擬音声命体 うりゃ美とオリャ雄 第37話「コロコロコロ」
擬音声命体 うりゃ美とオリャ雄
第37話「コロコロコロ」
ナレーター「この世界にいる不思議な存在である擬音声命体。彼らは今日も精一杯に生きている」
言ノ葉ヒビキ「ただいまー」
ナレーター「言ノ葉ヒビキが会社から帰宅すると、一体の擬音声命体が玄関へと駆けつけた」
擬音声命体「コロコロコロ」
言ノ葉ヒビキ「ん?」
擬音声命体「コロ?」
言ノ葉ヒビキ「……あなたは誰ですか?」
擬音声命体「コロコロ、コロコロ」
言ノ葉ヒビキ(ダメだ、何を言っているのか全く理解できない)
擬音声命体「ココロ?」
言ノ葉ヒビキ「こ、こころ……もしかてここは心さんの家。それって誰だ? 近所にそんな人いないはず。見覚えのある玄関、やっぱり自分の家だな」
擬音声命体「コロロ」
言ノ葉ヒビキ「やっぱり何を話しているのか分からない、まさか……俺に新しい擬音声命体のパートナーが増えたのか?」
ナレーター「言ノ葉ヒビキが困り果てた所にうりゃ美が現れた」
うりゃ美「うりゃー」
言ノ葉ヒビキ「おう、ただいま。うりゃ美がいるから自分の家だな」
うりゃ美「うりゃ?」
言ノ葉ヒビキ「出迎えで知らない子が出てきたから他人の家かなって」
うりゃ美「うりゃ~」
言ノ葉ヒビキ「ところでうりゃ美の隣の子は誰? 新しく出来た友達なのは予想できるけど……」
うりゃ美「うりゃ! うりゃうりゃうりゃ」
言ノ葉ヒビキ「コロコロって名前なのか、俺の名前は言ノ葉ヒビキだ。よろしく」
コロコロ「コロ~!」
ナレーター「自己紹介した言ノ葉ヒビキはうりゃ美とコロコロと一緒に自分の部屋に向かいながら、コロコロが家に来た経緯を聞いた」
言ノ葉ヒビキ「へー今日オリャ雄と公園を散歩してる時に知り合ったのか。そして仲良くなって家に来たと。しかもコロコロはこの星の擬音声命体。いや星も擬音声命体のパートナーになれるのは知らなかったな」
うりゃ美「うりゃ」
言ノ葉ヒビキ「知らない擬音声命体が家にいたから、一瞬うりゃ美とオリャ雄が突然現れた時のことを思い出したな」
うりゃ美「うりゃりゃ」ニコニコ
コロコロ「コロコロコロ、コロコロ」
言ノ葉ヒビキ「ん? うりゃ美、頼む訳してくれ」
うりゃ美「うりゃ! うりゃりゃりゃりゃ、うりゃうりゃ、うりゃ~」翻訳
言ノ葉ヒビキ「なるほど。こちらこそ改めてよろしくお願いします、言ノ葉ヒビキです」
コロコロ「コロコロコロ///////////////」ニコニコ
言ノ葉ヒビキ「お! 喜んでるのは声のトーンとかでわかるぞ」
コロコロ「コロ、コロコロコロ?」
うりゃ美「うりゃ~うりゃりゃりゃ」翻訳
言ノ葉ヒビキ「夕食を一緒に食べたいのか。俺は構わないけど、料理するのはオリャ雄だからな」
うりゃ美「うりゃりゃりゃ」
言ノ葉ヒビキ「はは、準備がいいな。じゃあ一緒に食べるか」
コロコロ「コロー!」ニコニコ
うりゃ美「うりゃー!」ニコニコ
言ノ葉ヒビキ「俺は着替えるから、うりゃ美はコロコロをダイニングまで頼むぞ」
うりゃ美「うりゃ!」ビシッ
コロコロ「コロコロ」
うりゃ美「うりゃりゃりゃりゃ」てくてくてく
コロコロ「コロコロコロコロ」ころころころ
ナレーター「擬音声命体は今日も不思議な音と声を奏でている」
つづく
ここから先は
¥ 100
うりゃ美「うりゃうりゃ。うりゃりゃ」 オリャ雄「オリャリャ。オリャア」