【絵本原作③】流れ星のアストラ
1
星のアストラは キラキラひかり 空から地上の生物をみまもっていました
アストラには もくひょうがありました
「流れ星になって たくさんの人や動物を楽しませたい」
2
流れ星になるには あまりしられていませんが めんきょをとる必要があります
星のなまえ、天気のべんきょう、はやくそらをながれることできるか、キラキラかがやけるかなど なかなかたいへんです。
アストラは まいにちまいにち べんきょうや、はやくながれる れんしゅうをしました。
3
しばらくした ある日
星の王様 ミスターギャラクシーに いわれました
「アストラよくがんばってるね きみはとてもゆうしゅうな星だから、こんや流れ星になってみなさい
うまくいったら あしたから せいしきな 流れ星だ」
「はい!がんばります」
アストラは はりきりました
すると ミスターギャラクシーは きれいなふえをアストラに わたしました
「なにか こまったことがあれば このふえをふきなさい」
4
アストラは おもいました
「こまっても じぶんでなんとかするさ」
そうして よるになりました
流れ星をするために ながれたいばしょを さがします
くもがなく ひこうきや宇宙船など きけんなものがないばしょです。
「このあたりにしよう」
空から 地上をみると 流れ星をまっている おんなのこを みつけました
「よし あのこにみえる場所に流れよう」
5
シュー
アストラは れんしゅうのせいかがでて とてもはやくながれました
「あ、ながれぼし」
おんなのこは おおよろこび
よろこびすぎた あまり
「うちゅうひこうしに なりたい」
1かいしか ねがいをいえませんでした
ねがいごとは3かい いわないといけません
6
「1かいしかいえなかった......わたしはうちゅうひこうしにはなれないんだわ」
おんなの めをあかくして いまにもなきそうになっていました。
アストラは こまりましま
「にんげんの しかもこどもをなかせるなんて ながれぼししっかくだ」
アストラは もういっかいながれることにしました
ちきゅういっしゅうして すぐにプシューーー
7
「あ、またながれぼし」
おんなのこは ねがいをいいました
「うちゅうちこうちじ なじたい」
したがまわらずに はっきり ねがえませんでした
8
アストラは もういっかいプシューーー
こんどは できるかぎりゆっくりながれました
「はっくしょん」
くしゃみで みていませんでした
「わたし うちゅう ハックション」
くしゃみがとまりません
9
アストラは ちきゅうを2しゅうも したのでつかれて そらから おんなのこをみていると
おんなのこは また なきだしました
「わたしは うちゅうひこうしになれないのね」
アストラは おもいました
「せっかくミスターギャラクシーがみとめてくれたのに もうぼくら ながれぼしにはなれないのか」
そのとき ミスターギャラクシーから もらった ふえを おもいだしました
10
「こまったときにつかえ......か......」
できればつかいたく なかったけど
おんなのこを なかせたままよりはマシだとおもったアストラは ふえをおもいきりふきました
すると とおくから キラっとひかりがみえて
11
プシューー プシューー
たくさんの 流れ星が アストラのもとに
あつまってきました
それをみていた おんなのこは なきやんで そらをみて さけびました
「わたし うちゅうひこうしになりたい」
「わたし うちゅうひこうしになりたい」
「わたし うちゅうひこうしになりたい」
3かい いえました。
それでも まだまだ 流れ星はながれてきます
「すごーい」
目をかがやかせました
12
アストラは じぶんもとに やってきた
流れ星たちをみて めをまるくしました。
「みていたよアストラ」
ミスターギャラクシーが いいました
アストラは かおをそむけました
「ぼく おんなのこを泣かせてしまって じぶんの力じゃどうにもならなくて」
ミスターギャラクシーは やさしいまなざしで いいました
13
「アストラはがんばったよ おんなのこによろこんでもらうために いっぱいかんがえて みごとだったよ」
ミスターギャラクシーは アストラをほめたたえました。
「でもねアストラ きみは何でもひとりでがんばりすぎるところがある それがしんぱいだったから ふえをあずけたんだ こまったら たすけをもとめてほしかったからね たすけをもとめるのはけっして わるいことではないからね」
ギャラクシーは かためをとじて にっこりしました。
アストラも にっこりしかえしました。
14
その日からアストラは 流れ星になって
夜空をとびまわりまっています。
「きょうもだれかの ねがいがかないますように」
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