいリソース切れでのLO勝ちが狙えます
・次の番に使おうとしている「キャンセルコロン」
#vsレジドラゴ、vsリザードン
相手の手札を見ることが出来る価値が他のデッキより高い点も評価できます。
#ロック・妨害系のデッキでは、次の相手のターンの最大値を測れることが非常に重要
勝率を出せる主な要因
対戦相手のvsイバラの理解度
言葉を選ばずに書くと、対戦していて「対戦相手のイバラに対する戦術の理解度が低いと感じる」ことが非常に多いです。
言い換えると、「こちらがされると嫌なこと、をされることが少ない」とも言えます。
「環境デッキ」と認識しているかも、人によりけりです。
#Teir表に入っていないこともよくあります。
そして、その理解度の影響が他のデッキと比較しても、非常に大きいデッキタイプと言えるかと思います。
#コントロールやLOと同じ、と言えそう
一般的なイバラとは異なるレシピと戦術
たとえば、一般的なレシピには、「ボタン」が平均1枚ほど採用されており、お相手は上記をケアして思い切った選択ができないこともあります。
他にも、「先行1ターン目にかみなりエネルギー手張りでターンが返ってきた場合、先行2ターン目からボスの指令で攻撃はしてこないであろう」「アクロマの執念でダブルターボエネルギーを持ってくることが多いため」といった相手が考える要求のための想定がズレており、相手の後攻1ターン目の選択肢を裏目とできることもよくあると思います。
各対面へのプラン
色々書きましたが、いわゆるメタる側のデッキであるこのデッキは、各対面に勝つためのプランがあり、これを遂行することが非常に重要です。
全ては書ききれませんが、特によく質問をいただく「vsタケルライコ」「vsサーナイト」についてのポイントを記しておきます。
#要望に応じてvsレジドラゴ、vsドラパルトも追記しました
以降を有料部分とさせていただきます。
300戦以上の練習を経て、出したプランとそのプランを遂行するためのリストになっていますので、是非ご購読ください。
#そんなに量はありませんので、期待しすぎないようお願いします。
#あとで書き足すかもしれませんが
リポストしていただくとお安くなりますので、拡散にご協力いただけると幸いです。
#イバラを拡散させるのには抵抗があるかもしれませんが
ここから先は
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?